長年あたしの目となり、手となり、足となった蒼薔薇号は
酷使の結果、去年の秋にいよいよ絶命の危機に扮し！！
只今リフレッシュメンテナンス中なのだ
絶版車乗りとしては修理・維持費もさることながら
パーツの欠品という一番頭の痛い問題を抱えるわけである
そんな状態でこのまま酷使していくと
本当に蒼薔薇に乗れなくなるという
あたしにとっては死活問題レベルの危機が来ると思ったのよ

それはマズイ…ひじょーにマズイ
トラブルが出る度に不安のまま騙し騙し走ってもつまらないし
満足に乗れずに悶々とする日々のなか
温存しながら乗るにはここいらで二馬使いしかないのかなぁ?　と考え
こそこそとバイクの試乗に出かけておったわけよ（笑）

まさかね～、蒼薔薇以外のバイクに乗るなんて思ってもなかったから
正直かなり自分の中で葛藤があったわよ
ん～、こだわり続けてきたものを捨てていいのか？みたいな（笑）
それにＦ以外のバイクに乗りたい、欲しいなんて思ったことなかったしね
蒼薔薇とあたしはふたつでひとつのシルエットって思ってたし（どんだけ愛してんだか♪）
ホント毎日迷い考え堂々巡りしてた
もちろん今だって蒼薔薇一番！こいつが居なくちゃ始まらん！！
しかし、心筋梗塞・動脈硬化・尿漏れ（爆）が進めば酷使もままならぬぅ…

で、ちょうど春から世間を騒がせてた
ヤマハのMT-07とMT-09の試乗車があるから、と誘われて静岡まで行ってみた
今どきのバイクってまったく未知だったし
かなりの評判でスゲーバイクだっていうし興味もあって
どんなもんか試しに乗ってやろう!　ぐらいの気持ちでいざ出陣

まずは浮かない顔で跨ったMT-07の証拠写真（オレンジのカラーね）
自分の中で「絶対似合わね～～!!」って思ってたのが顔に出た（笑）
コンパクトすぎて昔乗ったVT250みたいな感じだったな

そして次に乗ったのがMT-09
ポジション的にＦに似てる感じで、ま、違和感なし
で!　驚いたのはその軽さ!!
Ｆの乾燥重量が228キロ、MT-09は188キロ
いや～～軽いし速いしブレーキ効くし!!　今どきのバイクってすげ～～～～～‼︎
ってかなり時代の流れを痛感したわよ

この時点でMT-09に軍配があがったわけ（笑）
身長155センチ、股下蒼薔薇仕様だと乗れるバイクが少ない少ない
蒼薔薇は片足つんつんで乗ってるんだけど
な～～んとMT-09は両足着地可能!!　軽いから取り回しもひょいひょい♪
ここでちょっと二号機の野心が芽生えるのであった

しかし
ちよ～～っと試乗したぐらいであたしの心は動かないわ
新鮮な気分と平成バイクに興奮しながらもやっぱり蒼薔薇がいとおしい
若いつばめは素直でスタイリッシュでパワーも申し分ないが…
艶やかな長いタンクを撫で、制御の効かないブレーキに翻弄され
手足に伝わるバイブレーションと重量感を感じながら絡み合う
蒼薔薇に勝るものはもちろん無し!　なのだが…（笑）
顔形も性格もまったく違うMT-09
嗚呼!　空冷の貴方!　水冷の若君!
君を2号として迎えてもいいかもしれぬという
悪魔のささやきが聞こえるのだよ!
清楚で甘美な感触を夜な夜な思い返し
再びの逢瀬となるのであった


つづく。