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「ノリック・大治郎シート」が終了に


 2003年4月にレース中の事故で亡くなったMotoGPライダー・加藤大治郎選手が生前に語っていた“子供たちにレースの魅力を伝えたい”という遺志を引き継ぐ形でスタートした企画のひとつとして、ロードレース世界選手権MotoGP日本グランプリにおいて2003年に第1回が開催された「大治郎シート」。

 その後、加藤選手の幼馴染で2007年に不慮の事故で亡くなったMotoGPライダー・阿部典史選手の愛称を名称に加えて2008年より現在の「ノリック・大治郎シート」となり、これまで16回開催されてきた。

 このシートでレースを観戦した子供たちの中には、現在MotoGPのMoto2クラスに参戦している小椋 藍選手をはじめ、イギリス選手権に参戦している水野 凉選手らがおり、多くのライダーが各カテゴリーで目標達成を目指し活躍中だ。

 そんな「ノリック・大治郎シート」が、一昨年(2019年)の開催を最後に終了することとなった。

 加藤選手の所属していたチーム監督であり、シートの共同発起人でもあるファウスト・グレシーニ氏が今年2月に逝去したこと。そして 日本グランプリにおける環境も大きく進化し、ノリック・大治郎シートが掲げた当初の目的も達成したと考え今回、「ノリック・大治郎シート」を終了するに至ったという。


ノリック・大治郎シート運営
デルタ・エンタープライズ
加藤 隆 代表のコメント

「多くの方々に参加や協力をいただいて実施してきた大治郎シートですが、2月のファウストの訃報が届いて、今回の決断に至りました。私自身、グレシーニのいない大治郎シートを想像することができませんでした。グレシーニは毎年、決勝レースの合間という非常に忙しいタイミングにも関わらず、私との約束を守って必ず大治郎シートに駆けつけてくれ、16年間も続けることができました。その間に、日本グランプリも様々な進化を遂げたと思います。今年の開催を楽しみにしていただいていた方々には大変申し訳ありませんが、ご理解をいただければ幸いです。最後に、カルロ・メルディーニ氏(チーム・グレシーニ)をはじめとした大治郎シートをサポートいただいた多くの方々に感謝を申し上げるとともに、参加いただいた多くの方々にお礼を申し上げます。16年間、本当にありがとうございました」







2021/06/22掲載