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長島哲太が新チーム結成「日本を代表するプロ集団を創り上げます」

 2020年のロードレース世界選手権Moto2クラス、開幕戦カタールGPで初優勝を飾った長島哲太は、新型コロナウィルスのパンデミックでレースが中断となり、7月に再開された第2戦スペインでも2位表彰台を獲得する躍進を見せ世界タイトルを期待されたがシーズン途中でシートを失った。2021年活動に向け、多くのチームと交渉するが、条件が整わず、ホンダのテストライダーとして過ごすことを自ら決めた。

 世界のトップレベルのスキルを持ち、ライダー復帰が待たれる逸材である長島が、来季の全日本ロードレース選手権に新チーム「Team TN45」を立ち上げ、ST600に2台体制で参戦することを発表した。

 MotoUP岩槻店にて行われた会見にはスポンサーの株式会社P-UP World代表中込正典氏、監督となる渡部晋氏、チームオーナーとして長島哲太が顔を揃えた。


「日本を代表するプロ集団を創り上げます。チーム発足から3年以内に日本一獲得を目標とします。全戦全勝、全コースのレコードを更新するような圧倒的な速さを示すライダーを育成、同時にメカニックを育て、世界へ送りたい」と、長島は意気込みを語った。

 ロードレース世界選手権や、FIM・CEVレプソル国際選手権などに参戦経験しながらチャンスを掴めなかったライダーたちを救い「世界への再チャレンジを与える」と言う。ライダーはオーデションによって選定する。メカニックはMotoUP店で働きながら技術を学び、サーキットで経験を積む形がとられる。

 長島は「3年で結果が出ないのであれば、自分にライダーを育てる能力がないということ。なので、期限を3年として答えが出なければチーム継続はしない」と覚悟を口にした。ライダー教育は長島が、メカニックの育成は渡部監督が務め、中込代表は、このプロジェクトのバックアップを約束した。

 中込氏は、長島を始め、世界へと挑戦するライダーを数多くサポートして来たが、来季はこのチームにすべてを集約するという。「目標は、日本人のMotoGPライダーを育てること。それは、サポートを始めた当初から変わっていません。その夢を、このチームで叶えたい」と言う。ライダー選定、チームの委細は年内発表予定だ。

 この時期の発表に至ったのは「世界を目指すチームが生まれたことを知ってもらい、一緒に活動したいと考えてくれる方々へのアッピールの意味があります。出来れば、多くの賛同者を集めて、バイクでつながる輪を広げたい」という思いからだ。

 長島はライダーとして「MotoGP」に拘り、現在はホンダ車のテストに関わることにやりがいを感じ、同時にライダーとしてのスキルを磨き続けている。ライダーとしての自分を諦めたわけではなく、目標のMotoGPライダーとして参戦出来るチャンスを待ちながらも、後身の指導に乗り出した。

 長島は、急遽決定したイタルトランス・レーシング・チームのロレンソォ・ダッラ・ポルタの代役としてMoto2参戦するため、会見後すぐにアメリカへと旅立った。「これまでのライダー人生の中で、一番、楽しめるレースになると思う」と笑顔を見せた。ミサノを除き、最終戦まで参戦継続予定だ。

MotoUP
https://moto-up.com/(メカニック問い合わせ)
TEAM TN45
racing@dncjapan.jp(スポンサー問い合わせ)

(レポート&写真:佐藤洋美)







2021/09/29掲載