今年もやってきました、Vストロームミーティングの季節! 今年はVストロームシリーズ最大排気量の1050で浜松入りをすることに。おや? ビッグサイトではモビリティショーもまだやってるな? スズキ純度を高めてから現地入りするか! 11月7日にモビリティショー、11月8日は浜松までツーリング、そして11月9日は11回目のVストロームミーティング。スズキ漬けの3日間をお届けします! まずはVストロームミーティングのレポートからです。
- ■文・写真:ノア セレン
- ■写真提供:SUZUKI
- ■協力:SUZUKI
金曜日:モビリティショースズキブースで大はしゃぎ!
新型車と、カレーと、アクスタ⁇
■GSX-8Sシリーズの新たなバージョン:GSX-8Tと8TT
スズキのネオレトロ、8Tと8TTはもうずいぶん前に発表されて海外では試乗記なんかも出回っていて、しかもかなり好印象らしいのだけれども、国内ではまだ具体的な話になっておらず、スズキファンからすると「まだかいな~」という感じ。最初に出た8Sには僕も惚れ込んでるし、やはり同系列のVストローム800も素晴らしき名車。ネオレトロ路線で言えばカワサキのZ900RSはまた新しくなったしホンダもCB1000Fをデビュー。スズキさーん! 早くー!
そのGSX-8Tと8TTがちゃんとありましたよ、モビリティショーのスズキブースに! しかもブース入口(って言っていいのかな)付近に2台が鎮座&またがりOK。おおお~、実物チョーカッコいい! 青春時代が90~00年代だった僕としてはやっぱりカウル付きの8TTの方がグッときちゃうかな。丸ライトにちょっと角ばったカウルを合わせてる感じとかステキだし、深いグリーンの車体色も落ち着いててイイ。対するカウルレスの8Tはしっとりとしたオレンジ色がまた落ち着いてて、8TT以上にオトナな印象。1969年式のK50を所有する身からすると、ヘッドライト下部がフラットになってるのもかつての馬蹄型ヘッドライトオマージュで痺れるのです。
スズキ関係者によると「若い世代から『オシャレ!』という言葉をたくさんもらいました」とのこと。確かに! 懐かしいとか、ネオレトロとか、そういうのを置いておいてもシンプルにオシャレだわ。変に古臭くもないし、変にやんちゃなイメージもないし、良きスタンダードバイクとして浸透しそう。あとは価格だな!
こぼれ話としては、8Tのほうはポジションランプがヘッドライト内にあるのだけど、8TTの方はカウルでそれが十分に見えないという都合があって、ウインカーがポジションランプになってるんですって。だから普段からフロントのウインカーがポジションとして点いてるのが8TT、点いてないのが8T。役に立たない豆知識。
■大人気スズキカレー!
これもちょっと前に話題になった、スズキ純正(?)レトルトカレー。これは欲しいぞと思ってたらちゃんと売ってました! スズキの社員食堂ではインド出身社員に向けて本格的なインドベジタリアン料理を提供してるのだけど、それをレトルトカレーとして開発したもの。スズキとインドは関係も深いし、明日から行くVストロームミーティングでもインド生産のVストローム250SXが大量に来るはず。よしよし、本格インドレトルトをゲットしよう!
種類は4つ。「ダイコンサンパル」「トマトレンズダール」「茶ひよこ豆マサラ」「青菜ムングダール」で、それぞれ表紙にハヤブサ/スイフト/ジムニー、そして、ヨッ! 我らがVストローム1050(DE)がデザインされているのだ! 味としてはスイフトのトマトレンズダールがいいかな、と思ったけど、ここはVストロームデザインの青菜ムングダールでしょう。「なんだよ、全種類買えばいいじゃん」って話でしょ? いや、ね。1コ910円するんです。4つで3640円? うーん、ま、とりあえず1個からでいいですか?(笑)
ちなみに原稿執筆時、もったいなくてまだ食べてません。
■アクスタ、知ってる?
勝てそうで勝てないKTMのモトGPライダーは(ペドロ)アコスタ。ではなく。アクリルスタンドです。僕としてはピンと来てなかったのですけどね、今めっちゃ流行ってるんですって。アクスタかぁ、何に使うのかしら……? と思っていたのだけど、なんと、スズキの鈴木俊宏社長のイラストのがあるじゃないか! ちょうど明後日(モビリティショーに行ったのは金曜日ね)Vストロームミーティングで本人にお会いするのだし、これは買っておくでしょう。裏側にサインをもらわなくっちゃ。
そんなアクスタのイラストと同じデザインのパネルがあったから、もちろん一緒に写真を撮る。いいな、仕事じゃないモビリティショー。シンプルにお客さんとしてはしゃぎました。
鈴木俊宏社長の、こぶしを握ったポーズはスズキおなじみの「やる気」ポーズなんだろうな、と解釈してそのポーズで撮影(業界関係者テラカド氏友情出演)。ところが後日聞いたのだけれど、「やる気」のフレーズは先代の鈴木修社長の言葉だったらしく、俊宏社長に「やる気って書いてもらえますか?」と頼むと「それは先代のものだから」と言われちゃうんだって! なるほど~。
ちなみにこのアクスタはちゃんとVストロームミーティングに持っていったのに、俊宏社長は大人気でみんなに囲まれていて、結局サインはもらえず……残念! また来年!
日曜日:冷たい雨なのに912人&688台
Vストロームミーティングは新会場へ
さて、金曜日にモビリティショーで自分の中のスズキイズムをしっかりと刺激した僕は、土曜日にVストローム1050で遠回りしながら下道ベースで500㎞のツーリングを楽しんで浜松入り。これまた楽しかったし1050の魅力を再確認できたから、それは改めてツーリング編としてお届けします。
日付変わって日曜日は11回目となったVストロームミーティング当日。僕、皆勤賞です。10回目まではスズキ本社で行っていたミーティングも、参加台数が増えてきた都合もあってGSX-S/Rミーティングが行われた浜松工場へとお引越し。ミーティングの内容としては例年僕が担当している開発者トークショー、冒険家賀曽利隆さんによるトークショーが軸で、各ブース出展による様々なVストローム関連グッズなどの展示販売などなど。鈴木俊宏社長も毎年顔を出してくださりファンと交流するのはスズキ系ミーティングの風物詩となってきたけど、こういうところもお客さんと近いスズキの魅力に思いますね。
さらに今年からは工場見学も加わりました。ラインにはこの日に合わせてVストローム800が並べられていて、フレーム単体の状態から次々とパーツが取り付けられて行き、約1時間で完成検査までたどり着くさまを展示&説明。日曜日だから実際にラインが動いていたわけではないけれど、これはスズキファンでなくとも貴重な体験。こんな冷たい雨の中でも多くのライダーが集まってくれたのは工場見学という目的も多かったことでしょう。
惜しむらくは、先日のエイクマで発表となったSV-7GXの現物が拝めなかったこと! Vストローム650に続きSV650も絶版となるアナウンスがあった直後に、スズキの名Vツインユニットがユーロ5+に対応しただけでなく、新たにGXという形でデビュー⁉「こりゃVスト650も復活するでしょう!」とまずはそのGXの現物を楽しみに来た人も多かったようで、「あれ? ないの?」という反応も。うーん残念!
あまりの悪天候に滞在時間少なめの人も多かったけれど、それでも最後のじゃんけん大会まで残って存分に楽しんでくださった方も多かった11回目のVストロームミーティング。特に工場見学はアツかった! 来年は晴れるといいなぁ。
新たなVスト650デビューなるか⁇
毎年、トークショーの中で「次のVストロームは??」的な話題が持ち上がる、けど、相手は完全なる「中の人」。情報についてポロリはありません。そんな中でもSV-7GXがデビューするとなれば当然、Vストローム650もSV650も復活と考えて間違いないでしょう。トークショー中も原稿にないことをちょいちょいブッコんで何かポロッと言ってくれないかなーとチャレンジしたものの「将来の商品計画についてはお話しできないというイケズな回答になってしまいます」と繰り返されてしまうばかり。く~イケズ! すみません、僕の力およばず、新たな情報は引き出せませんでした。
でもね、開発者とは別のところで、スズキ関係者が「次のSVは良い」なんてヒソヒソ話しているのを耳にしたような……。ま、そりゃそうだ、GXだけってことはないでしょうよどう考えても。
加えて「Vストロームらしさとは何か」という舞台裏での話の中で、「当初はあくまでオンロードツアラーだったのに、途中からオフロード要素が増えてきたよね」という話しが出て、まぁそれはDEシリーズでね。とその時はあまり気に留めなかった。けど、思いかえすと「Vストはオフロードもカバーするようなブランドに…云々」という話題が繰り返し出てたな、と。しかも僕が「あのSVの鉄フレームはグラディウスから始まったものだから、フロントには17インチ以外ついていたことはないですよね。それにVストロームの19インチつけるのはディメンション的に難しくないですか?」と、次期Vストの話を引き出そうとしてた時に「でも鉄フレームは細かなディメンション変更がわりと容易ですから」ということも確かに言ってた。
んんん? オンロードスポーツとしてSVが復活。ツーリングはGX、すると次期Vストローム650はもしかしてフロント21インチのDE仕様で出るってことか? いろんな点と点をつないでいくとそのセンが浮かんでくる…? こない…??
とはいえ、すべてはアンオフィシャルだし僕の妄想がほとんど。まずはGXの日本導入を期待して、さらにその後、ユーロ5+に対応したあの名エンジンでVストローム650復活を期待しましょう。ちなみにGXはレギュラー仕様だっていうから、このエンジンはユーロ5+に対応してもレギュラー仕様を維持。SVになってもVストロームになってもレギュラー仕様でしょう。
スズキでおなかいっぱい
Vストロームミーティングが行われると、そろそろツーリングシーズンも終盤というイメージ。来場者がみんな暖かそうなウェアで帰路につくのを、スズキ関係者の皆さんと共に手を振ってお送りしました。
今年も様々な遠方のナンバーが見れて、改めてVストロームオーナーの走る心意気を見た想い。天気が良かったらもっともっといっぱい来ただろうなぁ! 工場見学もホント面白かったから、今年は見送った人もぜひまた来年!
金曜日のモビリティショーと日曜日のVストロームミーティングのあいだの土曜日は、Vストロームシリーズ最大排気量の1050で存分にツーリングしました。もちろん、帰りも土砂降りの中1050で帰りました。今やシリーズ唯一のアルミフレーム、650が復活するまでは唯一のVツイン。そんなフラッグシップ1050の試乗記はまた別記事で書きますのでお楽しみに!
(文・写真:ノア セレン、写真提供:SUZUKI)













