私たちは真のグローバルモーターサイクルブランドに近づいている。
日本初のブランドショールームをオープンさせると発表し、このタイミングでロイヤルエンフィールドはオンライン記者発表をおこなった。日本の正規輸入総代理店であるピーシーアイ株式会社とタッグを組んでさらに販売台数の拡大を意気込むロイヤルエンフィールドのCEO(最高経営責任者)であるビノッド・ダサリ氏は冒頭の挨拶でこう語った。
「東京に初の高級店をオープンできることを大変嬉しく思います。ロイヤルエンフィールドはこれまでに注目すべきストーリーを持っており、私たちは豊かなレガシーにもとづいて発展し続けています。ほぼ2年前に、私はこの象徴的なブランドのCEOになり、この素晴らしいチームを率いるようになりました。私は前途にチャンスがあると思っておりましたが、私たちのグローバルな影響力は段階的に拡大しており、私の信念はより強くなっています。世界中の熱狂的なライディングコミュニティ、ディーラー、パートナーに会うと、私たちのブランドがいかに浸透しているかを知り私を驚かせています」
「今年は、ロイヤルエンフィールドが誕生して120周年記念になります。このブランドは、1901年以来、最もゴージャスなモーターサイクルを製造し、世界中のライダーに最も本格的な体験を提供してきました。120年の誇り高いレガシーとさらに120年先に進むという明確なビジョン。私たちの目的は、探検を追求するライダーの味方になることです。ビジョンはシンプルで、目的に合わせて作られた気軽に乗れる絶対に楽しいモーターサイクルの製造に焦点を当てたグローバルなモーターサイクルブランドになることです」
「私たちはすでに世界の中型二輪車セグメント(250ccから750cc)のリーダーです。 独自のアプローチでグローバルなプレゼンスを強化してきました。このビジョンの達成に向けて、英国とインドにある2つの最先端のテクニカルセンターで、過去数年にわたって能力を成長させてきました。ブランティングソープの英国テクニカルセンターには150人以上のエンジニア、技術スタッフ、テストライダーがおり、チェンナイのインドテクニカルセンター(1950年代からロイヤルエンフィールドの本拠地)には300人以上の従業員がいます。これら2つの技術センターの間には、研究、製品戦略、モーターサイクルの設計、テスト、開発に取り組んでいる世界最高のチームがあります。工業デザインスタジオ、試作と検査、テストと検証、ワークショップ施設など、最先端の設備と施設があります」
「ティルボッティユールにある当社の伝統的な製造施設と、チェンナイのオラガダムとヴァラムバダガルにある2つの近代的な施設では、すべてのロイヤルエンフィールドモーターサイクルが細心の注意と職人技で製造され、世界中の市場に輸出されています。ロイヤルエンフィールドは60か国以上に展開し、80近くのエクスクルーシブショップがあり、マルチブランドのアウトレットを含めると合計650以上の店があります。そして、このたびのブランドショールームオープンで日本に新たな進出を果たしたことを非常に嬉しく思います。アジア太平洋地域、特に日本は私たちにとって重要な市場です。私たちの旅はまだ始まったばかりで、この美しい国で私たちの将来がどうなるかを考えとても興奮しています」
続いて、「私たちは120年の歴史のなかで、ずっとピュア・モーターサイクリングというフィロソフィーをかかげ、それを追求してきました」と冒頭に述べて、アジア太平洋地域責任者であるビマル・サムブリー氏がこの地域でどれだけロイヤルエンフィールドが成功しているかを説明し、日本市場に対する期待を語った。
「アジア太平洋地域においてはタイの市場が非常に大きく、現地に子会社を設立しており、2021~2022年の第1四半期から部品製造以外の複雑な工程をすべて現地でおこなうCKD(コンプリート・ノックダウン)事業を開始する予定です。私たちの目的はミッドセグメントの拡大であり、日常の交通手段から趣味のモーターサイクルへアップグレードするライダーにとってロイヤルエンフィールドは、刺激的で魅力的です。これは日本でも当てはまるでしょう。アジア太平洋地域全体の販売台数は、2016〜2017年と比べ2019〜2021年は88%という成長を遂げました」
「タイでは77%。オーストラリア、ニュージーランドでは57%。2019年から正式に参入した韓国でも好調に販売台数を伸ばしております。アジア太平洋地域におけるストアの数も2016~2017年の30店から2019~2021年では120店と大幅に伸びで、日本でも1店舗から32店まで増え、これからもっと増やしていけたらと思います。ストアを展開することで、単に車両を販売するだけでなく、アパレルやアクセサリーなどを含めたブランド全部をみなさまに提供したい」
「私たちのモーターサイクルは世界中で様々な賞を授与されております。インターセプター(INT650)とヒマラヤはタイ、ANZ(オーストラリアとニュージーランド)、インドネシア、フィリピンの市場で受賞しました。日本でも獲得できることを楽しみにしています。そしてカスタマイズについて。ロイヤルエンフィールド車は、カスタマイズのキャンバスになっております。ネイキッドでシンプルなことからあらゆる自己表現をしやすい。お客様の年齢層は20歳代から50歳代までと幅広く、年齢関係なく楽しく乗っていただいています」
「私たちのデジタルファーストブランドとして、一貫してデジタルプラットフォームを採用し認知度を高めてきました。 Facebook、Instagram、Lineなどのソーシャルプラットフォームや主要なWebサイトでも、ブランドと製品を宣伝してきました。日本には成熟したライディングカルチャーがあるので、私たちのオートバイがエンスージアストに受け入れられると思っています」
日本初となるブランドショールーム
「Royal Enfield Tokyo Show Room」がオープン
2人の挨拶のあとはメディアによる質疑応答がおこなわれた。そこでのやりとりを抜粋してまとめた。ブランド、自社バイクについての思い、日本市場に対しての思いなどが、ここからみえてくる。
Q:もっとモダンな機種を出さないのですか?
ダサリ:「私たちの採用している技術はモダンで最先端なものです。バイクの外観は時代を超えた、普遍的なものにしたいと思っているのです。」
サムブリー:「レトロクラシックとして出しておりますが、INT650やGT650は、その中にモダンさも取り入れているのです。その違いを分かっていただきたいと思います」
Q:日本市場で競合他社とどう差別化していくつもりですか?
ダサリ:「各市場においては、その場所に適した戦略をとっております。日本市場は、小排気量の実用車ではなく、より大排気量のモデルが好まれていると思います。日本市場への戦略はシンプルです。ゴージャスなバイクを提供し、私たちのフィロソフィーである“ピュアモータサイクリング”を体験してもらいたい。ユーザーと結びついて、カスマイズなどパーソナライズ化も含めて楽しめるようにすることも重要です」
Q:ロイヤルエンフィールドブランドの強みは何でしょう?
ダサリ:「3点あります。まず最先端の技術をもったテクニカルセンターがあること。そして、工場で大量の生産工程をフル稼働させていること。最後は、クオリティを追求し、高い品質であるということです。昨年は75万台を販売しました。コロナの影響がありますが、今年の販売は好調で、それより良い結果になりそうです。ロイヤルエンフィールドの魅力を日本のみなさまに楽しんでもらうためにこの地での市場を拡大していきたい」
※日本市場に意欲をみせるロイヤルエンフィールドであるClassic500、CONTINENTAL GT650などの試乗インプレッション記事は、近々公開します。
■ロイヤルエンフィールド http://www.royalenfield-tokyoshowroom.jp/