前戦スペイン大会で3レースすべてを制し、タイトルに王手をかけていたレプソル・ホンダ・チームのトニー・ボウが、ポルトガルで開催された2021 FIMトライアル世界選手権シリーズの最終戦で優勝。15年連続15回目のシリーズチャンピオン獲得となった。人口セクションを走破する屋内競技である X トライアル世界選手権でも14年連続チャンピオンに輝いており、あわせて29連覇を達成した。
全6戦計9レース中7勝、2位と3位1回ずつという強さを誇った今シーズンのボウは第2戦のフランス大会でトライアル世界選手権での自身通算120勝を達成。最終戦の翌日に開催されたトライアルの国別対抗世界選手権(トライアル・デ・ナシオン)にはスペイン代表チームとして参戦、スペイン27回目の勝利に貢献している。
トニー・ボウのコメント
「開幕のわずか1か月前にけがを負ってしまい、いつもと違う苦しいシーズンになりました。15年連続でチャンピオンを獲得してきて、いつかチャンピオンでなくなる日が来ると思いますが、けがが原因で失いたくはありませんでした。100%の力を出して戦い、シーズンの進行とともに調子を整えていきました。けがをする前がいい状態だったので、回復も早かったです。またチャンピオンになることができて、とてもうれしいです。チームのみんなに感謝しています。藤波選手のキャリア最後の大会ということで、今日はみんなにとって特別な日でした。彼のいないTeam HRCは想像できません。彼の今後の活躍を祈っています」