リトルカブ・スペシャル 237,600円(2月13日発売)
★ホンダ リトルカブ・スペシャル 車両解説
“立体商標登録”を記念してリトルカブのスペシャルモデルを限定発売
2012年5月、ついにスーパーカブ50がフルモデルチェンジを受けた。一足早く、2012年の3月に発売開始されたスーパーカブ110に準じた全く新しいデザインのボディに、これまた110と共通する高い環境性能と経済性を両立した新エンジン、2段クラッチシステムを採用した新型4速ミッションなど、まさに新時代のスーパーカブへと変身。世界のスーパーカブも“次の時代”へ向けて新スタート切った。
ただ、新しくなったスタイルには賛否両論が出ていたのも事実で、いかにオリジナルの“カブデザイン”が偉大な存在だったかという証しでもあるだろう。それはともかく、スーパーカブ一族が新スタイルに変身した中にあって、唯一、オリジナルの“カブスタイル”を守り通しているモデルがある。リトルカブだ。
1997年8月、スーパーカブをベースに、前・後輪に14インチの小径ホイールを採用し、ハンドルまわり、レッグシールド、フロントフェンダー、シート、そしてリアキャリア等の形状を変更し、コンパクトで親しみやすいモデルとして発売開始されたリトルカブ。ビジネスモデルとしてではなく、スーパーカブを若者の足、遊びのギアとして市場に投入したのだ。それ以前にもスーパーカブをファッショナブルなコミューターとして愛用する動きが一部であったが、リトルカブの狙いは見事にあたり、今ではすっかり街の一員として溶け込んできているのはご存じの通り。
リトルカブ登場以降の変遷を簡単に追っておくと、このモデルの性格を表すのか「特別仕様」の発売が目に付く。発売直後の10月から特別仕様のリリースは始まり、1998年7月にはホンダの創立50周年を記念した“50th アニバーサリースペシャルモデル”を限定発売(CB400SFとDio ZXにも登場)。2000年1月には、その当時流行したスケルトン素材を採用した「新春スペシャルモデル」を発売。同じ年の8月にはシックなピュアブラックを採用したスペシャルモデル。2002年1月には淡い色調の“バイスブルー”カラーを採用、レッグシールド部にも“デニムブルー”を採用するなど若者に人気の色調を採用したスペシャルだった。2005年1月はシルバーメッキの立体エンブレムの採用、カラーは“ブコブルー”のスペシャルカラー。2008年8月にはスーパーカブ誕生50周年を記念した「リトルカブ・50周年スペシャル」を発売(スーパーカブ50も同様)。
メカニズム面では、1998年12月発売でセルフスターター採用タイプを追加設定。1990年9月発売で足着き性などの取り回しを向上させ、国内の新排出ガス規制に適合。2007年10月発売では電子制御燃料噴射システム、PGM-FIを新たに搭載、マフラーガードの形状変更などを行っている。そして2013年11月には、初代スーパーカブC100誕生から数えて55周年を記念するスペシャル・バージョンが登場している。スペシャルカラーもブラックとファイティングレッドの2色設定と力が入っていた。ボディカラーばかりじゃなく、前後ハブもカラー塗装、左右のサイドカバーはクロームメッキ処理、シートも格子模様の特別柄、そして55周年記念ステッカーがあしらわれた力の入ったスペシャルだった。
今回のスペシャルは、スーパーカブの“立体商標登録”を記念して限定販売、ということなのだが、“立体商標登録”というのを説明すると「自社と他社の製品を識別できる立体物を商標法で保護する」という制度があり、スーパーカブは1958年の誕生以来、50年以上の期間、一貫してデザインコンセプトを守り続けてきた結果、一目見ただけでホンダのカブと分かるようになった、という点が特許庁の審査で認められたということ。
パールコーラルリーフブルーの車体カラーに立体商標登録を記念した専用デザインのフロントエンブレムとサイドカバーのマーク、レッドとホワイトのツートーンカラーのシート表皮を採用。
★HONDA プレスリリースより (2015年2月12日)
「リトルカブ・スペシャル」を限定発売
~スーパーカブの立体商標登録を記念して~
Hondaは、スーパーカブの立体商標※1登録を記念し、特別カラーを採用した「リトルカブ・スペシャル」※2を受注期間限定※3で2月13日(金)に発売します。
今回のリトルカブ・スペシャルは、車体色にパールコーラルリーフブルーを採用。フロントエンブレムとサイドカバーのマークには、立体商標登録を記念した専用デザインを施しています。また、シート表皮は、レッドとホワイトのツートーンにすることで、一段とおしゃれなイメージとしています。
リトルカブは、スーパーカブ50をベースに、前・後に14インチの小径タイヤを装着したスーパーカブシリーズのモデルとして、1997年8月に発売を開始しました。発売以来、燃費性能に優れたエンジンをはじめ、取り回しやすいコンパクトな車体サイズや、丸みを帯びたおしゃれなスタイリングなどが、幅広い層のユーザーに支持されています。
※1 立体商標とは、自社と他社の製品を識別できる立体物を商標法で保護する制度。スーパーカブは、1958年の誕生から50年以上の間、機能的な向上を図りつつも一貫したデザインコンセプトを守り続けた結果、デザインを見ただけでお客様がHondaの製品であると認識できることが特許庁の審査で認められ、2014年6月に立体商標登録に至りました。
※2 リトルカブ<セル付き>のみに設定。
※3 受注期間は、2015年2月12日(木)から2015年3月29日(日)まで。
- ●販売計画台数
- (国内・年間) 1,000台
- ●メーカー希望小売価格
- 237,600円(消費税抜き本体価格 220,000円)
- ※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません
★主要諸元
車名型式 | JBH-AA01 | |
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リトルカブ<セル付き> | ||
発売日 | 2015年2月13日 | |
全長×全幅×全高(m) | 1.775×0.660×960 | |
軸距(m) | 1.190 | |
最低地上高(m) | 0.115 | |
シート高(m) | 0.705 | |
車両重量(kg) | 81 | |
乾燥重量(kg) | - | |
乗車定員(人) | 1 | |
燃費(km/L) | 113.0(30km/h定地走行テスト値) | |
登坂能力(tanθ) | - | |
最小回転半径(m) | 1.8 | |
エンジン型式 | AA02E | |
空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ | ||
総排気量(cm3) | 49 | |
内径×行程(mm) | 39.0×41.4 | |
圧縮比 | 10.0 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 2.5[3.4]/7,000 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 3.8[0.39]/5,000 | |
燃料供給装置形式 | 電子制御燃料噴射装置(PGM-FI) | |
始動方式 | セルフ式(キック式併設) | |
点火方式 | フルトランジスタ式バッテリー点火 | |
潤滑油方式 | 圧送飛沫併用式 | |
潤滑油容量(L) | - | |
燃料タンク容量(L) | 3.4 | |
クラッチ形式 | 湿式多板コイルスプリング | |
変速機形式 | 常時噛合式4段リターン※4 | |
変速比 | 1速 | 3.181 |
2速 | 1.705 | |
3速 | 1.238 | |
4速 | 0.958 | |
減速比1次/2次 | 4.058/2.928 | |
キャスター(度) | 26°00′ | |
トレール(mm) | 47 | |
タイヤサイズ | 前 | 2.50-14 32L |
後 | 2.75-14 35P | |
ブレーキ形式 | 前 | 機械式リーディングトレーリング |
後 | 機械式リーディングトレーリング | |
懸架方式 | 前 | ボトムリンク式 |
後 | スイングアーム式 | |
フレーム形式 | バックボーン式 |
※4 走行中はリターン式で停車時のみロータリー式になるチェンジ機構です