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スズキ
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 スズキ二輪の濱本英信社長は、新型レッツの発表にあたって、「10年ぶりのフルモデルチェンジ」「使い易さにこだわりぬいて開発」「新開発のSEP(スズキ・エコ・パフォーマンス)エンジンの採用」「走行性能の高さ」「クラストップレベルの低燃費の実現」をポイントとして上げた。

 また、ターゲット層として、日本自動車工業会が2013年に行った市場調査データ「スクーターの新規購入者と再購入者、それぞれの購入理由」を参考に取り上げた。それによれば、スクーターの新規購入理由のベスト3は、「自転車より楽だと思う」「移動の時間が短縮できる」「維持費の安さ」で、再購入の理由は「燃費の良さ」「維持費の安さ」「自転車より楽だと考えた」というのだそうだ。

 そしてまた現在の原付一種の保有台数は、662万台、2013年の原付免許新規取得者数は、約15万人。現在も乗り続けているユーザーの代替え需要と新規の原付免許取得者を合わせると、原付一種市場の活性化は十分に可能と判断したという。

 そして新型レッツの開発が始まった。「現在の原付は高価な乗り物になってきてしまっている。昔はもっと身近にあったはず。個性的な原付、自己表現の出来る原付が求められているのではないか」。で、日本各地で「本当のところ、原付ってどう?」という問いかけでリサーチを開始。その答えは上の数値に裏付けられるように、「まだまだ原付を必要としている人はたくさんいる」(新型レッツのチーフエンジニア、福留武志さん)というシンプルな結論だったという。そしてコンセプトとなったのは“究極の日用品を目指して”だった。

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“究極の日用品”を目指して新型レッツを開発(写真はレッツG)。右写真は、チーフエンジニアの福留武志さん。
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「クラストップレベルの燃費性能を目指し、最高の空冷エンジンを作る」で開発されたSEP(SUZUKI ECO PERFORMANCE)エンジン。写真右はエンジン実験担当の大橋淳志さん。従来のエンジンとの最大の違いは、混合気の生成をより促進する新しい吸気ポート形状と、インジェクターの位置をよりインテークバルブに近づけるためシリンダーヘッドへと移動した点。ポートに付着する無駄なガソリンの量を減らすことが出来たという。また、CVTの変速特性の見直しも行われ、低中速域の出力特性の見直しと合わせて走行性能と燃費向上の両立を目指したという。ミッションでは低フリクションタイプのボールベアリングを二ヵ所に追加、クランクケースにも使用されているオイルシールは、低トルク低フリクションタイプのパーツを使用することで摺動抵抗を低減している。低剛性のカムチェーンテンショナーを採用することでカムチェーンの摺動抵抗も低減。
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実用的で飽きの来ないデザインを目指して開発したというデザイナーの西名宏文さん。カーナビの鳥瞰表示を思わせるデザインをあしらったメーターパネルは個性的。レッツG用にはウインカーのインジケーターが追加されている。
12月11日発売(154,440円)のアップグレード版のレッツGのカラー設定は4色。パールフィズピンク、グラスミッドナイトブラウン、ミスティックシルバーメタリック、パールミラージュホワイト。ミラー、グリップエンド、リアグリップにメッキを施し、ホイールもシルバーホイールとなる。2種類の表皮を切り替えてパイピングを施したシートも採用。フロントとボディサイド両側にはレッツGのエンブレム。
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スタンダード仕様のレッツ。ミラーやバーエンド、リアキャリアでそれと分かる。 こちらレッツのメーターパネル。ウインカーのインジケーターは無し。鳥瞰パターンもレッツGのチェッカー風に対してよりカーナビ的な意匠に。 左右一体式のフロントインナーラックとコンビニフックを標準で採用。1リットルのペットボトルやA4ファイルが収納可能。
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スタンドを掛ける時に車体を支えやすいようにシート下にグリップを用意している。 トランクスペースには一般的なフルフェイスが収納可能。底には収納状態をイメージしたイラストが入る。最大積載許容重量10kg。 メッキグラブバーを採用するレッツGに対して、レッツではU字ロックのホルダーを備えたリアキャリアが装備される。
ベーシックモデルのレッツは2015年3月13日発売(143,640円)。カラー設定はこちらも4色。ラズライトブルー、サンディベージュ、ブラヴォドブラック、ソリッドスペシャルホワイトNo.2。
■SUZUKI レッツ/レッツG(JBH-CA4AA)主要諸元

●全長×全高×全幅:1,660×615×995mm、ホイールベース:1,150mm、最低地上高:105mm、シート高:695mm、車両重量:69kg、燃料タンク容量:4.8リットル●エンジン種類:A409 強制空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ、排気量:49cm3、最高出力:3.0kW(4.1PS)/8,500rpm、最大トルク:3.7N・m(0.38kgf-m)/6,500rpm、燃料供給方式:フューエルインジェクション、始動方式:セルフ式(キック併用)、潤滑油容量:0.8リットル●トランスミッション形式:Vベルト無段変速、クラッチ形式:乾式自動遠心シュータイプ●フレーム形式:アンダーボーン●ブレーキ:前・機械式リーディングトレーリング、後・機械式リーディングトレーリング、タイヤ:前・80/90-10 35J、後・80/90-10 35J。


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