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新車プロファイル2020
2020年に発売された新車の情報ページです

SUZUKI SV650ベースの“ネオレトロ”SV650X ABSがカラーチェンジ

SV650ベースの“ネオレトロ”SV650X ABSがカラーチェンジ

SUZUKI SV650X 車両解説

 SV650のルーツは、1999年に発売されたスズキの90度Vツインスポーツモデルがスタートとなっている。国内では一足早く、1998年に発売が開始されていた400㏄版に対する、上級モデルとしてリリースされた(400同様ノンカウルのSV650とセミカウルのSV650Sの2機種をラインナップ)が、依然根強く残っていた国内市場の“ヨンヒャク”、“ナナハン”というクラス構成のヒエラルキーにはあがらえず、間もなくラインナップから消えてしまっている。SV400の方も10年の節目を迎えることなく、2006年12月に生産を終了しているが、こちらは2009年のグラディウスとして復活したといえるだろう。

 ただ、SV650も海外でのポジションとなるとまた別で、手ごろな価格で扱いやすく、それでいて性能もそこそこ楽しめる手ごろなミドルクラススポーツとして人気を得ることに成功している。海外ではSV1000の魅力的な弟分としてとらえられていたのだ。

 また、2008年9月には、国内市場と同様にSV系エンジンを採用するネイキッドモデルの新型車、グラディウス(SFV650)が登場しているが、SV650はその後も併売され続けており、2015年の11月のミラノショーでは満を持してフルモデルチェンジが行われた。

 2016年8月に国内発売が開始されたSV650 ABSは、この海外市場で一足先に登場したモデルそのもので、水冷90度V型2気筒、645cm3エンジンの基本は変わらないが、スズキ二輪車で初めてピストンのスカート部に錫メッキと樹脂コートを施すことで、シリンダーとピストンのフリクションを低減させたほか、発進時や低回転走行時に、エンジン回転数、ギヤポジション、スロットル開度等の情報を用いて、エンジン回転数をわずかに上げる「ローRPMアシスト」を採用し、発進・停車を繰り返す市街地走行等での操作性を向上させるなど、使い勝手の充実を中心にモデルチェンジが行なわれている。

 また、最近の乗用車のように、スタータースイッチを押し続けることなくワンプッシュするだけで、ECMがスターターモーターをコントロールしてエンジンを始動させてくれる“スズキイージースタートシステム”も採用。また、ニュートラル時はクラッチレバーを握らなくても始動可能なシステムの導入など、先進の技術を積極的に取り入れるマシン開発が行われてきている。

 ちなみにエンジンの基本スペックは、2011年7月に新型となったV-Strom 650 ABSと共通するもので、6速ミッションのギア比等も同一となっている(マシンの性格上ファイナルは異なる)。

 2018年1月に発売されたSV650X ABSは、SV650 ABSをベースに最近のトレンドである伝統的な外観を取り入れて“ネオレトロ”スタイルとしたもので、定番のビキニカウル風ヘッドライトカウル、セパレートハンドル、タックロールシートなどを採用したモデルだ。2019年1月には、SV650のマイナーチェンジと合わせて、ブレーキキャリパーの変更(2ピストンから4ピストンへグレードアップ)、マフラーカバーの変更の他、シート色の変更も行われている。

 今回も、SV650 ABSと同時にカラー設定の変更が行われ、2020年モデルとなった。
 

SV650X ABS。車体色は1色。「グラススパークルブラック」(YVB)。

 

★スズキ ニュースリリースより (2020年3月13日)

伝統的な外観を取り入れたネオレトロのロードスポーツバイク
「SV650X ABS」のカラーリングを変更して発売

 スズキ株式会社は、現代の最新技術を用いたエンジンや車体に、伝統的な外観を取り入れたネオレトロのロードスポーツバイク「SV650X ABS」のカラーリングを変更して3月18日より発売する。

「SV650X ABS」は、スムーズな出力特性や高い操縦性を特長とする、645cm3、V型2気筒(Vツイン)エンジンを搭載したスリムで軽量なロードスポーツバイク「SV650 ABS」をベースに、カフェレーサースタイルの個性的な外観に仕上げた。ヘッドライトカウルやセパレートハンドル、タックロールシートを装備したスポーツカスタムの要素を取り入れ、燃料タンクには「SUZUKI」の文字を入れるなど、レトロな印象のデザインとした。さらに、ヘッドライトの下にはオプションでフォグランプを装着可能とした。
 

●主な変更点
カラーリング変更
・車体色1色
黒:「グラススパークルブラック」(YVB)
※価格及び諸元に変更は無い。
●「SV650X ABS」の主な特徴
エンジン・車体
・645cm3水冷・90°V型2気筒エンジン
・スズキ独自のSCEM(Suzuki Composite Electrochemical Material)メッキシリンダーを採用。フリクションの低減と、高い放熱性、耐摩耗性、気密性を確保。
・発進時や低回転走行時に、エンジン回転数、ギヤポジション、スロットル開度等の情報を用いて、エンジン回転数をわずかに上げる「ローRPMアシスト」を採用し、発進・停車を繰り返す市街地走行などでの操作性を向上。
・スリムで軽量な車体(装備重量197kg)により、街乗りからツーリングまで幅広い走行条件において、軽快で優れたハンドリング性能を実現。
・異径対向4ポットフロントブレーキキャリパーを採用し、直径290mmのフロントダブルディスクと、直径240mmのリヤシングルディスクと共に、強力な制動力とスムーズなブレーキ操作性を発揮。
デザイン・装備
・レトロな印象の、カフェレーサースタイルの個性的な外観。
 1)左右のスリットでアクセント付けしたヘッドライトカウル
 2)カフェレーサースタイルを強調するセパレートハンドル

・車体色は黒 「グラススパークルブラック」を設定。

 プリロード調整式のフロントフォーク。
 黒色のレバー、フットステップおよびペダルを装備。
 ヘッドライトの下にオプションでフォグランプを装着可能。

・スタータースイッチを押し続けずにワンプッシュするだけで、ECMがスターターモーターを回転させてエンジンが始動する「スズキイージースタートシステム」を採用。また、ニュートラル時はクラッチレバーを握らなくても始動可能とした。
・前・後輪に取り付けられたホイールスピードセンサーにより各車輪速度を検知し、ブレーキの効きを自動的にコントロールして車輪のロックを一定範囲内で防ぐABS※を標準装備。
※路面状況(濡れた路面や悪路等)によっては、ABSを装着していない車両よりも制動距離が長くなる場合があります。また、コーナリング中の ブレーキングによる車輪の横滑りはコントロールすることができません。ABSを過信せずに安全運転を心がけてください。

 

●商品名

SV650X ABS(SV650XAM0)

●発売日

2020年3月18日

●メーカー希望小売価格
796,400円 (消費税抜き 724,000円)
※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれてない。
 
●カラー
車体色1色
黒 「グラススパークルブラック」(YVB)

 

2020/03/13掲載