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その名もホンダ熊本レーシング。国内で唯一、ホンダの二輪車を作っている工場のファクトリーチームだ。監督、メカニック、レーサーすべてが製作所の従業員、工場で働くみなさんだ。それは、キラ星のごとく名門ひしめく8耐参加チームのなかで、『製品』を通じてもっともユーザー諸兄諸姉に近しい人たちと言えるかもしれない。パドックにたたずむCBR1000RRも、もちろん熊本製作所の謹製。
発足は2012年の8耐を終えたあと。それまでの同好会チームを母体に独立して拡充がはかられた。2013年9位、11位と2014年。3年目の今年はさらに上を目指す気運が高まる。 伺った合同テストの日(7月7日)は生憎の雨。しかし、これも長い8耐の、めまぐるしく変わるコンディションのシーンのひとつ。重要な腕のみせどころ。手慣れた作業の一挙手一投足が、詰めに入っていく段階の空気を漂わせる。それでも、終始どこか和やかに見えるのは、日頃の職場の仲間たちという安心の絆だろうか。
今年の本番は7月26日(日)11時30分スタート。トリコロールのゼッケン33号車、オール従業員による熊本の風が、鈴鹿のコースへ発進する。 |
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マシンはもちろんCBR1000RR。クラスはFormula EWC(2008年より導入されたカテゴリー。現在の8耐はEWCとSSTの2クラスのみ)。ライダーは従業員の吉田さんと小島さんに、ライディングアドバイザーも兼ねる徳留さんの3人体制。 | ||
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今年のチームクルーは22名。主なメンバーをご紹介。 | ||
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チーム監督・土屋徳之さん 「メンバーはみな専業の仕事をしながらレースに臨んでいます。ふたつの仕事の掛け持ちで苦労をかけていますが、いよいよ本番に向けて、人、マシンとも気持ちが高まってきています。確実性をモットーに次へつなげていきたい。応援よろしくお願いします」 |
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徳留和樹さん・ライディングアドバイザー兼第3ライダー チーム唯一の外注プロレーサー。「去年より明らかにタイムアベレージが上がってきていますね。ウエットは問題なし。あとはドライでどれだけ詰めていけるかでしょう。応援よろしくお願いします」 |
吉田光弘さん・第1ライダー 「今日は雨もあってボチボチと、転ばないように走りました。レース本番は、モトGPや全日本JSBトップの方々になんとか喰らいついていけるよう頑張ります」 |
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小島一浩さん・第2ライダー 21歳の最若手ライダー。「うまい人、賢い人、耐久レースにはペース配分を考えて走るなどの作戦があると思います。ボクとしては、一周一周を全力で走るのが作戦です(笑)」 |
チーフメカニック・三輪成正さん 「今日は雨になりましたが、レーサーたちはちゃんと走れていた気がします。あとはうまく当日のマシンの調子を引き当てることが私たちの仕事ですね」 |
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渡邊聡美さん・車体メカニック 「まだドライでしっかりテストをしてないので一概には言えませんが、雨では転ばず、ドライなら時間を縮める。どんな状況でも柔軟に対応するスタンスをとっていきたいと思います」 |
電装メカニック・関根 翼(たすく)さん 「雨中のサインボードは、いい感じで伝えられた気がしてます。8耐は、昼から夜まで、天候も快晴から雨まで、条件に関係なくいいサインを出していきたい」 |
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三苫幹雄さん・車体メカニック。 「ライダーたちは、雨のなかをうまく乗っていました。タイヤの相性もいいようです。安全を第一に、しっかり詰めていけば、本番はうまくいくと思います」 |
齊藤舞子さん・マネージャー 「全日本を一度見ただけで8耐は初めてです。バイクが好きで会社にお世話になっていますが、出来るだけレースを勉強して、一生懸命働きたいです」 |
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今年で38回目を迎える“コカコーラゼロ”鈴鹿8時間耐久ロードレースは7月26日(日)に決勝が開催される。ケーシー・ストーナーの参戦、RC213V-S、H2R、YZF-R1Mのデモラン、歴代GPマシンの特別展示などあります。ぜひ生でご観戦を!詳細はこちらで。
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