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ホンダ
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新型VTRシリーズは全車グリップ力と剛性に優れるラジアルタイヤを採用
VTR

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 1982年登場のホンダ伝統の250Vツインスポーツ、VTシリーズの流れをくむVTRが誕生したのは1998年1月。VT系の90度Vツインエンジンをトラス構造のダイヤモンドタイプフレームに搭載する“新感覚のネイキッドスポーツ”として登場している。

 当時、ゼルビスやVツインマグナにも搭載され、熟成されてきたお馴染みのVツインエンジンは、低中速域で力強い出力を発揮。このVツインをスチールパイプをトラス構造に組み上げた新開発のダイヤモンドタイプのフレームに搭載。ワイドレシオの5速ミッションなどとともに、市街地から高速道路まで、幅広い用途の走りに応えられるモデルだった。

 その後、VTRシリーズは、2002年12月に新形状のシートの採用やサスセッティングの見直しが行われた程度で、2009年3月に2代目VTRシリーズへとバトンタッチ。ただしこのモデルチェンジは年々厳しくなる国内の二輪車排出ガス規制に対応する事がメインで、PGM-FIの採用やO2センサーの装備等が行われた。外観面では新形状シート、タンクの採用、そしてタンクサイドカバーの新設などが行われた。

 この2代目VTRをベースにしたのが今回のVTRシリーズだ。最大の特徴は従来のバイアスタイヤからグリップ力と剛性に優れるラジアルタイヤを装備したことで、また同時にリアタイヤの扁平率のアップ(70%から60%へ)に伴いミッションのローレシオ化と同等の効果が得られ、より一層の加速フィーリングの向上につなげているという。

 また、今回のマイナーチェンジでは、新たにシート高わずか740mmの足着き性を実現した「Type LD」(ローダウン)仕様をラインナップに加えたことがもう一つのポイントだ。身長150cm程度の小柄なライダーでも安心して停車できる足着き性を実現しているという。

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VTR。カラーはデジタルシルバーメタリックとパールサンビームホワイトの新色2色と、グラファイトブラックの継続色1色の計3色のラインナップ。フレームはレッド、ホイールはゴールドカラーの組み合わせ。
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従来のバイアスタイヤから最新のラジアルタイヤと変更されたVTRシリーズ。サイズは、前110/70R17M/C 54H、後140/60R17M/C 63Hとラジアルであることを表す「R」が追加され、ラジアルになったことで扁平率もリアが70%から60%に変わっている(リアの加重指数も66から63に変更)。エンジンやミッション等には変更無しなのだが、この扁平率のアップにより実質的にローレシオ化したのと同等の効果が得られているという。
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スタイリングは、機能美を追求し、シンプルでありながらネイキッドロードスポーツとしてのスポーティー感をさらに高めたデザインとした2009年モデルを継承。燃料タンクは、ボリューム感溢れる滑らかな曲面で構成し、後方にかけて絞り込んだ流麗なフォルムに。そしてタンク下にはニーグリップ感を高めるサイドカバーを装着。トラスフレームはVTR系がレッド、VTR-Fがシルバーを採用。VTRとVTR Type LDの外観上での違いは、シルバーのリアスプリングがType LDで、サイドカバーもType LDでは、VTR-Fと共通のシルバーのサイドカバーが装着されている。

 
シート高740mmと足着き性を向上させたType LDを新たに設定
VTR Type LD

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 女性や入門者にも人気のVTR。そのVTRにより小柄な方でも安心感を持って跨れるシート高740mmの足着き性を誇るType LDがラインナップに加わった。前後サスペンションに専用セッティングを施すことにより、快適性にかかわるシートの厚さ等を変更することなくローダウン化を実現している。

 ちなみにフロントフォーク全長は686mmから674mmへ短縮。同時にサスペンションのバネレート、減衰力特性、そしてリアサスのバネレートも変更して快適な乗り心地や軽快な操縦フィーリングは維持できるようにしている。

 身長150cmの方でも両足同時につま先部分が地面に着き、身長160cmなら土踏まずの前部分が着くという目安だ。車両重量160kg(VTR-Fは163kg)という重量の軽さも、取り回しの安心感に貢献している。

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VTR Type LD。カラーはマグナレッドとパールサンビームホワイトを設定。フレームはレッド、ホイールはゴールドカラー。
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ストローク、そしてバネレート、減衰力特性が変更された専用のフロントフォークにバネレートを変更したリアサスの組み合わせでシート高740mmを実現したVTR Type LD。車両本体価格でVTRよりも1万円アップで余裕の安心感を。

 
ハーフカウル仕様のVTR-Fもグリップ力と剛性に優れるラジアルタイヤを採用
VTR-F

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 2013年2月、VTRがPGM-FIセッティングの変更と前後サスのセッティング見直しのマイナーチェンジを受けると同時にVTRシリーズに加わった、ハーフカウル装備のVTR-F。ヘッドライトにY字デザインのマルチリフレクターを採用した精悍なフロントマスクと、ロングツーリング時のウインドプロテクションを実現したモデルだった。

 今回のマイナーチェンジでもVTRと同様の改良が加えられており、グリップ力と剛性に優れるラジアルタイヤが採用された。コーナーリングやブレーキング時のフィーリング向上が図られたという。

 リアタイヤの扁平率が70%から60%へと変更されたことにより、トランスミッションのローレシオ化が図られたのと同様の効果が得られているのもVTRシリーズ本体と共通。

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VTR-F。カラーはパールコスミックブラックとパールサンビームホワイトの継続色2色。フレームはシルバー、ホイールはゴールドカラー。
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効果的なウインドプロテクションを実現するハーフカウルを装着するVTR-F。メーター回りも2眼スタイルのVTRとは異なりオリジナルの複合メーターを採用。タコを中心に大きく配置し、スピードはデジタル表示する。
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●VTR〈VTR Type LD〉《VTR-F》 主要諸元
■型式:JBK-MC33■全長×全幅×全高:2,080×725×1,055〈1,045〉《1,115》mm■ホイールベース:1,405mm●最低地上高:155〈145〉mm■シート高:755〈740〉mm■車両重量:160《163》kg■燃料消費率:40.0km/L(60km/h)■燃料タンク容量:12L■エンジン種類:水冷4ストロークV型2気筒DOHC4バルブ■総排気量:249cm3■ボア×ストローク:60.0×44.1mm■圧縮比:11.0■燃料供給装置:フューエルインジェクション(PGM-FI)■点火方式:フルトランジスタ式バッテリー点火■始動方式:セルフ式■最高出力:22kw[30PS]/10,500rpm■最大トルク:22N・m[2.2kgf]/8,500rpm■変速機形式:常時噛合式5速リターン■ブレーキ(前×後):油圧式シングルディスク × 油圧式シングルディスク■タイヤ(前×後):110/70R-17M/C 54H × 140/60R-17M/C 63H■懸架方式(前×後):テレスコピック × スイングアーム(プロリンク)■フレーム:ダイヤモンド
■メーカー希望小売価格:598,320円〈609,120円〉《619,920円》。7月18日発売。


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