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レース・イベント

■レポート:河野正士 ■写真提供:ロイヤルエンフィールド東京ショールーム ■協力:PCI https://www.royalenfield-tokyoshowroom.jp






 2021年にブランド創立120年を迎えたロイヤルエンフィールド(以下RE)。英国生まれ、インド育ちのこのブランドは、質実剛健を貫き、いまも最新モデルを開発し、世界中のバイクファンに愛されている。
 一方でREは、カスタムバイクシーンと密接な関係にあることはあまり知られていない。欧州や北米で開催されるカスタムバイクショーにスポンサーとして参加するほか、各国のトップビルダーたちとともに、REをベースにしたカスタムバイクを多数製作。様々なカスタムバイクショーで発表している。

 そして2022年12月4日に開催された、日本最大のカスタムバイク&カーのイベント/ヨコハマホットロッドショーの30回記念回に、REは念願の初出展。REの多様性を表現するため、排気量650cc並列2気筒エンジンをベースにした、すでに欧州や北米で発表し高く評価されている2台のカスタムバイクと、アメリカおよびイギリスのフラットトラック選手権に参戦するファクトリーマシンを展示した。
 

 
「TWINS FT(ツインズ・エフティ)」と名付けられたフラットトラックのファクトリーマシンは、現在RE傘下にあるフレームのスペシャリスト/ハリスパフォーマンスが製作したオリジナルフレーム&スイングアームをセット。前後サスペンションはオーリンズ製だが、そのセットアップもハリスが担当している。エンジンは、S&Sとの共同開発とインフォメーションされていたが、本社の開発スタッフに聞くとエンジン開発はすべてRE社内で行っているとのこと。排気量は750ccにまで拡大。シリンダーヘッドやクランク、オイルラインなども変更。スタンダードの約2倍となる90馬力を発揮している。このマシンは英国選手権/DTRAでチャンピオンを獲得。米国選手権/AFTのプロダクションツインクラスで、2021年および2020年に各1勝を挙げている。
 

 
 カフェレーサースタイルの「MIDAS ROYAL(ミダスロイヤル)」は、台湾のカスタムファクトリー/Rough Craft(ラフクラフト)が製作。現行650ccモデルの市場投入のタイミングに合わせ2018年EICMAのREブースで発表されたマシンだ。じつは燃料タンクは、ベースとなったコンチネンタルGT650のスタンダードを使用。その上にオリジナルデザインのカーボン製カバーを装着している。またリアのモノショック化に伴い、リアフレームはシート下で三角形を形成するスタンダードフレームのリア側のみを切り取り、オリジナルデザインのシートカウルを装着。丸みを帯びたクランクケースカバーを強調するため、ケースを囲むように手曲げエキゾーストパイプをデザインしている。
 

 
 もう一台は、米国を拠点に活動するSosa Metal Works(ソーサ・メタル・ワークス)が製作した「KAMALA(カマラ)」。サンスクリット語で蓮の花を意味するこのマシンは、フレームもフロントのガーダーフォークも、そして外装類もすべてハンドメイドで製作されている。金属加工のスペシャリストであるSosa Metal Worksらしい作品だ。イメージしたのは、かつて木製オーバルトラックの上で速さを競ったボードトラックレーサーだという。

 このヨコハマホットロッドカスタムショーに展示した3台のマシンは、2022年12月23日まで、東京・杉並にある「ロイヤルエンフィールド東京ショールーム」に展示されている。詳しくは下記リンク先で確認することができる。

<ヨコハマホットロッドカスタムショー出展車の特別展示>
■展示場所:ロイヤルエンフィールド東京ショールーム
      東京都杉並区宮前4-25-19
      営業時間 10:00~18:00(定休日:土日祝)
■展示期間:12月6日(火)~23日(金)
https://www.royalenfield-tokyoshowroom.jp/hotrodcustomshow2022/index.html
 





2022/12/17掲載