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王者・中須賀、V12タイトルを決める! 長島代役参戦するも波乱のST1000
2023年9月23・24日
2023年 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ
第7戦・スーパーバイクレース in 岡山

以下、写真をクリックすると大きく、または違う写真を見ることができます。


 全日本ロードレース第7戦は岡山国際サーキットで行われました。

 JSBクラスのタイトル決定がかかった今大会、ポイントリーダーの中須賀克行選手(#1)はチームメイトの岡本裕生選手(#3)を従えて予選ポールポジションからのスタート。予選3番手には津田拓也選手(#37)、4番手2列目スタートは水野涼選手(#36)。

 勢いよく出たのはポールポジションの中須賀選手、すぐ後ろに岡本選手がつきます。津田選手を抜いて水野選手が3番手、続いて亀井雄大選手(#5)、清成龍一選手(#10)、作本輝介選手(#4)。序盤で亀井選手が津田選手を抜いて4番手で水野選手を追います。抜け出したトップの2台は後続をどんどん引き離していき、前を行く中須賀選手に岡本選手が仕掛けます。ペースの良い岡本選手は裏ストレートエンドで何度もチャレンジしますが、中須賀選手の深いブレーキングになかなか前に出ることができません。順位は変わらず、3番手の水野選手に亀井選手が接近しますが終盤離れ、水野選手は前のヤマハ2台と17秒の差で3位を単独走行。最終ラップ、岡本選手は諦めずに中須賀選手に仕掛けますが、中須賀選手がトップを守りきって優勝。最終戦を待たずに自身12回目のチャンピオンを獲得しました。


中須賀克行選手(優勝)のコメント
「勝ったらチャンピオンだと言われて意識しないわけにはいかず、気持ちも若干浮ついたレースウィークになったのですけど、チームも集中していましたし自分自身も集中してしっかり走りきることができた。決勝は岡本選手と一騎打ちになると思っていたので、お互いの手のウチは知っていますし、途中何度かしかけそうなオーラを感じながら、その都度ブレーキングを奥にとりながら最後まで速いアベレージでプッシュするしかないなという思いで、24周全開で走り切ることが出来た。どっちが勝ってもおかしくないレースだったので、とりあえず勝ってチャンピオンを決めるという、カッコいい決め方ができたので、最終戦はもうすこしのびのびとしたカタチでさらに高いパフォーマンスを発揮できるように準備して挑みたい」


岡本裕生選手(2位)のコメント
「中須賀さんがずっと速いアベレージで24周走っていて、自分はついていくのに必死というか、ラインを振ったりという余裕がなく、中須賀さんはブレーキがとても強いので簡単に入れるわけでもなく、ラスト1周はようやくついていけたのですが、厳しいレースになってしまったなという感じでした。苦手意識が元々あった岡山でしたし、去年も走れてなくて正直岡山ラウンドが一番不安な要素だったのですが、自分が思ったよりタイムも伸び、シーズン始まる前はここまでいけると思っていなかったので、自分にとって岡山がポジティブになりました。ずっと負け続けているので、とても悔しいが、もっと成長して最終戦は嬉しい気持ちで終わればいいと思います」

水野涼選手(3位)のコメント
「1周目から3番手ポジションをキープして最後まで終始単独のレースにはなったのですけど、テストから前の2人にはペース的に追いつくのは難しく、自分達の持てるペースで狙えるのは表彰台の3番手だったので、この順位で終われたのは素直に良かったです。レースペースも自分のベストタイム近辺で周回することが出来たので内容としても良かった。後半戦は津田選手にタイムで負けることが多く、ヤマハの次に速い津田さんに勝てたのは嬉しいです。ただ、負けていることに変わりはないので、悔しい思いを今年最後の鈴鹿にぶつけられたらと思います」


中須賀にピタリとついてチャンスを伺う岡本ですが…。
YAMAHAファクトリーの2台が抜け出し、3位争いは水野、津田、亀井の3選手。
見事12回目のチャンピオンを獲得した中須賀選手。
予選3番手の津田選手、決勝は5位でチェッカーでした。
岡本選手は中須賀選手に何度も仕掛けたがことごとく阻まれる。今季はSUGOで1勝を遂げてます。
ファクトリーヤマハに次ぐ速さをみせる水野選手、悔しさを最終戦にぶつける。
TOHOレーシングは岡山に近い東広島にチーム本拠地を構えています。当日はバスツアーも企画、多くの地元応援団が駆け付けました。
後半戦にじりじりと調子を上げてきた清成選手は6位でフィニッシュ。


ST1000

 毎回ウィナーが変わり激しい争いのST1000クラスですが、怪我で欠場のSDGハルクプロの國井勇輝選手の代役として、8耐ウィナーの長島哲太選手(#33)がエントリーというビッグニュースが駆け巡りました。長島選手はテストからトップタイムで絶好調の流れでしたが、土曜日の予選の開始直後にまさかの転倒、急いでピットに戻り修復をして残り10分を切った頃にようやくピットアウトし2番手タイムをマーク。前回の優勝で勢いにのる荒川晃大選手(#27)が1.31.817でコースレコードを更新してポールポジションからのスタート。

レースは18周、スタートで飛び出したのは長島選手、背後に荒川選手がピタリとつき、渡辺一馬選手(#1)、ポイントリーダーの國峰啄磨選手(#2)、榎戸育寛選手(#32)と続きます。少し離れて前田恵助選手(#8)、高橋巧選手(#36)、豊島玲選手(#13)、高橋裕紀選手(#3)。

 レースは、トップ長島選手と荒川選手、すこし離れて國峰選手と榎戸選手の戦いになります。レースも中盤、10周目に荒川選手が長島選手の前に出ます。8耐ウィナー長島選手を従えてラップしますが12周目に痛恨の転倒、直後にいた長島選手も荒川選手を避けきれずに転倒してしまいます。2台が離脱したことでトップは國峰選手に代わり、14周目には榎戸選手が國峰選手の前に出て、そして渡辺選手が追いつき3台の争いになります。4番手には前田選手をパスした高橋巧選手、7番手にいた高橋裕紀選手が豊島選手と前田選手を抜いて5番手のポジション。そして迎えたラストラップ、後半セクションのヘアピン手前で仕掛けようとした國峰選手が榎戸選手を巻き込んで転倒。トップでチェッカーを受けたのは渡辺選手、今季初優勝! 高橋巧選手、高橋裕紀選手の順でゴール。

 上位転倒によりチャンピオンシップポイントの差が縮まり、上位3人が3ポイント差、ランキング6位までにタイトルの可能性を残したまま最終戦鈴鹿をむかえることになりました.

第6戦ではトップ走行中に悔しい転倒を喫した渡辺選手、チャンピオン争いに復帰。観客席からは「お父さ~ん!」と息子たちの絶叫が響きました。
2位の高橋巧選手は全日本復帰後初の表彰台。3位はチームメイトの高橋裕紀選手がはいりました。
8耐ウィナー長島選手はこの後の長島ロスが心配されるほど圧倒的存在感。
惜しくも転倒してしまったが、長島選手を追いかけまわし圧倒的な成長をみせるハタチの荒川選手に注目です。
長島選手を抜いて荒川選手が前に、このあとの展開に期待したが2人とも転倒という結果に…。
長島選手と荒川選手の転倒後は榎戸選手、國峰選手、渡辺選手の3台のバトル。


J-GP3
トップ尾野弘樹選手(#1)がトップ走行、このまま優勝でタイトル確定かと思われた矢先に単独転倒してしまいます。池上聖龍選手(#50)、木内尚汰選手(#3)、彌栄郡選手(#4)、若松怜選手(#7)ら若手の激しい争い。木内選手がトップに立ったもののマシントラブルでリタイヤ、ラストラップで池上選手が転倒、若松選手と彌栄選手の一騎打ちになり、最終コーナーの立ち上がり若松選手が0.025差で前でチェッカー、初優勝を飾りました。


ST600
この日最終レースのST600。スタートして5周目に赤旗中断、レースは15周で再開。スタートからポールポジションの西村硝選手(#21)が飛び出します。伊達悠太選手(#9)が背後に迫りますが西村選手がトップを守り切って優勝。2位に阿部恵斗選手(#3)、伊達選手は3位で600cc初表彰台。


(撮影・レポート:楠堂亜希)







2023/09/28掲載