10月26・27日、鈴鹿サーキットで開催された全日本ロードレース選手権・第8戦「第56回MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿」のJSB1000クラスにおいて、YAMAHA FACTORY RACING TEAMからYZF-R1を駆る岡本裕生が レース1で2位、レース2で3位となったことで、自身初となる最高峰クラスのチャンピオンを獲得した。今シーズンは序盤こそチームメイト・中須賀克行が開幕4連勝によって大きくリードするも、岡本は後半戦で3連勝、最終レースは両者同ポイントで迎えるという激しいチャンピオン争いであった。
チームノリックでの活躍などを経て岡本は2018・2020年のST600クラスでのチャンピオン獲得に続き、全日本選手権では3度目の王座に。ヤマハにとっては2018年から7年連続(岡本1回、中須賀5回、野左根航汰1回)となるJSB1000クラスでのチャンピオン獲得となった。尚、チームノリック時代のチームメイト・阿部恵斗は今シーズン、ST600クラスでYZF-R6を駆り2年連続チャンピオンを獲得している。
岡本裕生のコメント
「今年は全戦で表彰台に立ち、そしてチャンピオンを獲ることができて最高のシーズンになりました。マシンに馴れたこと、マシンへの要望をしっかりとチームに伝えられるようになったことが要因の一つだと思います。そして事前テストを含めて、各セッションでトップタイムを刻むことができるようになったのも大きなことでした。
また、タイヤのグリップが減った時にも、中須賀選手はタイムを出すことができますが、今年はここを重点的に考えて走るようにして、技術面でも向上できたと思っています。
今回のレースでは、中須賀選手とチェッカーを受けられなかったのが残念ですが、強い中須賀選手がいる時代にチャンピオンが獲れたことは本当にうれしく思います。たくさんの応援、ありがとうございました」
YAMAHA FACTORY RACING TEAM 吉川和多留 監督のコメント
「岡本選手は、特にシーズン後半での成長が際立ちました。中須賀選手から学んだことをしっかりと自分のものとしたことが大きいですね。そして自分の走りの悪いところを修正して、良いところを伸ばしていくことができました。
レースに対する考え方にも変化が見られ、事前テストを含めて走り出しからタイムを出せるようになったことも強くなった要因の一つですし、しっかりとトレーニングを積んだことも大きな成長につながりました。最終レースでチャンピオンを獲ることができましたが、この貴重な経験を今後のレース活動に生かしてほしいと思います」