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国立和玖がダブルウィンで3連勝!!

2024 MiniGPジャパンシリーズ第4戦
京都府・近畿スポーツランド

 MiniGPジャパンシリーズ第4戦は初開催の京都府・近畿スポーツランドで行われた。天空のサーキットと呼ばれ山の頂上近くに位置する。暑い一日となったが麓の町よりは3℃は低いそうだ。それでも33℃と酷暑は変らず、水分補給は必須の大会となった。

 走行開始から#04国立和玖(12歳)がトップタイムをマークし3回のフリー走行全てを1番手で終える。コース攻略のために5回は練習に訪れたと言う。ロングランをこなして「熱さ対策も大丈夫」と自信をのぞかせる。#04国立は雨の第3戦のレース2で勝利し、その勢いをつなげようと狙う。
開幕5連勝でランキングトップの#08知識隼和(13歳)はマシンに問題が出てしまい、フリー走行の途中でマシンを乗り換えるというハンデを負う。

 フリー走行を終えて41秒201で#04国立がトップ。2番手に今季から参戦を開始した#03田中楓人(12歳)が41秒577と躍進し注目を集める。3番手に41秒936の#07吉原寅之介(13歳)、4番手に41秒962の#02吉村錬太朗(11歳)、5番手に41秒974の#08知識、6番手に41秒986の#16高江洲湊都(10歳)と41秒台が続く。


 レース1決勝のグリッドを決める予選1回目も#04国立が40秒834でポールポジション(PP)を獲得する。2番手に#03田中が41秒136と躍進。3番手に#07吉原が41秒595で続き、#08知識が41秒648で4番手となる。

 レース2決勝のグリッドを決める予選2回目、#04国立が40秒868を出し、タイヤ温存のためもあり走行を切り上げる。予選1回目に続きポールタイムでダブルポール獲得かと思われたが#03田中が終盤に40秒834マークし逆転した。2番手#04国立、3番手に#08知識が41秒331で続く。#07吉原は転倒してしまい41秒932で8番手となる。


 初のPPに笑顔の田中。国立は「大事なのは決勝、勝てば良いからPPは気にしない」と自信は揺るがない。

 レース1決勝はスタート直後の1コーナーで多重クラッシュが発生し赤旗中断。再開されたレースでホールショットは#04国立、僅差で#03田中、#07吉原、#08知識、#02吉村が続く。#04国立が首位に立ち、#03田中が追うが絶好調の#04国立が独走体制を築いて行く。2番手に田中、3番手に#08知識が#07吉原をかわして浮上するが、追撃は届かずに#04国立が勝利、2位に#03田中、3位に#08知識、4位に#07吉原でチェッカーを受けた。


 レース2決勝はPPスタートの#03田中がトップに立つが、#04国立が交わす。首位にたった#04国立と2番手の#03田中の接近戦となる。だが、#03田中は7周目に転倒してしまう。再スタートしようとするが叶わずにリタイヤとなった。#04国立は独走となり、そのまま優勝のチェッカーを受けダブルウィンを達成した。2位に#08知識、3位に#07吉原が入り表彰台に上がった。


 ダブルウィンを飾った#04 国立は「自分に必要なのはアベレージを上げることだと思ったのでロングランをしていました。その成果が出た」と嬉しそうに語った。ランキングは2位のままだが、8ポイント差とトップの知識に迫った。

 #08 知識は、マシンを乗り換えるという状況から、確実にタイムを詰めリカバーしレース1では3位、レース2では2位と表彰台を獲得して力を示した。

「フリー走行1、2はマシントラブルで、うまく走ることができなくて、乗り換えての結果としては良かったのかなと思います。ワールドシリーズに行ったら、初めて走るコースでも結果を出さないといけない。どんな状況でもちゃんと走ることが必要だから」とランキングトップを死守した。

 レース2での初PP獲得、レース1決勝では2位に入り初表彰台を獲得、レース2は首位を狙っての転倒と、今大会注目選手となった#03 田中はレースをふり返った。

「初めて2位になれて嬉しい。でも、勝てない悔しい気持ちもあってレース2決勝では限界を超えてしまい転倒、その後もレース復帰したかったんですが、エンジンがかからずにリタイヤになってしまった。でも、自信にもなったレースなので最終戦も頑張りたい」

 レース2決勝で3位となった#07 吉原は今後の戦い方を語った。

「練習では41秒前半が出ていたのですが、なかなかタイムが出でなくて転倒もあって…。流れが良くなかった。それでも、レース2で3位に入れたのは良かったと思います。ポイントを考えるとワールドシリーズに行く上位2名に入るのは厳しいので最終戦はランキングは関係なく攻めて優勝を狙います」

 表彰台でのシャンパンファイトは、イタリアのスパークリングウォーターが使われている。レース1決勝の表彰台では、表彰台に上がった3人が目くばせして、表彰台を駆け下りてアドバイザーの長島哲太めがけて水をかけた。レース2決勝ではアドバイザーの藤井謙太が標的となった。長島も藤井も、お返しに子供たちに水をかけ嬌声が飛び交い笑顔があふれた。夏ならではの水かけの追いかけっこだった。灼熱の太陽が、濡れたツナギもTシャツもすぐに乾いた。

 第5戦(最終戦)は9月1日に埼玉・MotoUP桶川スポーツランドで開催される。

https://pup.app.box.com/s/iyr507c3poatwdju7jxwfmwqu14t4u8c/file/1610071736968




 74Daijiroの関西キッズGPも併催された。お昼休みにはMiniGPで使うオバーレの試乗会も行われた。関西キッズGPは澤端律希が優勝、2位に酒井大輝が入った。3位には2度の転倒から復帰して怒涛の追い上げを見せた津田到磨(全日本JSB1000ライダー・津田一麿の長男)が獲得して表彰台に登った。


■FIM MiniGP について
『FIM MiniGP World Series』は、マシンや競技・技術規則など、レギュレーションを統一することで、世界中のヤングライダーに平等なプラットフォームを提供し、『MotoGP』昇進に向けた、スキルアップとチャンスを与えることを目的としています。エントリー可能の年齢は、満10歳から満14歳まで、使用するミニバイクは「Ohvale GP-0 160」、タイヤは『Pirelli(ピレリ)』社、潤滑油は『Motul(モチュール)社』を使用する。

初年度となる、2021年は「アルペ・アドリア、北米、フランス、アイルランド、イタリア、マレーシア、オランダ、ポルトガル、スペイン、イギリス」で開催。2022年は、2021年開催された国に加え、新たに「オーストラリア、オーストリア、インドネシア、カタール、日本」で開催された。

2024/08/08掲載