Harley-Davidson ROAD GLIDE SPECIAL(FLTRXS)
『ロードグライドはずっとお気に入りのモデルだった。』
こちらの動画が見られない方、もっと大きな画面で見たい方は、YOUTUBEのサイトで直接どうぞ。「http://youtu.be/1F5yaqUtchY」」 | Harley-Davidson ROAD GLIDE SPECIAL(FLTRXS)。Harley-Davidsonの2015年モデルのツーリングファミリーは、7機種をラインアップ。そのうち、このROAD GLIDEを始め、ULTRA LIMITED LOW(FLHTKL TC)、ELECTRA GLIDE ULTRA CLASSIC LOW(FLHTCUL TC)、STREET GLIDE SPECIAL(FLHXS)の4機種がニューモデル。 |
スタイリッシュでありながら実用的で、走りもいい。それが昨年、モデル落ちしてとても残念に思っていたら、2015年モデルで復活だ。『PROJECT RUSHMORE』と銘打った、簡単に言えばツーリングモデルのオーナー達の幸せ度をアップするプロジェクトのもとに、“らしい”スタイルを保ちながらも、大きく進化させたのである。
新しいロードグライドスペシャルは跨って最初に触れるハンドルバーが違う。幅が短く絞られたようになり、手前にグリップ位置が来て、低めで下に垂れている。胸ではなくお腹の位置に高さがくる。ロードスポーツのセパハン的垂れでありながら内側に絞られている。個人的にオートバイは機能あってのスタイルだと思っているから乗りはじめは操作に戸惑いポジティブな気持ちになれなかった。クルージング中はそれほどステアリングを切らないのでいいけれど、小さくUターンする時など、フルロックまで切ろうとすると親指が横を向き抑えるように掴み、お腹近いところで動かす操作に馴染めなかった。幅が短いので支点(ステムシャフト)から力点(グリップ位置)が近くなったこともある。
それでも、乗っているうちに慣れてくるから面白い。1時間ほど与えられた試乗時間内で、違和感はとても小さくなっていった。何よりグリップ位置が手前に来たことは、小柄な人でも届きやすくなったということだから、多くのユーザーに合うということ。ただ、好みは分かれそうでもある。ここが最も判りやすい以前のロードグライドとは違うところ。
走りはさすがの気持ちよさ。新しいリアサスペンションということもあり、乗り心地が良いながら、コーナーリングでの踏ん張り、直進時のスタビリティとレーンチェンジでの落ち着きはなかなか。エンジンはとてもスムーズでパワーデリバリーが優れている。クルーザーとしての完成度は高い。精悍なLEDヘッドライトが埋め込まれたフェアリングは、以前より幅が狭くなり、空気のトンネル、ベントがしっかりあるおかげで、速度を上げると発生する前に引っ張られるような不快な負圧を感じず、強い風はさらりとライダーの上を通り抜けていく。これなら高速道路を長距離でも楽勝といった感じだ。スタイリッシュでありながら、全体のまとまり、バランスがいい。
(試乗:濱矢文夫)
ライダーの身長は170cm。 |