CB400スーパーフォアを語る時、「これで充分」という使い古された言葉をタンスの奥から引っ張り出してまで使ってしまう貧相なボキャブラリーが悲しくなる。
どんなに考えてもその言葉以上に当てはまるものがないのだ。
エンジンは低回転から力強く、シームレスに高回転までスパンと回る。
ハイレベルなブレーキと、スパッと寝かせても恐怖感のない車体やサスペンション。
ライダーの思うように弧を描くことが出来るハンドリング。エンジンパワーより、やや車体が勝っているようだ。
レベルの高い走り+足つきも良い手頃なサイズで「ビッグバイクなんて必要ないかも」とじわじわと洗脳してくる。
完成度はライバルより頭ひとつ抜きん出ていると言っても差し支えないだろう。
これがベストセラーの地位を支えている。
1992年4月23日発売
CB400 SUPER FOUR
※以下、写真をクリックすると大きくなったり、別の写真が見られます(一部できない写真もあります)。レプリカからネイキッドへと、ブームが移行していく ’90年代初頭、「感性に訴える太い走り」をイメージして開発されたのが初代スーパーフォア。
CB1000SUPERFOURの400バージョンというとらえ方をされることもあるが、基本コンセプトはともかく、開発チームも開発方針も異なる別物。
スポーツネイキッドバイクの基本はかくあるべきというようなオーソドックスながらスポーティさを感じさせるスタイリングと、パワフルなCBR400RR系ベースの扱いやすさと、扱う楽しさを重視したセッティングの水冷4気筒エンジンを搭載。
ホンダらしい万人にフレンドリーなクセのない特性と、オーソドックスながら洗練された飽きの来ないスタイリングで初心者からベテラン、教習車、バイク便などの業務用としても幅広く愛された。
ホンダの本気が形になるとこうなるという、VT250Fの大ヒットを再現したような大ベストセラーとなった。
●エンジン型式:水冷4ストローク4気筒DOHC4バルブ●総排気量(内径×行程):399cm3(55×42mm)●最高出力:53ps/11000rpm●最大トルク:3.7kg-m/10000rpm●圧縮比:11.3●変速機:6段リターン●全長×全幅×全高:2085×735×1080mm●軸距離:1455mm●車両重量:192kg●燃料タンク容量:18L●タイヤ前・後:110/70-17 54H・140/70-17 66H●発売当時価格:598,000円 (ツートーンは1万円高)
1992年6月10日発売 カラー追加
CB400SUPER FOUR
ツートーンカラーを2色追加。ツートーンの価格は1万円アップの599000円。
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