VMAX帯上

2009 VMAX(国内仕様)

2009国内仕様

待望のニューVMAX誕生

 初代の最終モデルが送り出されてから1年後の2008年6月3日、待望のニューVMAXがベールを脱いだ。

 発表会はアメリカ西海岸、サンディエゴの空母ミッドウェイ(横須賀を母港としていた、日本にも馴染みの深いかつての第七艦隊の旗艦。現在は退役して博物館になっている)の艦上で、派手にバーンナウトをして登場という、VMAXらしい派手な演出であった。

 初代の独得のイメージを崩すことなく取り入れながら、新型らしい力強いフォルムは、もちろんGKデザインの手によるもの。偉大な初代を継ぐ2代目は、賛否両論激しくなるものだが、新型VMAXはすんなると受け入れられた。GKデザインの面目躍如である。

 エンジンレイアウトはV4と同じだが、Vバンクは5度狭い65度で、排気量は481ccアップ。Vブーストこそないものの、電子制御技術の発展は目覚ましく、フューエルインジェクションはもちろん、YZF-R1にも採用された可変ファンネルや電子制御スロットなどにより初代の衝撃をあっさりと上回る加速感を実現している。

 初代ではダミーであった特徴のエアスクープはアルミ鍛造でエアスクープとして実用化されている。北米仕様にはスターマークが、欧州仕様には音叉マークが付けられた。

 車体色は北米仕様がインテネスブラック、欧州仕様はソーラーブラックと呼称は異なるが、実際は同色。2008年末からデリバリーが開始された。

 国内仕様は約1年遅れの2009年4月20日から販売が開始された。販売やメンテナンスは講習を受けた全国約200店のVMAX取り扱い店に限られという、プレミアム感のある販売方法がとられた。国内仕様のカラーはブラックメタリックM。最高出力は151psで価格は2,310,000円。もちろん現在も「買える」現行モデルである。

 新型VMAXの最新情報や購入、カタログ請求はVMAXスペシャルサイトで。


国内仕様
国内仕様
輸出仕様(欧州仕様)
輸出仕様(北米仕様)
エンジン
エンジンは旧型と同じ180度クランクのV型4気筒DOHC4バルブのレイアウトだがVバンクは5度狭くなった65度に。
カム
吸気側カムをカムチェーンで駆動し、排気側は吸気側からギアを介して駆動する新システムの採用等によって小型コンパクト化。
ピストン
アルミ鍛造ピストン、FSコンロッドなども新採用された完全新設計。
ファンネル
吸気ファンネルはファンネル長が変化し、最適な吸気脈動を生み出すYCC-I(ヤマハ電子制御インテーク)を搭載。
リア
リアブレーキはφ298mmのシングルペタルディスク+シングルピストンキャリパー。リアサスはリンク式のモノクロスサスペンションを採用。サスペンションは前後共に初期荷重、伸び、圧減衰力調整可能なフルアジャスタブルタイプ。
フロント
フロントフォークは酸化チタンコーティングを施したインナーチューブ径φ52mmの正立式。アウターチューブは上側がアルミ削り出し、下段はアルミ鍛造の2ピース構造。ブレーキはペタルディスクのφ320mmダブルディスク。キャリパーはYZF-R1と同型の6ポッドで、リニア制御のABSを標準装備。
フレーム
フレームももちろん完全新設計。オールアルミ製で、メインフレームは重力鋳造中空材、リアフレームはCFアルミダイキャストと押出材の溶接構造。
メーター
メインメーターは大型の指針式タコメーター。液晶デジタル表示のスピードメーター、オイル、ABS、燃料警告灯を内蔵。右上にあるライト状のパーツはシフトインジケーター。各部の切り換えや操作は音叉マーク下にある二つのボタンで行なう。
ディスプレイ
旧型と同イメージのタンクカバーの上(本来の燃料タンクはシート下で、こちらはダミーではあるが)には液晶表示多機能ディスプレイを設置。燃料、水温表示やゼロヨンタイム計測などを表示。
リア
テール&ストップランプは異なる大きさのLEDを組み合わせた独特なスタイルでリアビューを引き締める。
キー
メインキーは頭部にタイヤのような形状のグリップが付いた大型。普通のキーとは異なる形状のため、専用のケースが付属している。

●エンジン型式:水冷4ストロークV型4気筒DOHC4バルブ●総排気量(内径×行程):1679cm3(90×66mm)●最高出力:151ps/7500rpm●最大トルク:15.1kg-m/6000rpm●圧縮比:11.3●変速機:5段リターン●全長×全幅×全高:2395×820×1190mm●軸距離:1700mm●車両重量:311kg●燃料タンク容量:15L●タイヤ前・後:120/70R18M/C 59V・200/50R18M/C 76V●価格:2,310,000円 



2012 VMAX(国内仕様)

カラーリングを変更

国内モデル初のカラー変更は2011年10月3日に行なわれる。新色はマッドブラック2で、サイドカバーは職人によるバフクリア処理を施し、シートステッチも赤からグレーに変更された。2011年6月21日より予約を開始。価格、スペック等は変更なし。詳細は新車プロファイル2011で。

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