おまけ
1992年カタログの謎
1992年のカタログは不思議がいっぱい。
まず表紙の写真1。
よく見るとシートにベルトが付いており、マフラー径も小さいような気がするので国内仕様のようだ。が、国内仕様には付いていないリフレクターがラジエター横に付いている。
写真2で大きく使われていメインカットは、カムカバーに縦の黒いラインが入り、シリンダーが黒一色の欧州仕様だが、リフレクターが付いているように見える。メーター写真も㎞/h表示の欧州仕様のようだ。
ラストページ写真3のスペック横の写真も同様にカムカバーに黒いラインが入り、シリンダーが黒一色の欧州仕様だがリフレクターが付いている。さらに、その下の写真のエンジン塗り分けは北米仕様となっているという、見事なごちゃまぜっぷり。
3ページで紹介した1991年欧州向けカタログにも同じ写真が使われている。表紙には写真3が、中の見開きには写真1、北米向けとは入れ替えて使われている。
しかしただ単に入れ替えただけではなく、1991年の欧州向けカタログの中見開きにに使われているは1991年の欧州向けカタログの中見開きにに使われている写真は、北米向けをそのまま流用ではなく、わざわざリフレクターを外して再撮影という芸の細かさを見せる。しかし、どうせならシートベルトも外せばいいのに……凝っているのか、手抜きなんだか……それとも、全世界で使えるようにしたのか?? 今では考えら得ないおおらかなカタログでした。
Vブーストキット
エンジンの外観からはVブーストが付いている北米仕様かついていないのかを見分けるのは困難だが、国内仕様や欧州仕様にもVブーストが欲しいのが人情ってもんです。
Vブースト機構本体は、バルブ、サーボモーター、制御ユニットの3点で構成されており、基本的には本来付いている場所に組み込むだけなので装着だけなら意外と簡単にできる。
ならば、と、ワイズギア(http://www.ysgear.co.jp/)から、かつて純正部品(コネクタ1点を除く。実はこのコネクタがキモだったりする)を使った「Vブーストキット」が発売されていた。
現在はすでに発売は終了し絶版となっているのだが、取付説明書だけならばワイズギアのホームページのこちら見ることが出来る。
なお国内仕様や欧州仕様と北米仕様ではキャブ本体やギア比も違うので、Vブーストキットを組み込むだけでフルパワーになるわけではないので、念のため。
VMAXの総生産台数は?
1985年から2007年まで初代VMAXの総生産台数は93196台(ヤマハ発動機広報部調べ)。北米仕様が一番多いのは当たり前だが、国内仕様は5千台にも満たない少数派とは驚き。減ることはあっても増えることはないので、オーナーのみなさんどうぞ大切に。
ちなみに新型の年間計各生産台数は800台。初代を越えるには時間がかかりそうだ。