DAEG25の質問 Part3 エンジン設計担当者に聞いた DAEGエンジン編

Q14 「エンジン全体の特性、狙いは?」

「国内ベスト」─これが狙いです。今回、輸出仕様が存在しないため、エンジンの特性も国内ユーザーの使い勝手を最優先に作り込みました。もっとも多用する低中速でのトルク感や扱いやすさに加え、中速から高速まで、今まで以上に気持ちよく回ります。つまり楽しい領域が広がったエンジンなのです。

Q15 「無鉛ハイオク仕様になり変わったことは?」

ハイオク仕様としたのは、低回転から高回転までスムーズな吹け上がりを実現するためです。議論はありましたが、決断としては低中速トルクの特性の強化という狙いにフォーカスしました。ドライバビリティを磨くためです。議論は様々ありましたが、国内仕様オンリーだからこそこだわりました。

他にも、インテークバルブ径をφ31.5mmからφ31mmへと変更したり、バルブスプリング荷重の最適化や、ロッカーアームの摺動面の表面処理を変えることで、体積効果向上やフリクションロスの低減も図っています。

  • 2010年モデルからは、ラジエターシュラウドにDAEGの文字が追加されイメージも一新。

Q16 「フューエルインジェクション化のメリットは?」

楕円サブスロットルバルブを採用することで、スムーズかつコントロールしやすい特性に仕上げています。従来モデルに比べ低中速域でのレスポンスにも優れます。日本のワインディングでより気持ちよい加速を体感して頂けると思います。もちろん、環境性能向上というメリットも忘れるわけにはいきません。

  • メインボアφ34mmで、楕円サブスロットルバルブを持つスロットルボディ。インジェクターは高微粒化8ホール。

Q17 「エキパイ部の取り回しは?」

エキパイの集合部の後ろにキャタライザーを設けたことで、集合部までの排気管長を採りたかったのです。これもリッチな低中速フィーリングのためです。また、排気ディバイスを設け、ドライバビリティの向上も図っています。

Q18 「6速ミッションを採用した理由は?」

シフトアップ後のスムーズな加速、クロスさせることで気持ちのよい走りを実現するために採用しました。ユーザーさんから要望も多かった点も考慮しました。ZZR1200のミッションをベースにしていますが、ライディング時の静粛性向上のために、ギアの仕様を変更しています。

  • 6速化の要望に応え、ハイスピードツアラーZZR1200のミッションをベースに開発された新ミッション。

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