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新車プロファイル2022
2022年に発売された新車の情報ページです。

KAWASAKI Z900RSにオーリンズリアショックなどを採用したスペシャル・エディションが登場

Z900RSにオーリンズリアショックなどを採用したスペシャル・エディションが登場




KAWASAKI Z900RS SE 車両解説

 Z1に始まるカワサキのビッグバイクの伝統は、’90年代に入ってジャンルごとに細分化、先鋭化していったが、それも行きつくところまで行った感があり、現在は原点回帰の動きが強まってきている。そんな時代のビッグバイクの代表が“21世紀のZ”と称されたZ1000/Ninja 1000シリーズだった。

 Z1000は、2002年のインターモトで印象的なスタイルをもってデビューを飾った。当時のカワサキビッグマシンは、フラッグシップにZX-12Rが君臨し、レーサーレプリカたるNinja ZX-9R、ネオレトロネイキッドのZEPHYR1100と、それぞれのジャンルを極めたかの感があった。そんな中で、突然デビューしたのが、スーパースポーツ系のエンジンをベースとしながらも、あくまでもストリートユースにこだわった新世代のビッグマシン、Z1000だった。翌年、2003年モデルとして市販開始されたこのZ1000は、その後、2006年まで毎年カラーリングを変更してイヤーモデルとして発売された。

 2006年、インターモトでフルモデルチェンジされたZ1000が発表される。エンジンはそれまでのZ1000の発展型で、水冷4ストローク4気筒DOHC4バルブから最高出力は若干アップの92kW、最大トルクも98.7N・mに向上し、完全新設計のフレームに搭載された。初代Z1000で強烈な印象を放った独自デザインの音叉型(?)デザインのマフラーは、現在のスポーツモデルのデザインに通ずる左右2本ずつを合体するタイプのややおとなしい形状に変更されていた。この2代目は、2009年モデルまで続き、2010年にZ1000の3代目(D型)へとモデルチェンジ、さらに2014年のフェイスリフトを経て現在にいたる、というのが早足で見た“21世紀のZ”、Z1000シリーズのヒストリーだ。

 そして2017年の12月、カワサキが自信をもって“Z1の再来”として送り出したのがZ900RSだった。

『レトロカテゴリーにおいて、長らくその登場が待たれていたカワサキのレトロスポーツモデルがついに登場。Z900RSと名付けられたニューモデルは、歴史的な名車であるZ1をオマージュして創造された。Z1と同じ並列4気筒エンジンにこだわり、冷却方式は現代的に水冷化。カワサキの伝統を受け継ぐ新しいZが誕生した。

 Z1からインスパイアされたレトロネイキッドスタイルだが、その中身には現代の技術が惜しみなく投入されている。エンジンやフレームは先進の解析技術を用いて設計され、トラクションコントロールシステムも備える。また、灯火類は全てLEDとし、メーターにもマルチファンクション液晶パネルを採用するなど、Z900RSはまさしく伝統と現代の技術が融合したモデルとなっている。

 理想とした乗り味や、外観デザインと雰囲気を実現するために、Z900RSでは微細な点に至るまでこだわった。乗り味では、“ライダーの感性とリンクするライディングフィール”を達成するために、滑らかな低中速回転域のエンジン特性や、始動した瞬間からライダーを昂らせるエキゾーストサウンド、様々なライディングシーンに対応する自然なハンドリングなど、徹底した作り込みも行った。スタイリングも同様に、全ての構成部品は選び抜かれ、そのレイアウトにもこだわった。こうした強いこだわりを持って創りあげられたZ900RSは、Z1同様に時代を超えて愛される魅力に溢れている』(カワサキの新車発表時の解説資料より)

 2018年3月に登場したZ900RS CAFEは、Z900RSのレトロスポーツの印象をさらに強めるべく、かつて一世を風靡した“カフェレーサー”スタイルを纏ったモデルだった。Z900RSをベースにビキニカウル、ローポジションのハンドルとシングルシート風の段付きシート、とどめは’70年代、’80年代のワークスレーサーを彷彿させるホワイトラインの入ったライムグリーンのボディカラー(グレーのモデルも有)を採用していた。

 今回、新たに追加された“SE”は、Z900RSのスポーツ性能をさらに高めるべく、オーリンズ製S46リアショックを装備、フロント足周りではブレンボ製ディスク、キャリパー、パッドを採用。小径のニッシン製ラジアルポンプ式マスターシリンダーとステンレスメッシュブレーキホースと組み合わせている。

 そして何より往年のZ1を彷彿とさせる“イエローボール“をベースとしたグラフィックの採用がユーザーの心を鷲摑みしてくれることだろう。
 

Z900RS SE。カラーは「メタリックディアブロブラック」(BK3)。

 

カワサキ ニュースリリースより (2021年8月27日)

Z900RS SE 新発売のご案内

 

モデル情報
車名(通称名) Z900RS SE
マーケットコード ZR900NNFNN
型式 2BL-ZR900C
発売予定日 2022年1月21日
型式指定・認定番号 18724
メーカー希望小売価格 1,606,000円
(本体価格1,460,000円、消費税146,000円)
カラー(カラーコード)メタリックディアブロブラック(BK3)
発売店 カワサキ プラザ
※当モデルは二輪車リサイクル対象車両です。価格には二輪車リサイクル費用が含まれます。
※価格には保険料、税金(消費税を除く)、登録等に伴う諸費用は含まれません。
※当モデルはABS装備車です。
※当モデルは二輪車ETC2.0標準装備車です。
※メーカー希望小売価格は消費税10%を含む参考価格です。
【Z900RS SE】

時代を超えた普遍的なスタイリングが好評のレトロスポーツモデル、Z900RSシリーズに、新たなハイグレードモデルが登場しました。Z900RS SEは、ブレンボ社製のフロントブレーキパッケージと、オーリンズ製のハイグレードリヤショックを装備。より上質なライディングフィールとコントロール性をライダーに提供します。 また、専用カラーとして、往年のZ1を彷彿とさせる「イエローボール」をベースとしたグラフィックを採用しています。
 

■Z900RSからの変更点
・快適な乗り心地やしっかりとしたタイヤの接地感を実現するオーリンズ製S46リヤショック
・オーリンズ製リヤショックに合わせた、ゴールドカラーのアウターチューブとフロントサスペンションセッティング
・ブレンボ社製コンポーネント(ディスク、キャリパー、パッド)を採用したフロントブレーキパッケージ
・レバー操作時のリニアな動きを実現する小径のニッシン製ラジアルポンプ式マスターシリンダーとステンレスメッシュブレーキホース
・ブラックとイエローで仕上げられた鮮やかなフューエルタンク
・アイコニックなデザインを強調する、ゴールドカラーのホイール
 

主要諸元

車名型式 2BL-ZR900C
Z900RS CAFE(ZR900NNFNN)
発売日 2021年11月12日
全長×全幅×全高(m) 2.100×0.865×1.150
軸距(m) 1.470
最低地上高(m) 0.140
シート高(m) 0.810
車両重量(kg) 215
乾燥重量(kg)
乗車定員(人) 2
燃費消費率(km/L)※1 28.5(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名乗車時)※2
20.0(WMTCモード値 クラス3-2 1名乗車時)※3
登坂能力(tanθ)
最小回転小半径(m) 2.9
エンジン型式
水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ
総排気量(cm3) 948
内径×行程(mm) 73.4×56.0
圧縮比 10.8
最高出力(kW[PS]/rpm) 82[111]/8,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 98[10.0]/6,500
燃料供給装置形式 フューエルインジェクション
始動方式 セルフスターター
点火方式 バッテリー&コイル(トランジスタ点火)
潤滑油方式 ウェットサンプ式
潤滑油容量(L) 4.2
燃料タンク容量(L) 17
クラッチ形式 湿式多板
変速機形式 常時噛合式6段リターン
変速比 1速 2.916
2速 2.058
3速 1.650
4速 1.409
5速 1.222
6速 0.966
減速比1次/2次 1.627/2.800
キャスター(度) 25.0°
トレール(mm) 98
タイヤサイズ 120/70ZR17M/C 58W
180/55ZR17M/C 73W
ブレーキ形式 φ300mm油圧式デュアルディスク
φ250mm油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式(インナーチューブ径41㎜)
スイングアーム式(ホリゾンタルバックリンク)
フレーム形式 ダイヤモンド

※1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状況などの諸条件により異なります。
※2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測にもとづいた燃料消費率です。
※3:WMTCモード値とは、発進・加速・停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。
※改良のため、仕様および諸元は予告なく変更することがあります。





2021/08/27掲載