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レース・イベント

速報! 2019 EICMA ミラノショー ホンダが CBR1000RR-R発表!
今年は、EICMAのプレスデイが開催前日の月曜日に、EICMA会場とは異なるミラノ市内のイベント会場で、ホンダがプレスカンファレンスを開催。2019年のEICMAがいよいよ始まりました。
■レポート&写真:河野正士

 
例年はドゥカティとヤマハも、事前プレスカンファレンスを行うのですが、今年ドゥカティは約2週間前にミサノで、これまでEICMAで行っていた翌年のニューモデル発表会「ドゥカティ・ワールド・プレミア」を開催。ヤマハは現地時間の日曜日の21時に、動画配信サイトやSNSで2020年モデルを発表する動画「ヤマハ・バックステージ」を公開。両者とも、EICMA会場でもプレスカンファレンスを行わない、と事前に発表されました。ドゥカティはEICMAのお膝元のイタリアンブランドであることから、これまで大々的にニューモデル発表会を行ってきたし、イタリア人にとって自国ブランドと思われているくらい人気が高いヤマハも、事前プレスカンファレンスを行い、EICMAを盛り上げてきました。この両者がミラノで発表会をやらないということは、二輪市場におけるEICMAの立ち位置も変わってきたのではないか、と想像します。

では、ホンダの発表会の様子をお伝えします。発表会は意外にもシンプル。火曜日にEICMA会場で「HRC チームプレゼンテーション」を行うことから、ここではファクトリーライダーの登場はなし。ゲストなども登場せず、シンプルにニューモデルを発表するスタイルでした。そして事前に噂があったように、新型スーパースポーツ「CBR1000RR-R」が発表されました。それは最後に発表されたので、ここでは発表会での発表順に、ニューモデルを紹介します。
 
■「SH125i/SH150i」
 
SHといえば、イタリアに来るとびっくりするくらいよく見かけるヒット商品。その125ccモデルの「SH125」はいまでも人気の高いスクーターですね。2018年には2万台を販売しているそうです。新しくなった「SH125i」は新型の4バルブeSPエンジンを搭載。ユーロ5をクリアしながら、高出力とより強力な加速が実現。HSTC(ホンダ・セレクタブル・トルク・コントロール)に加えアイドリングストップ機能も搭載。新型フレームも採用し、イタリアで人気が高いラージホイールスクーターながら、シート下スペースも拡大しています(シート下容量28リットル)。

 
欧州ではスクーターにトップケースをつけることが常識化していることからシート下スペースの容量は気にしないというのが通説でしたが、便利さを追求する消費者の欲望はとどまるところを知らず、シート下スペースも大きければ大きいほど良い、という感覚に変わったんですね。ボディデザインも一新。いままでハンドルカバーにヘッドライトが装着されていましたが、フロントカウル下側に横長のヘッドライトを構えた、モダンなデザインになりました。
こんな言い方も大変失礼なんですが「垢抜けたなぁ」と。道具として毎日ガンガン使うものから、毎日をちょっとリッチにするアイテムへ、と進化したと感じました。同時に発表された「SH150i」も、125と同様の進化を遂げています。

 
■CMX500 REBEL
 
日本では”クルーザー”にカテゴリーされていますが、発表会では”ロードスター!”という前置きで紹介されたのでドキッとしましたが、レブルはレブルのままでした。でもヘッドライトを含めて灯火器類をLED化して、少しモダンになった感じ。マットブラックカラーを採用する「S」バージョンには、ビキニカウルが装着されています。
 

 

 

 
■CB1000R
 
今回は細かなパーツのカラーリング変更のみ。それなのにここであえて登場させるということは、CB1000Rでしっかり商売したい!というホンダの気持ちの表れではないかと思います。事実、欧州ではこのCB1000Rを使って、カスタムやライフスタイルという、これまでホンダがアプローチして来なかったカテゴリーに積極的にリーチ。その存在感を高めようとしています。それが、カスタムを前面に打ち出して登場したレブルじゃないところが、欧州マーケットのトレンドを反映していると思います。
 

 
■CRF1100L Africa Twin and CRF1100L Africa Twin Adventure Sports
 
東京モーターショーでも展示されていた新型「アフリカツイン」です。なので詳細は割愛します。しかしイタリアを中心に、欧州ではアドベンチャー系の人気が続いています。各メーカーがそこでのシェア拡大を目指してニューモデルを投入してきましたが、アフリカツインはその中である程度のシェアを獲得していると思います。個人的な肌感覚としては、シェアという単なる数字ではなく、アドベンチャー好きに信用されている、という感じ。おそらくEICMA会場でも、注目を集めると思います。
 

 
■CBR1000RR-R Fireblade and CBR1000RR-R Fireblade SP
 
真打ち登場です。今回の発表会は、メディア関係者が座る椅子の両脇に花道があり、そこをアナウンスされたニューモデルが駆け上がって登壇するというスタイル。しかしこの新型CBRは、見えない場所で、おそらくレブリミットまでエンジンを回ししっかり排気音を聞かせてから登壇。排気音が響き渡ると、メディア関係者は総立ちになってシャッターを切っていました。

 
「ファイヤーブレード」というモデル名は、28年間もホンダスポーツバイクの頂点として君臨してきたそうです。そしてその頂点モデルにとって新ステージが始まる、というほどの自信にあふれていました。マシンはMotoGPマシン「RC213V」とその市販モデルである「RC213V-S」に大きく影響を受けた、と。言い換えれば直4エンジンのMotoGPマシン、でしょうか。
 

 
もう、すべてが新しくなっているので、ここではそれを羅列することもできないほど。スタンダードバージョンとSPバージョンをラインナップし、SPバージョンはオーリンズ製の電子制御サスペンション/43mmNPXフロントフォークとTTX36Smart-ECリアショックを搭載。フロントには新型Brembo Stylema 4ポットキャリパーと、リアにはRC213V-Sと同じキャリパーを装着しています。対してスタンダードはSHOWA製フロントフォークにリアサスペンション、ブレーキはフロントにニッシン製/リアにブレンボ製をセットしています。発表会後は壇上に上がって撮影会。もう、写真なんて撮れる状況じゃないほどの人だかり。その盛り上がりを表現するために、すこし多めに”人だかり写真”を選んでみました。
 

 

 

 

 
以上でホンダの発表会のレポートを終わります。明日から、というかこの原稿を書いて数時間後からEICMA会場で本番がスタート。頑張って取材をしてきます!


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2019/11/05掲載