SDG昭和電機グループ(大阪府大東市、柏木健作CEO)が、2023 FIM 世界耐久選手権 第3戦“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第44回大会(以下「鈴鹿8耐」)に参戦するチーム体制を発表した。有限会社ハルク・プロ(東京都武蔵村山市、代表:本田光太郎)と共に、鈴鹿8耐/Formula EWCクラスへ参戦。チーム総監督は本田重樹、ライダーは昨年の鈴鹿8耐で共に戦った名越哲平、浦本修充、そして國井勇輝が加入する。
名越は全日本ロードレース選手権のJSB1000クラスに参戦中。ヤマハファクトリーの2台に次ぐ3位につけ、開幕戦・もてぎ(2レース)、第2戦・鈴鹿(2レース)と連続で表彰台に登った。第3戦・SUGOでは天候不順の予選となり、グリッドが悪く追い上げの6位&8位で現在ランキング3位。ホンダ勢トップの実力者で、エースライダーだ。
今年度からSDG昭和電機グループと契約した浦本はスーパーバイクスペイン選手権に参戦、トップ争いの常連でありタイトル候補として活躍している。昨年の鈴鹿8耐でもその速さを発揮、予選でチームを上位へと導いた。國井は、ロードレース世界選手権Moto3経験者で若手のホープ、今季から全日本ST1000クラスにステップアップ。開幕戦でポールポジションを獲得、2位表彰台に登った。昨年は別チームから鈴鹿8耐に参戦し、今回が2度目の挑戦となる。ゼッケンは73を予定し、鈴鹿8耐仕様のHonda CBR1000RR-Rで臨む。
名越は「昨年の8耐は、早々に他車の転倒に巻き込まれてしまう悔しいレースになってしまいました。今年こそ、優勝を目指す」と語る。浦本は「昨年は非常に悔しい結果となりましたが、上位を狙うスピードはあったので今年はそれを結果に結びつけられる様にテストから集中してチーム一丸となり頑張りたい」と勝利を目指す。國井は「昨年、初めて参戦した8耐で多くの経験ができました。今年もしっかりとゴールまでバトンを繋いで頑張りたいと思います」と言う。
これまで、鈴鹿8耐で3度の優勝に導いた本田監督は「昨年は残念な8耐となりましたが、最後まで仕事に専念した姿はレース結果とは別の意味で充実しており、それが今年の8耐へのモチベーションにつながっています。暫く遠ざかっている表彰台。今年こそはあの場所に帰り、鈴鹿8耐に強いチーム力を見せます」と決意している。
早々に体制発表を行ったSDG Honda Racingは、それだけ鈴鹿8耐へ賭ける思いが強いということでもある。名門チームで走る3人のラインナップは勝利を狙える力を備え、今季の鈴鹿8耐優勝候補に名乗りを上げた。
(レポート:佐藤洋美)