「元町 安全・安心 Day 2022」が、3年ぶりに開催された。「日頃から防災と交通安全意識を身に付ける事で、危機管理を持つ」という地元警察署と消防署の協力のもとで実施。白バイ隊やカラーガード隊と共に両署の音楽隊による演奏を行いながらのパレードが行われた。
全日本ロードレース選手権JSB1000クラスに誕生したばかりのYOSHIMURA SUZUKI RIDEWINの監督、加賀山就臣が、1日警察署長に任命され、ライダーの渡辺一樹が参加した。横浜出身の加賀山は11回目の参加、これまでは、ライダーとして参加し、レーシングマシンで白バイ隊と共のパレードやツナギ姿で歩き声援に応えて来た。今季、ライダーを引退したことをきっかけに、今回は1日警察署長を任された。女優でタレントの丸りおなも1日警察署長、タレントの出川哲郎は一日消防署長となり、オープニングイベントでは任命式が行われた。出川は「やばいよやばいよ」と語り、集まった観客から盛大な拍手が沸き上がっていた。
加賀山は「警察署長にと声をかけてもらい、正直、驚いた。11回目の参加ということを考慮してくれたのだと感謝し光栄に思う」と神妙な面持ち。
パレードの前には元町厳島神社にて、安全・安心を祈願して、その後に、オープニングセレモニーが行われ、渡辺も参加、晴天に恵まれた商店街をパレードした。パレード後のアフターイベントとして、各種車両展示・起震車やAEDの体験ブース等も参加型で用意された。
加賀山、出川、丸の3人で行われたトークショーでは、バッグのキタムラの北村氏のMCで、軽快なトークが繰り広げられた。出川が「加賀山さんは、警察署長として、ここに立っていますが、声をかけてくるお友達を見ると、昔はやんちゃだったのでは?」と聞かれると、加賀山は「30年前は、自分が警察署長を任命される人間になっていることは考えらなかった。人は変れるということ」と答え、そのやりとりを聞いて丸は笑顔を見せていた。最後は北村氏から「元町、安全・安心Dayと3人で声を合わせて閉めましょう」と声をかけられ、3人が、それに応えた。
キタムラ前に作られた特設テントではピットを再現してYOSHIMURA SUZUKI RIDEWINとTeam KAGAYAMAのSUZUKI GSX-R1000Rを展示。渡辺がファン対応、子供限定で、マシンのまたがりを了承して、たくさんの写真に納まった。渡辺は「パレードでは子供たちがたくさんいて、声をかけてくれるのが嬉しかった。ブースでは、鈴鹿2&4の中須賀選手とのバトルを見ていてくれる人が、楽しみにしていると声をかけてくれ、次こそはと勇気をもらいました。サーキットでは触れ合うことが出来ない人たちで出会うことが出来て嬉しかった」と初参加を喜んだ。
加賀山は「参加させてもらうことで、少しでもバイクやレースに興味を持ってくれる人がいたら、ありがたいと思って続けて来た。継続して呼んでもらえることに感謝しかない。警察署長というたいへんな役を任せてもらい、安全・安心への意識も、これまで以上に高まったように思う。ヨシムラも神奈川県の厚木にあり近い部分もあるので、地元の盛り上げを含め、様々な場所と機会を作り、その意識を高めることも考えて行きたい」と語った。
全日本ロードレース選手権第3戦は大分県オートポリスにて5月21日~22日の日程で2&4として開催される。渡辺は、前戦の鈴鹿2&4では、王者中須賀との死闘を繰り広げ、僅かに届かなかったが、中須賀を追い詰めた渡辺の注目度は大きく跳ね上がった。新設されたばかりのチームではあるが、加賀山監督の采配を含めての期待は大きい。(レポート・写真:佐藤洋美)