ホンダの競技用電動バイクが全日本選手権を戦うのは、昨年10月の全日本モトクロス選手権での「CR ELECTRIC PROTO」以来、全日本トライアル選手権ではヤマハに次ぐ参戦となる。尚、CR ELECTRIC PROTOは今シーズンより電動オフロードバイクの世界戦「FIM E-Xplorer World Cup」に参戦 している。
電動トライアルバイク「RTL ELECTRIC」は10月13日に開催される全日本トライアル選手権シリーズ 第6戦 和歌山・湯浅大会の国際A級スーパー(IAS)クラスにTeam HRCより参戦。開発ライダーとして、2004年のトライアル世界選手権チャンピオンで、現在はRepsol Honda Teamの監督を務める藤波貴久が起用される。
RTL ELECTRICはトライアル世界選手権に参戦するワークスマシン・Montesa COTA 4RT で培った技術やノウハウをベースに開発。CR ELECTRIC PROTOで新たに得た電動領域(モーターやバッテリー等)の知見等も開発に活かされているという。
藤波貴久のコメント
「Hondaのカーボンニュートラルへの取り組みに対し、トライアルで関わることができ、大変うれしく思っています。電動のトライアルバイクには無限の可能性があり、ライダーとしてのこれまでの経験を活かして、開発チームとともにより良いマシンに仕上げていきたいと思っています。今回は現役復帰ではないので、開発ライダーとしての限定ですが、久しぶりに日本のファンの皆様の前で走れることが、今からとても楽しみです」
株式会社ホンダ・レーシング(HRC)渡辺康治 代表取締役社長のコメント
「Hondaは今年、電動オフロードバイクレースの新しいカテゴリーであるFIM E-Xplorer World Cupの参戦を開始しましたが、この度全日本トライアル選手権にも、RTL ELECTRICで参戦することを決めました。電動二輪車で参戦するカテゴリーを増やしていくことで、技術を実戦の場で鍛え、ノウハウ・知見の蓄積、人材の育成をさらに加速させていきます。最後になりましたが、このプロジェクトに全面的に協力してくれた藤波貴久さんには、心から感謝いたします」