3月30日(木)、ENEOS(エネオス)と、本田技研工業、カワサキモータース、スズキ、ヤマハ発動機の国内二輪4メーカーが「バッテリーのシェアリングに関する事業連携についてオンラインでの説明会を開催した。
ちょうど一年前、メーカー4社による電動二輪車用交換式バッテリーコンソーシアムから、交換式バッテリーの共通技術仕様について4社が合意したことが発表されていたが、今回はそれにエネオスを加えた5社による、バッテリーのシェアリングサービスと、そのためのインフラ整備を担う新会社「Gachaco(ガチャコ)」を4月1日に設立するという発表がなされた。
4メーカーが共通のバッテリーを使用することで、バッテリー交換ステーションを利用すれば、そもそも高価なバッテリーの費用を支払う必要もなくなり、バッテリーの充電待ち時間の問題やバッテリーの劣化についての心配も軽減する。ここのコンソーシアムで決められ使用されるバッテリーは、ホンダが昨年10月末にリリースした「ジャイロキャノピーe」から採用している「Honda Mobile Power Pack e:」が、そのものである。このバッテリーシェアサービスで出てくる劣化バッテリーについては、エネオスが検討している「BaaS(バッテリ・アズ・ア・サービス)プラットフォーム」を通して、2次利用・3次利用・リサイクルすることで、バッテリーの循環利用を促進するとしている。
ちなみに、ホンダ以外の3メーカーは、電動バイクの開発はしているというものの、まだ具体的なリリースには至ってない。しかし、先日コマツが「電動マイクロショベルPC01E-1」を発表した通り、電動バイクだけではなく、建機や様々なモビリティ、さらにはアウトドアユース、家庭用蓄電池のような利用にも展開が見込まれている。
今秋のローンチということで、詳細はまだ明らかにされていないが、まずは首都圏から開始されることとなる。バッテリー交換ステーションの配置であったり、利用料金あたりについてはまだ今後の発表を待つというカタチとなる。ちなみにガチャコでは2022年度は200台、2023年度には1000台の電動二輪車へのサービスを提供していきたいとしている。
(レポート:青山義明)