カワサキのスーパーネイキッド最大排気量Z1000がモデルチェンジ
排気量アップのZ1100/Z1100 SEとなって再デビューを果たしました
Sugomiスタイリングはそのままに電脳性能をアップ!
全方位にスキのないスポーツバイクとなりました!
- ■文・中村浩史 ■撮影:松川 忍、赤松 孝
- ■協力:カワサキモータースジャパン
すでに試乗、紹介しているNinja1100SX SEと同じく、排気量を1043ccから1098ccに拡大してお色直しをしたのがNewZ1100/Z1100 SE。カワサキのロードモデルは現在、Z/Ninja/VERSYSが3本柱で、テイスティモデルとしてWとメグロ、それにクルーザーモデルとしてエリミネーターとバルカンにラインアップ整理されています。そのうちZ/Ninja/VERSYSが兄弟モデルとなっているため、Ninja→Z→VERSYSの順でモデルチェンジを行なったわけです。
エンジンは、排気量アップのほか、低中回転域のトルクを向上させ、電子制御スロットルバルブを採用、ECUのセッティングも最適化し、マフラーも1本出しに変更。IMU(慣性計測装置)を導入し、トラクションコントロール、ABSなどを統合制御、オートブリッパーつきのシフトアップ&ダウン双方向クイックシフターを採用し、クルーズコントロールも採用しました。
車体はアルミツインチューブフレームを引き続き採用。フロントフォークはショーワ製SFF-BPフロントフォークとホリゾンタルバックリアサスペンションの組み合わせ。フロントブレーキには、ラジアルマウントのモノブロックキャリパーとラジアルポンプマスターシリンダーを組み合わせますが、上級モデルの1100SEには、ブレンボ製キャリパーとオーリンズ製リアサスペンションを採用。ひとクラス上の足周りとしています。
さらに変更はライディングポジションにも及んでいて、ハンドル位置をややワイドに、前方にリセッティング。
スタイリングはZ1000を踏襲しますが、あちこちに違いがみられます。大きな違いはアンダーカウルがスリット入りの小型タイプとされていること、シリンダーヘッドのフィン形状やクラッチカバー形状が変更されていること、スイングアームエンドのチェーンプラーがエキセントリックアジャスターから通常のボルトタイプに変更されていること、前後のディスクローターがペタル形状から通常の真円に変更されていることなどなど。
さらに電脳機能も強化されていて、5インチTFTメーターにはスマホ連携機能が搭載され、ライドロジーtheアプリを使用すると、ターンbyターンナビも表示されます。
詳細は後日発表とのことですが、排気量アップをパワーアップに振るのではなく、たとえば同じスピードでも使用回転数を低く抑えることができて燃費が向上したり、サウンドを抑えることができたりというメリットがあります。さらに年を追うごとに進化する電脳テクノロジーを入れ込んだZ1100。カワサキロードスポーツのトップモデルが、また一歩階段を上がったモデルチェンジといえそうです。
(文・中村浩史、撮影:松川 忍、赤松 孝)
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