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中須賀が最終戦で通算9回目となる逆転チャンピオン!

 11月2・3日、三重県の鈴鹿サーキットで全日本ロードレース選手権の第8戦(最終戦)「第51回MFJグランプリ」 が開催された。最高峰のJSB1000クラスのチャンピオン争いはシリーズポイントランキング4位までに可能性が残されていたが、事実上、ランク1位の高橋巧(Team HRC)と、11ポイントビハインドの同2位である中須賀克行による争いと見られていた。怪我によりここ数戦、精彩を欠いていた高橋であったが、今回の舞台となる鈴鹿を得意としているだけに、中須賀にとっては2ヒート制で争われる最終戦を両レースで優勝しても、高橋が2位か3位に入ればタイトルは獲得できないという状況に。土曜日に行われた予選は、高橋がコースレコードを記録する速さで両ヒートポールポジションを獲得した。

 翌決勝日。高橋がまさかの転倒で最後尾からの追い上げを強いられたレース1は中須賀が優勝、逆に9ポイントリードに成功する。泣いても笑っても今シーズン最後の戦いとなるレース2は失うものが無くなった高橋が圧倒的速さでポール・トゥ・ウィン。対する中須賀は追われる立場によるプレッシャーはあったものの2位となりチャンピオン獲得。全12戦中優勝6回、2位4回という成績で連覇、自身9回目のタイトルとなった。


 尚、J-GP2クラスは名越哲平(MuSASHi RT HARC-PRO.)が、ST600クラスは小山知良(日本郵便HondaDream TP)が2000年以来19年振りとなる全日本タイトルを最終戦で決めた。J-GP3クラスは長谷川聖(CLUB Y’s) が第7戦で既にタイトルを獲得している。

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名越哲平
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小山知良


中須賀克行のコメント
「今年は本当にライバルが強く、第2戦鈴鹿2&4のレース1で転倒したときに、チャンピオン獲得は難しいと感じていました。しかし、チームがレース毎にしっかりとマシンのポテンシャルを上げていってくれて、僕自身もこのままでは終われないという気持ちが強くなってきました。強いライバルがいるからこそ我々はもっと強くなれると。それでもやはり11ポイント差を逆転するのは厳しいと思っていたので、実はこの最終戦は最多勝を狙うという気持ちでした。しかし、レース1で高橋選手が転倒。過去、何度もチャンピオンをとってきましたが、回数を重ねる毎に重みは増し、大きなプレッシャーの中でのレース2となりましたが、2位に入りチャンピオンを獲得することができました。1年間、応援していただいたスポンサーの皆さん、そしてファンの皆さんにチャンピオン獲得のご報告ができることを本当にうれしく思いますし、チームスタッフや関係者も含め、皆さんが喜ぶ姿を見られて本当に幸せです。ありがとうございました」

YAMAHA FACTORY RACING TEAM 吉川和多留 監督のコメント
「中須賀選手も言うとおり、今年は本当にライバルが強く、常にそのライバルを倒すために試行錯誤を繰り返してきました。そうしたなかで、チームスタッフは毎レースですばらしい仕事をしてくれ、中須賀選手も決して諦めることなく最高のパフォーマンスを発揮し続けてくれました。鈴鹿8耐でもそうですが、中須賀選手がチームを育て、チームが中須賀選手をさらに成長させる強い絆とチームワークが逆転チャンピオンにつながった大きな理由です。今回、中須賀選手は9度目のチャンピオン獲得ですが、まだまだ成長しており、チーム監督として驚きと同時に心強く感じています。そして今年もチャンピオン獲得という最高の結果を得ることができ、スポンサーや関係者の皆さん、そしてファンの皆さんに心から感謝しております。ありがとうございました」

2019/11/05掲載