750版が先に発売されて400版が遅れて登場と、なにやら今という時代のバイク市場の背景を感じさせてくれるが、いわゆる“中型免許”ユーザーに向けたモデルの市場がちょっとした活況を呈しているのは事実。現に法規制で排気量分けがされている以上、その規制に対応したモデルが存在しないほうがおかしい。
難しい話はともかく、このVT400Sの登場でナナハンクラス同様、ホンダの400クルーザーは、シャドウとVTによるラインナップが完成したといえる。
基本的に車体周りはVT750Sと共通だ。全長、全幅、全高、ホイールベースからキャスターの数値まで同一で、車重のみエンジンの違いで3kg軽い。
その52度の挟み角を持つVツインエンジンも基本的には同一だが、ストローク、ボア値ともに変更している。圧縮比10.3から23kW/7,000rpmの最高出力と、32N・m/3,500rpmの最大トルクを発生。750ほどの力こぶ感は得られないものの、気軽なクルージングには充分なパフォーマンスだろう。
排気系はデュアルテーパードマフラーを採用してツイン独自のフィーリングを徹底的に追求、心地よいエキゾーストノートも発するという。マフラー内にはキャタライザーを装備して環境性能に対応している。
●HONDA VT400S 諸元表 | |
---|---|
型式 | ホンダ・EBL-NC46 |
全長 | 2,295mm |
全幅 | 870mm |
全高 | 1,135mm |
シート高 | 750mm |
ホイールベース | 1560mm |
車両重量(乾燥) | 229 |
キャスター角 | 32°30′ |
トレール | 134mm |
燃料タンク容量 | 10リットル |
始動方式 | セルフスターター |
エンジン | 水冷4ストロークV型2気筒OHC |
排気量 | 398cm3 |
ボア×ストローク | 64.0mm×62.0mm |
圧縮比 | 10.3:1 |
最高出力 | 23kW[31]/7,000rpm |
最大トルク | 32N・m[3.3]/3,500rpm |
燃料供給方式 | 電子制御PGM-FI |
変速機 | 5速リターン |
サスペンション前 | テレスコピック式 |
サスペンション後 | スイングアーム式 |
タイヤ前 | 100/90-19M/C 57H |
タイヤ後 | 150/80B16M/C 71H |
ブレーキ前 | 油圧式シングルディスク |
ブレーキ後 | 機械式リーディングトレーリング |
フレーム | ダブルクレードル |
| このページのトップへ | 次のページへ | 新車プロファイル2010のページへ |