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電動トライアルバイクのさまざまな課題の抽出、貴重なデータを収集

 先日お伝えしたヤマハと黒山健一の電動トライアルバイク「TY-E 2.0」によるFIMトライアル世界選手権・第5戦フランス大会Trial2クラスへの挑戦。

 比較対象となるエンジン車のマシンと共に、難易度の高い12セクションを2ラップする戦いは、2ラップ目の第7セクションでマシントラブルが発生。修復が困難だったため、残りのセクションをエスケープすることで完走、36台中(内、電動車はTY-E 2.0 含め2台)31位という結果で終えた。


黒山健一(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)のコメント
「3年ぶりの世界選手権、グランプリ全体がヤマハに注目していることを肌で感じながら、世界レベルのライバルと真っ向勝負するのは、やはりいいものです。僕にとっては、前回とは比べ物にならないハイレベルなセクションを、一つでも多くTY-E2.0で攻略し、一つでも上位を走るというチャレンジでした。しかし、久々の世界選手権ということで、1ラップ目は私自身がバタバタしてしまいました。2ラップ目は落ちつきを取り戻したのですが、第7セクションでトラブルが出てしまい、最後まで走りきれなかったのは残念です。

一方で課題は、クラッチの耐久性や、トラブルを見据えた整備性など明確になりました。モーターのトルクとパワーは十分で、車両トータルのパフォーマンスも高く、難しいと思ったところもほとんどがいける、戦えるバイクになっていました。これからも私たちのチャレンジは続きますので、全日本と合わせて期待していただけるとうれしいです」


佐藤美之監督のコメント
「今回はシングルフィニッシュを目標にしていました。しかし、最高峰のTrialGPを目指す若手ライダーが多数参戦し、高難度のセクションが設定されているTrial2。黒山選手もこれだけのセクションをTY-E2.0で走り続けた経験がなかったことなど、その壁は高かったというのが印象です。またマシントラブルが発生し修復できず、残りはエスケープしてレースを終えたのは本当に悔しく、黒山選手やヤマハの参戦を楽しみにしてくれたファンの皆様には、大変申し訳なく思います。しかし、今回の一番の目的は、課題をできるだけ多く持ち帰ることだったので、それができたのは大きな収穫です。また今回、ファンやライバルたち、主催者の皆さんが、ヤマハの復帰を歓迎してくれました。その期待に応えるためにも、今回の経験を生かしバイクの進化を推し進めていきますが、すぐ目の前にある課題、カーボンニュートラルにつながる技術開発もしっかりと見据えて活動を続けていきたいと考えています。ぜひ、ご期待ください」







2022/08/30掲載