
ROUND 6 – Chang International Circuit – Thailand
アジアロードレース選手権 第6戦(チャン・インターナショナル・サーキット)
アジアロードレース選手権最終戦(ARRC・全6戦)が、タイ・ブリーラムのチャン・インターナショナル・サーキットで開催された。
■ASB1000
ASB1000は、HONDA RACING THAILANDのナカリン・アティラトプバパットがランキングトップで152ポイント(P)。2位にJDT RACING TEAMのハフィズ・シャフリン・アブドゥラが148P、3位にSDG HARC-PRO. HONDA PHILIPPINESの阿部恵斗、IDEMITSU HONDA RACING MALAYSIAのザクワン・ザイディが141Pで並ぶ。ランキング5位はザクワンのチームメイトであるアズロイ・ハキーム・アヌアールで、タイトルの可能性を残して最終戦を迎えた。
前ラウンドに続き、水野涼がJDT RACING TEAMからワイルドカード参戦した。
予選は阿部がポールポジションを獲得。RACE1決勝はザクワンが序盤にリードするが、ナカリンがトップに立ち、それを阿部が追う展開となる。そこにハフィズがファステストラップを記録しながら前に出て、ナカリンとのトップ争いを展開。その争いに阿部、ASTRA HONDA RACING TEAMのアンディ・ファリード・イスディハールが迫る展開となった。最終ラップの攻防でミスをしたナカリンが順位を落とし、ハフィズが優勝。2位にアンディ、3位に阿部となり、ナカリンは4位でチェッカーを受けた。ザクワンは5位となった。
ハフィズがポイントを加算して173P、2位にナカリンで165P、3位に阿部が157P、4位にザクワンが152Pとなる。2位以下は逆転を狙ってRACE2のグリッドについた。
RACE2決勝をリードしたのはナカリン。それを阿部、ザクワン、ハフィズが追う。ナカリンは自らのファステストラップを更新する走りでトップを走り、独走優勝のチェッカーを受けた。2位にはハフィズが入り、3位ザクワン、4位阿部となり、ハフィズのチャンピオンが決定。ナカリンは3ポイント差のランキング2位となった。阿部はASB1000のデビューシーズンでタイトル争いを演じ、ランキング3位となった。
水野はRACE1リタイア、RACE2は7位となった。
阿部は「全日本最終戦でJSB1000クラスに急遽代役参戦して以来の走行になり、その走りの影響が出てしまい、戻すのに1日かかってしまいました。フリー走行での出遅れはありましたが、それでもポールタイムを記録し、RACE1は表彰台に立てました。ただ、アベレージタイムを上げることが出来ず、悔しいレースになりました。ハフィズ選手は昨年ランキング3位から今年チャンピオン。自分も全日本でチャンピオンを獲得する前のシーズンはランキング3位でした。ランキング3位のライダーが翌年タイトルを獲得するケースも多いので、来年も挑戦させてもらえたら、チャンピオンを狙いたいです」と語った。
■TVS ASIA One Make
ランキングトップは尾野弘樹で、チャンピオン獲得を期待されてのサーキット入りとなった。ランキング2位に21P差をつけていたが、予選は2番手グリッド。決勝RACE1は6台によるトップ争いとなり、最終ラップでトップ集団の最後尾となる。追い上げを見せるも4位でチェッカーを受けた。
RACE2では3位以内に入らなければチャンピオン獲得が決まらない状況となったが、尾野は最終ラップにファステストラップを記録する独走優勝を飾り、2年連続チャンピオンに輝いた。
尾野は「RACE1は序盤から抱えていたシフトトラブルでポジションを上げることが出来ず、RACE2で追い込まれる状況になりました。全力でプッシュすることだけを考えて走り、3周で2番手以降を引き離して独走優勝することが出来ました。全日本では5連覇、アジアで2連覇と、素晴らしいシーズンを過ごすことが出来ました」と振り返った。
(文:佐藤洋美)







