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ノリック・ジュニアがエースに昇格、全日本フル参戦へ

 Webike Team NORICK YAMAHAの2022年チーム体制発表会が株式会社リバークレイン横浜事業所で行われた。

 昨年まで所属し全日本ロードレース選手権ST600に参戦していた阿部恵斗は他チームに移籍、ウェビックの方針で全日本は3年の約束だったが、昨年は1年延長して参戦、後半戦では力を発揮、表彰台に登るなど活躍しランキング5位となり、昨年をもって9年間所属していたチームを卒業した。

 変わって、今季は阿部真生騎(まいき)がエースライダーに昇格し、全日本ロードレース選手権ST600クラスにフル参戦。オートポリス2&4、鈴鹿2&4にはJSB1000クラスにスポット参戦することが発表された。青田魁は筑波、もてぎに加えSUGO、鈴鹿と地方選を走る。


 阿部光雄監督は「真生騎は、さらなる成長を信じてST600クラスにフル参戦。ST600の開催のないオートポリス2&4、鈴鹿2&4にはJSB1000クラスにスポット参戦します。本来は、真生騎が乗るヤマハYZF-R1は同チームを卒業したケミン・クボのトレーニング用に用意したものですが、コロナの影響で来日が難しくなり、真生騎のスキルアップのために使うことになりました。オートポリス、岡山ではレース経験がないため、九州選手権開幕戦にはJSB1000クラスとST600クラスにダブルエントリーしています。メインは600で、1000は経験を積むという意味合いでしっかりと力を蓄えてほしい。青田は確実な成長を見せているので、更に力を蓄えて全日本参戦を目指してほしい」と語った。


 真生騎は「普段トレーニングしていることをしっかり出せれば、勝てる可能性はあると思っています。今シーズンは早めに表彰台を実現して、トップ争いが出来るようにしたい。1000ccは電子制御があったり、スリックタイヤであったり、ST600とは違う難しい部分もありますが、ST600にプラスになるように取り組みたい。ST600がメインなので、JSB1000は転ばないように他の選手の走りを見て学びたい」と語った。 


 青田は「去年からST600に乗り始め、筑波の最終戦では59秒台に入れることができ2位に入れました。ですが、2月の練習で開けっぷりがよすぎて転倒し、右手の甲を骨折してしまい、筑波の開幕戦に出場できず申し訳ありませんでした。まだ握力は戻っていませんが、今週末のもてぎの開幕戦に出場し、表彰台に上がれる様に頑張ります」と語った。

 阿部監督は「レース経験が浅く若いふたりのライダーですが伸びしろは大きい。チームスタッフ一同全力でチャンピオンを目指します!」と締めた。


 Team NORICKを支援している株式会社リバークレインの信濃孝喜代表取締役社長は「2010年から応援し始め13年目になりました。阿部光雄監督の情熱に動かされ、若いライダーが着実に育っています。野左根航汰選手はスーパーバイク世界選手権参戦、岡本裕生選手は今年からヤマハファクトリーライダーに。そしてケミン・クボ選手もMotoGPロードレース世界選手権Moto2クラスにフル参戦します。これも阿部監督の指導、トレーニングの成果です。今年も可能性のある若いライダーたちが走ります。いずれは世界に羽ばたいていって欲しい」と語った。

 さらに全日本ロードレース選手権、レース業界全体を盛り上げるために「今年はYouTubeでライブ配信しているモトバトルをサポートします。全日本ロードの視聴者向けに、ユーザー参加型のデジタルコンテンツを行う予定です。コロナ明けを見据えてデジタルフォーメーションを提案し、レース業界全体を盛り上げたい」と計画を明かした。

 阿部監督の孫であり、故阿部典史の長男、真生騎がエースライダーに昇格したWebike Team NORICK YAMAHA。今年から本格的に全日本フル参戦が始まり、JSB1000にも挑戦と、その動向にこれまでにない大きな注目が集まることになる。

(レポート:佐藤洋美)







2022/03/17掲載