Harley-Davidson ELECTRA GLIDE ULTRA CLASSIC LOW(FLHTCUL TC)
『ウルトラリミテッドとエレクトラグライド・ウルトラクラシックにローモデルが登場したことは大きな話題となるだろう。』
こちらの動画が見られない方、もっと大きな画面で見たい方は、YOUTUBEのサイトで直接どうぞ。「http://youtu.be/whsdu07OiFk」」 | Harley-Davidson ELECTRA GLIDE ULTRA CLASSIC LOW(FLHTCUL TC)。ツーリングファミリーに加わったローシート仕様モデル。ULTRA LIMITED LOWとともに、ツーリングファミリーで最も低い685mmのシート高を実現。 |
エレクトラグライドウルトラクラシック・ローのシートに腰をおろすと、驚きの足着きの良さ。シート高は685mmしかない。これは883のスーパーローより10mmも低い。さらにプライマリーカバーとダービーカバーを細く、パッセンジャー用フットボードを邪魔にならないように小径化し、足がよりまっすぐ地面に届くようにしている。さらにハンドルグリップは手のひらが小さい人にも対応できるように細くなり、ハンドルバーは2インチもプルバック。
跨った感じは国産750クルーザーかと思うほどのコンパクトさ。立派なサイズで重量もそれなりにあるウルトラが、身長170cmで足が短めの私でもこんなに身近に感じることが出来るようになるとは思いもしなかった。もう別のバイクのようだ。休日のツーリングスポットに出かけると判るように、見かけるウルトラシリーズはHARLEY-DAVIDSONユーザーの中でも高年齢のライダーが多い。この金銭的に余裕がある層は、おしなべて現代人より小柄だったりする。このモデルはその市場と購買者の要求にドンピシャだ。
ヘッド周りが水冷化されたTwin-Cooled High Output Twin Cam 103エンジンは、低回転から太いトルクで、重さをものともせずに進み、歩くような速度でも車体がフラフラとすることなく、クラッチさえ繋いでいれば安定して動かせる。そこからひとたび右手を大きくひねると、伸びの良い回転上昇で気持よく加速。思いのままに動かせ、不快なところがなく、乗っているのが快適。コンパクトなポジションだからなおさらである。しっかりと効くブレーキなので、速度を上げても不安はない。
ただローダウンにはシートだけでなくサスペンションも一役買っているので(前後1インチダウン)、通常のモデルより地上高が下がりバンク角が少し小さくなった。コーナーリングは速度を落として走れば問題ないが、Uターンの時にどうしても最小回転半径が大きくなってしまうのも記しておかなければならない。ネガティブな部分はそれだけで、差し引いても、このローダウン、コンパクト化はユーザーにとって嬉しいものになるだろう。ウルトラがさらに親しみやすくなったことは間違いない。
(試乗:濱矢文夫)
ライダーの身長は170cm。シート高はツーリングファミリーの中で一番低い685mmを実現。小柄なライダーでも乗りやすい。 |