YAMAHA/YZ450/YZ250F/YZ250F Monster Energy Yamaha Racing Edition/YZ250/YZ125/YZ85LW/YZ85/YZ65 車両解説
大幅なモデルチェンジは、250と450で年を違えて交互に実施してきているヤマハの4ストロークモトクロッサー、YZ450FとYZ250Fシリーズ。今年はYZ250Fがモデルチェンジの番で戦闘力アップの改良が行われた。
詳細は下のヤマハのニュースリリースを見ていただくとして、概要としては、出力向上のエンジンと、軽量化と剛性バランスを最適化したバイラテラルビームフレームやキャリパーやパッドの変更で性能を向上させたブレーキ周りなどがメインだ。
2018年にフルモデルチェンジを受けたYZ250F、同様にYPVS(ヤマハパワーバルブシステム)搭載の新設計エンジンの採用や、昨今のコース傾向やライディングに合わせたサスペンションセッティング、ニュータイプのブレーキホース、ウェーブタイプディスクの採用、4ポジション調整が可能なアルミ製テーパーハンドルを装備するなどの大幅改良が行われたYZ85、YZ85LWの兄弟車、そしてYZ250、YZ125の2ストロークモトクロッサーシリーズ、YZ65の各車はメカニズム等に変更は無く、YZシリーズの新グラフィックで統一された。
★ヤマハ ニュースリリースより (2020年7月30日)
モトクロス競技用「YZ シリーズ」2021 年モデルを発売
~期間限定で「YZ250F Monster Energy Yamaha Racing Edition」も発売~
ヤマハ発動機株式会社は、排気量64cm3~449cm3のモトクロス競技用の2021年モデル8機種を10月9日および30日に発売※します。
マイナーチェンジを行う「YZ250F」は、1)吸気ポート、カムプロフィール変更により性能向上を図ったエンジン、2)高回転でのパワー感向上に貢献する吸気システム、3)エンジン性能と心地よいサウンドに寄与するサイレンサー、4)軽量化と剛性バランス最適化を両立したバイラテラルビームフレーム、5)キャリパーやパッドの変更で性能を向上させたブレーキ、6)高い信頼性を追求したクラッチとトランスミッションなどにより戦闘力を高めました。またYZ シリーズ共通コンセプトの新カラー&グラフィックを採用しました。
さらに「YZ250F」には受注期間限定カラーとして「Monster Energy Yamaha Racing Edition」を設定し、ファクトリーマシンのカラーリングイメージを再現しています。
※ 「YZ250F Monster Energy Yamaha Racing Edition」は、2020年7月30日から11月30日まで、「YZ450F」「YZ65」は2020年7月30日
から12月27日まで、その他のモデルは2020年7月30日から2021年1月29日までの期間限定で「ヤマハオフロードコンペティションモデル正規取扱店」にて予約の受付を行います。
- <名称>
- 「YZ450F」
- <メーカー希望小売価格>
- 1,078,000円(本体価格980,000円、消費税98,000円)
- カラー
- ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
- 発売日
- 2020年10月30日
- <名称>
- 「YZ250F Monster Energy Yamaha Racing Edition」
- <メーカー希望小売価格>
- 924,000円(本体価格840,000円、消費税84,000円)
- カラー
- ヤマハブラック(ブラック)
- 発売日
- 2020年10月30日
- <名称>
- 「YZ250F」
- <メーカー希望小売価格>
- 913,000円(本体価格830,000円、消費税83,000円)
- カラー
- ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
- 発売日
- 2020年10月30日
- <名称>
- 「YZ250」
- <メーカー希望小売価格>
- 737,000円(本体価格670,000円、消費税67,000円)
- カラー
- ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
- 発売日
- 2020年10月9日
- <名称>
- 「YZ125」
- <メーカー希望小売価格>
- 627,000円(本体価格570,000円、消費税57,000円)
- カラー
- ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
- 発売日
- 2020年10月9日
- <名称>
- 「YZ85LW」
- <メーカー希望小売価格>
- 507,600円(本体価格470,000円/消費税37,600円)
- カラー
- ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
- 発売日
- 2020年10月9日
- <名称>
- 「YZ85」
- <メーカー希望小売価格>
- 506,000円(本体価格460,000円、消費税46,000円)
- カラー
- ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
- 発売日
- 2020年10月9日
- <名称>
- 「YZ65」
- <メーカー希望小売価格>
- 495,000円(本体価格450,000円、消費税45,000円)
- <カラーリング>
- ディープパープリッシュブルーソリッドE(ブルー)
- <発売日>
- 2019年8月20日
- <販売計画>
- 400台(シリーズ合計/国内)
- ※YZシリーズ各モデルは、国土交通省の認定を受けていませんので、ナンバープレートを取得できません。また道路を走行できません。道路を走行すると道路交通法及び道路運送車両法の違反となります。私道、寺の境内、海辺、堤防上、農道、林道など道路の形態を整えていないところでも、人や車が自由に出入り出来るところは道路とみなされます。
- ※保証(クレーム)の対象外製品となります。
- 【YZ250Fの主な特徴】
- 1. 吸気ポート、カムプロフィール変更などで性能向上を図ったエンジン
- 中・高回転域やオーバーレブ領域でのパワー感、加速感の持続を照準にエンジン開発を行いました。吸気ポート変更によって混合気の吸入量を増加させ、カムプロフィール変更によってワークアングルのオーバーラップを減らし、出力向上に貢献。またカムチェーンに耐摩耗性と信頼性を高めるバレル研磨加工を施し、テンショナーにはコイルスプリングの特性を最適化ことで、高回転域でのカムチェーンに対する追従性を向上しました。
- 2. 高回転でのパワー感に貢献する吸気システム
- エアクリーナーボックスのキャップケースにダクトを開け、吸入効率を向上。さらに内部のファンネル廃止と吸気の管長をショート化したことにより、高回転域でのパワー向上に寄与します。
- 3. エンジン性能と心地よいサウンドに寄与するサイレンサー
- 高回転域のパワーとサウンド、消音効果を高次元でバランスさせた新型サイレンサーを採用しました。容量拡大と減衰特性のチューニングを施すことで、低周波中心のトルクフルなサウンドを活かしながら高周波のノイズ感を抑え、高回転時の滑らかなエンジンフィーリングにも貢献します。
- 4. 軽量化と剛性バランス最適化を両立したフレーム
- YZ450F(現行モデル)と同型のバイテラルビームフレームを採用しました。タンクレールの薄肉化とダウンチューブの肉厚化を行いながら、軽量化と剛性バランス最適化を両立。さらにエンジンを搭載するブラケット類のセッティング調整を重ね、バンプ通過時の滑らかな車体挙動を実現しています。
- 5. キャリパーやパッドの変更で性能を向上させたブレーキ
- フロントブレーキはピストン大径化、キャリパー形状刷新などでパッド接触面の拡大を図り、制動力とコントロール性を向上。リアブレーキはキャリパーとローターを変更、軽量化と熱容量バランスの最適化により熱歪みを抑え、安定した制動力を発揮します。
- 6. 高い信頼性を追求したクラッチとトランスミッション
- クラッチは、ハウジング外郭部の厚みを増すことで17%強度向上を図り、力強いエンジンパワーを確実に路面へと伝達します。トランスミッションは、3・4 速ギアに表面強度を高めるショットピーニング加工を施し、エンジン性能に対する信頼性を向上しています。
- ■スマートフォン向け専用アプリケーション「パワーチューナー」
-
「パワーチューナー」はスマートフォンなどのデバイスでエンジンのセッティングを行うアプリケーションです。セッティング操作は、デバイスと搭載されているCCUとのワイヤレス通信によって行います。車両にはデフォルトでスタンダードマップを登録していますが、ライダーのオリジナルマップの設定も可能です。ハンドル左に配置したモードスイッチにより、レース状況に合わせたマップ切り替えを行えます。
※スマートフォンは付属しません。
※画面は最新アプリバージョンと異なる場合があります。
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- 2021年モデル「YZ250F」の新フィーチャー
- ・軽量ハンドルホルダー
- ・軽量ハンドルクラウン
- ・セッティングを最適化したフロントサスペンション
- ・制動力に優れた軽量フロントブレーキ
- ・軽量アクスル
- ・パワー特性を向上させた新249cm3エンジン
- ・キャップケースにダクトを追加したエアクリーナーボックス
- ・形状を見直して混合気の吸入量を増加させた吸気ポート
- ・プロフィールを最適化した排気カムシャフト
- ・セッティングを最適化したカムチェーンテンショナー
- ・吸気効率最適化のエアクリーナー
- ・新設計のバイラテラルビームフレーム
- ・高回転でのパワー感とノイズ低減に
貢献するサイレンサー - ・セッティングを最適化したリアサスペンション
- ・軽量リアブレーキ
- ・“前方ストレート吸気・後傾シリンダー・後方排気”エンジン
- ・LCS(ロウンチコントロールシステム)
- ・スマートフォン対応パワーチューナー
- ・アルミ鍛造ピストン(DLC コートのピストンピン)
- ・レース中の再始動に役立つ軽量スターターモーター
- ・軽量リチウムイオンバッテリー
- ・小型ACMと最適化したクランクバランス
- ・軽量スリムなクリーナーボックス&シュラウド
- ・軽量クロームモリブデン鋼のフットレスト
- ・エンジン性能向上に合わせて強化したクラッチハウジング
- ショットピーニング加工を施し強度アップしたトランスミッション
主要諸元
車名型式 | – | |
---|---|---|
YZ250F(B7BC) | ||
発売日 | 2020年10月30日 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.175×0.825×1.285 | |
軸距(m) | 1.475 | |
最低地上高(m) | 0.335 | |
シート高(m) | 0.970 | |
車両重量(kg) | 111 | |
乾燥重量(kg) | – | |
乗車定員(人) | 1 | |
燃費(km/L) | -(60km/h定地走行テスト値) | |
登坂能力(tanθ) | – | |
最小回転半径(m) | – | |
エンジン型式 | G3L4E | |
水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ | ||
総排気量(cm3) | 249 | |
内径×行程(mm) | 77.0×53.6 | |
圧縮比 | 13.8 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | -[-]/- | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | -[-]/- | |
燃料供給装置形式 | フューエルインジェクション | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火方式 | TCI(トランジスタ式) | |
潤滑油方式 | ウェットサンプ | |
潤滑油容量(L) | 0.95 | |
燃料タンク容量(L) | 6.2 | |
クラッチ形式 | 湿式多板 | |
変速機形式 | 常時噛合式5段リターン | |
変速比 | 1速 | 2.142 |
2速 | 1.750 | |
3速 | 1.444 | |
4速 | 1.222 | |
5速 | 1.041 | |
減速比1次/2次 | 3.352/3.846 | |
キャスター(度) | 26°50′ | |
トレール(mm) | 119 | |
タイヤサイズ | 前 | 80/100-21 51M |
後 | 100/90-19 57M | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式シングルディスク |
後 | 油圧式シングルディスク | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
後 | スイングアーム(リンク式) | |
フレーム形式 | セミダブルクレードル |