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第97回「復旧って大変」

ところで先週、ちょっと千葉県に所用で出かけたのですが、台風の被害があちこちに見られ、特に南部では復旧に手間取っている様子が多々うかがえました。
ちょっと車で通過しているだけでこういう光景が頻繁に見られました。

いたるところで倒木。ようやく車が通れる状況。
いたるところで倒木。ようやく車が通れる状況。

被害としては
①家屋が損傷
②道路に障害(土砂崩れ)
③停電(電線が断線)
④インターネット障害(光ケーブルが断線)
⑤携帯が圏外(基地局が停電)

のようなことが想像できるのですが、これらが多発した場合、短時間に復旧させるのは大変そうだと思いました。

例えば「土砂崩れ、倒木、電柱が倒れたりして停電、通信断」の場合で考えてみましょう。

被害状況は、土砂崩れがあり倒木や土砂が道路を塞いでしまっています。
電気会社の電柱が倒れて電線が切れて停電です。
電話会社の電柱も倒れてしまっています。電話もインターネットもできません。

このような現場を復旧させるには
①土砂と倒木を除去
②電力会社の電柱と電線を復旧
③通信会社の電柱と電線、光ケーブルを復旧
のような作業手順が想像できます。

それぞれ
①道路上の土砂と倒木を除去
 → 道路の持ち主(県など)から土木工事手配
②電力会社の電柱を撤去、新設
 → 電力会社から土木工事手配
②電線を撤去、電線工事
 → 電力会社から電気工事手配
③通信会社の電柱を撤去、新設
 → 通信会社から土木工事手配
③電線を撤去、電話線と光ケーブル工事
 → 電力会社から電気工事手配

などのように関係者と担当業者が複数存在し、それぞれ手配が走るわけですが、どの現場もまずは地主(個人や国や県など)の許可を取ったり、前の工事がいつ終わるのかを把握して、その日に合わせて工事手配をする必要があったりと、一斉にとりかかる訳には行かなさそうです。

場所によっては順番が違うかもしれませんし、被害が入り乱れることで、取り掛かる作業の順番が違ったり、さらに予想できない手続きが発生するかもしれません。

これらの現場は何10か所、何100か所もあると思いますが、全部復旧させるには何日かかるのか・・・。
この程度想像するだけでも、相当難儀な予感。

全部の被害状況を集約し、全体を仕切って一斉にスケジュール調整するような人が居れば早期復旧に効果的な感じがするのですが、国や県、公共事業者、民間会社など関係者も多数。
これが千葉県の中南部の広範囲にわたっており、もはやどんな規模の作業が繰り広げられているのか、まったく見当が付きません。

すでに何週間もの間、その道のベテランの方々が昼夜問わず対応されているようで、本当に頭が下がる思いです。
早期に全域が復旧されるよう願っています。

それではまた。


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2019/09/21掲載