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レプリカでもない、ツアラーでもない、新しいカテゴリーのバイクーを提案すべく、1999年にデビューしたハヤブサ。
312.6㎞/hを記録した最高速度は、当時の公道市販車世界最速で、ギネスブックにも記録された。
当初は好みのハッキリ別れた斬新なスタイリングも、ずば抜けた動力性能と共に高く評価されるようになり 今では押しも押されぬ、ハイスピードツアラーの代名詞的存在に成長を遂げた。
初代の誕生からから2010年モデルまで、限定車を含めたカラーバリエーションと軌跡をたどってみる。
(2010.11.18公開) ※写真をクリックすると大きくなるものもあります。
1999 GSX1300R X
JS1GW71AX2100001〜
「コンセプトは究極のスーパースポーツ」
アルティメット(究極の)スポーツ」をコンセプトに製作された、GSX1300R HAYABUSA。
そのコンセプトが示すように、ただ単に速さを追求したのではなく、最高の性能を追求したスーパースポーツとして誕生した。
水冷4ストローク4気筒DOHC4バルブエンジンは専用新設計で、当時のスズキフラッグシップGSX-R1100を上回る1298.6㏄、175psというスペックは、大きな驚きを持って迎えられた。
スペック以上に話題となったのが、性能を優先したといわれる独特な形状のデザイン。
当初は賛否両論であったが、絶対性能に裏打ちされた機能美は、アメリカを中心に強い支持を受け、全世界に浸透していった。
欧州仕様には触媒が装着されているが、北米、豪州、カナダ仕様には付いていない。
●エンジン型式:水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ●総排気量(内径×行程):1298cm3(81×63mm)●最高出力:175ps/9800rpm●最大トルク:14.1kg-m/7000rpm●圧縮比:11.0●変速機:6段リターン●全長×全幅×全高:2140×740×1155mm●軸距離:1485mm●乾燥重量:215kg●燃料タンク容量:22L●タイヤ前・後:120/70ZR17・190/50ZR17
2000 GSX1300R Y
JS1GW71AY2100001〜
2年目を迎えたハヤブサは鮮烈なイメージで、ハヤブサを印象付けた初代イメージカラーともいえる銅×銀が消えた。
インジェクションのセッティングが改良され、カムチェーンテンショナーやフューエルポンプフィルターの変更といった小改良も行なわれた。
メタリックソニックシルバーでフレーム、スイングアームを黒塗りにした限定モデル(YD8 写真無し)も200台発売された。
2001 GSX1300R K1
JS1GW71A12100001〜
300km/hリミッターを装着
ヨーロッパにおける最高速度自主規制により300km/hリミッターの装着と、スピードメーターの上限表示が350から300km/hに変更された。
燃料ポンプがタンク内蔵式に変更されたことによりタンク容量は19リットルへと減少しているが、形状自体に変更はない。
他にも電装系、シフトリンクの変更、スターターギアの強化、シートレール材質がアルミからスチールへなどの変更も行なわれた。
2002 GSX1300R K2
JS1GW71A22100001〜
排出ガス規制対応と日本向け限定車発売
車体色の変更(青×銀は2001年モデルと色使いが逆パターンに)の他、欧州仕様は排出ガス規制に対応するため、ECUを32ビットに強化し、O2フィードバックシステム(センサー)の採用や、エキパイの材質がステンレスに変更などの改良がおこなわれた。
日本向けとしてフレーム、スイングアーム、フロントキャリパーがゴールドで、車体色は特別色メタリックグレイの限定車が、当時輸入販売を行ってい たカキウチから販売された。
2003 GSX1300R K3
JS1GW71A32100001〜
フロントフォークインナーがチタンコートに
フロントフォークのインナーチューブがチタンコートになり、ボトムケースやディスクブレーキのインナー部分がブラックになった他、スターターギアも3枚に強化された。
限定車はフレームが黒塗りの紺と鮮やかな銅色のアメリカンスズキモーター社(ASMC)40周年記念限定車が発売された。
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