ゴールドウイング/<エアバッグ・ナビ> 2,408,400円/2,916,000円(11月14日発売)

★ホンダ ゴールドウイング/<エアバッグ・ナビ> 車両解説

ゴールドウイングの発売40周年を記念した特別仕様車登場に合わせて
ゴールドウイングも2015年モデルに

ホンダのフラグシップ、ゴールドウイングシリーズの歴史は長い。1974年に水平対向4気筒SOHC2バルブ、排気量999ccエンジンを搭載してデビューして以来なので、なんと40歳だ。その歴史だけで本が1冊出来てしまうほどだが、ざっと紹介しておくと、1980年にエンジンを1,085ccへとアップ。さらに1984年には水平対向4気筒時代の最大排気量となった1,182ccまで拡大。1988年にはフルモデルチェンジにより、エンジンも水平対向6気筒SOHC2バルブ、排気量1,520ccへと発展。この1500時代から国内の型式認定を得て国内発売が開始されている。

1980年の1,085cc時代から、生産は米国のホンダ拠点であるホンダ・オブ・アメリカ・マニファクチャリング(HAM)で行われ、海外生産車両を輸入販売する魁けとなった。また同時にクルマの方でもスペシャリティーカー「アコードクーペ」(アコードの派生機種)を日本に輸入販売したことで話題となっている。2011年10月以降ゴールドウイングの生産は、国内に戻され、熊本製作所が生産にあたっている。

その後ゴールドウイングは、国内でもほぼ毎年イヤーモデルとして販売されてきている。1990年にはアメリカでの生産10周年を記念した特別仕様車を発売。1994年にはゴールドウイングの20周年を記念した特別仕様車も発売している。1996年にはゴールドウイングをベースに本格的なクルーザーとしたワルキューレを発売。このモデルは2001年モデルまで継続発売された。

2001年8月、水平対向6気筒SOHC2バルブエンジンの排気量を1,832ccまでアップした1800ゴールドウイングの時代が始まる。三元触媒の「Honda Evolution Catalyzing System 3」(HECS3)を採用して世界最高水準の環境性能を実現、フレームも新設計のアルミフレームを採用。そして国内専用仕様として、量産二輪車世界初の電動式光軸調整機能付のディスチャージ式ヘッドライトや、間欠機能付電動ワイパー、Honda Ignition Security System(H・I・S・S)という盗難抑止システムなどを採用していた。

1800時代もほぼ毎年イヤーモデルが登場したが、2004年には、低価格設定のゴールドウイングUSパッケージをタイプ設定。通常モデルが3,150,000円のところUSパッケージは2,614,500円だった。2005年にはゴールドウイング30周年記念モデル。2007年には二輪車用エアバッグシステムを搭載したタイプを追加設定。2008年にはビルトインタイプのナビゲーションシステムを導入。また、2004年にはゴールドウイングの水平対向6気筒エンジンを搭載するメーカー純正カスタムマシンといえるRUNEが発売されている。2012年12月発売の2013年モデルでは、車体色に新たにデジタルシルバーメタリックを採用したモデルを追加、従来からのパールフェイドレスホワイトに加え2色の展開となっていた。

2013年2月には、ゴールドウイングのユーザー層を拡大するために、若い世代にも受け入れられそうなロー&ロングフォルムのスタイリングと、軽量化、そしてなによりコストダウン努力により、頑張れば手の届く価格設定としてゴールドウイング F6Bが発売された。ゴールドウイングシリーズの一員でありながら200万円を切るプライス(199万5千円)での登場は大いに話題となった。ただ2013年12月のカラーチェンジを期に、価格が若干ながら上がって200万円を超えてしまったのは残念。

また2014年4月には、ゴールドウイングシリーズのさらなるバリエーションモデルとして、F6Bの兄弟車といえるF6Cが登場している。2013年の東京モーターショーに登場した“マッスルクルーザー”だ。ゴールドウイングシリーズの水平対向6気筒、1832ccエンジンと基本骨格を継承、フロントからリアにかけて流れるように下がっていく“トライアングルフォルム”のクルーザースタイルを特長としている。ゴールドウイングに比べ75kgの軽量化と、価格もF6Bの登場時と同様、200万円を切る199万8千円の低価格設定だった。

今回、ゴールドウイングの発売40周年を記念した特別仕様車が登場したのに合わせて、本体のゴールドウイングシリーズも2015年モデルとなった。ゴールドウイング SEシリーズは、キャンディープロミネンスレッドとグラファイトブラックの専用ツートーンカラーが採用され、フレーム、前後ホイール、マフラー、ロアーカウルをブラックとしたモデルで、各所に40周年を記念したエンブレムなどが採用されて登場したが、ゴールドウイング本体の2015年モデルは、その記念エンブレムを前後に採用して、キーも記念エンブレム付のキーとなった。

ゴールドウイング<エアバッグ・ナビ>。カラー設定は3色。国内専用色のパールグレアホワイト。
ゴールドウイング<エアバッグ・ナビ>。デジタルシルバーメタリック。
ゴールドウイング<エアバッグ・ナビ>。グラファイトブラック。

★HONDA プレスリリースより (2014年11月13日)

大型二輪クルーザー「ゴールドウイング」の発売40周年を記念し
特別仕様の「ゴールドウイング SE」をタイプ設定し発売
~シリーズ全車に記念エンブレムを採用~

Hondaは、圧倒的な存在感で、快適な走りを楽しめる1800ccの大型二輪クルーザー「ゴールドウイング」の発売40周年を記念し、ツートーンカラーなど特別仕様の「ゴールドウイング SE」と「ゴールドウイング SE<エアバッグ・ナビ>」をタイプ設定するとともに、シリーズ全車に記念エンブレムを採用し、11月14日(金)に発売します。

今回、ゴールドウイング SEとゴールドウイング SE<エアバッグ・ナビ>の車体色には、ツートーンのキャンディープロミネンスレッド/グラファイトブラックの専用色1種類を設定。また、各部に下記の特別な仕様を施すことで、40周年記念モデルにふさわしい仕様としています。

・パッセンジャーシートに、40周年記念マークをエンボス加工し採用
・シートのステッチに赤いステッチを採用
・ブラック塗装を施したフレーム、前・後ホイール、マフラー、ロアーカウル
・ブラック塗装のシリンダーヘッドカバー部にレッドのエンブレムを採用
・40周年記念エンブレムを、車体前後とインストルメントパネルに採用
・40周年記念エンブレムのメインキー

なお、ゴールドウイングとゴールドウイング<エアバッグ・ナビ>にも、40周年記念エンブレムと記念キーを採用しています。

ゴールドウイングシリーズは、力強い出力特性とともに、静粛性や環境性能に優れた水平対向6気筒1800ccエンジンを搭載したHondaのクルーザーモデルの最高峰です。エアロダイナミックスを追求したカウル類や、収納性に優れた総容量142L※1のリアトランクとサドルバッグによって、長距離ツーリングを快適に楽しむことができます。また、ゴールドウイング<エアバッグ・ナビ>、ゴールドウイング SE<エアバッグ・ナビ>には、Honda独自の安全技術を取り入れたエアバッグシステムや、利便性と操作性に優れたビルトインタイプのナビゲーションシステムを採用したモデルです。

※1 Honda調べ
※ゴールドウイングシリーズは、受注生産車です

●販売計画台数(国内・年間)
400台
●メーカー希望小売価格(消費税8%込み)
ゴールドウイング 2,408,400円(消費税抜き本体価格 2,230,000円)
ゴールドウイング<エアバッグ・ナビ> 2,916,000円(消費税抜き本体価格 2,700,000円)
ゴールドウイング SE 2,516,400円(消費税抜き本体価格 2,330,000円)
ゴールドウイング SE<エアバッグ・ナビ> 3,024,000円(消費税抜き本体価格 2,800,000円)
※価格(リサイクル費用含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません

★主要諸元

車名型式 EBL-SC68
ゴールドウイング〈ゴールドウイング<エアバッグ・ナビ>〉
発売日 2014年11月14日
全長×全幅×全高(m) 2.630×0.945×1.525
軸距(m) 1.690
最低地上高(m) 0.125
シート高(m) 0.740
車両重量(kg) 417〈425〉
乾燥重量(kg) -
乗車定員(人) 2
燃費(km/L) 20.0(60km/h定地走行テスト値)
登坂能力(tanθ) -
最小回転半径(m) 3.3
エンジン型式 SC47E
水冷4ストローク水平対向6気筒SOHC2バルブ
総排気量(cm3) 1,832
内径×行程(mm) 74.0×71.0
圧縮比 9.8
最高出力(kW[PS]/rpm) 80[109]/5,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 161[16.4]/4,000
燃料供給装置形式 電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)
始動方式 セルフ式
点火方式 フルトランジスター式バッテリー点火
潤滑油方式 圧送飛沫併用式
潤滑油容量(L) -
燃料タンク容量(L) 25
クラッチ形式 湿式多板ダイヤフラムスプリング式
変速機形式 常時噛合式5段リターン
変速比 1速 2.375
2速 1.454
3速 1.068
4速 0.843
5速 0.685
変速比 1.591/1.028×2.750
キャスター(度) 29°50′
トレール(mm) 109
タイヤサイズ 130/70R18M/C 63H
180/60R16M/C 74H
ブレーキ形式 油圧式ダブルディスク
油圧式シングルディスク
懸架方式 テレスコピック式
スイングアーム式
フレーム形式 ダイヤモンド

※〈 〉内は、ゴールドウイング<エアバッグ・ナビ>の数値