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枕元で突然アラームがビービー鳴り響き、目が覚めました。ここは三重県鳥羽市のビジネスホテル。昨日からツーリングで訪れているのです。時刻は午前5時。ノソノソと起き出し1階にある共同の浴場へ向かいます。部屋にはユニットバスが付いているのですが、やっぱり大きいお風呂の方がのんびりできますからね。
先客はなくワタシ一人。ゆったりと浸かりながら今日の予定を考えます。当初の予定では、伊勢神宮参拝のあと松阪に行き、安いステーキ定食でも食べるか……なんで考えていたのですが、フロントのおじさんに聞くと、自動車道路もできたし、那智、勝浦方面も便利になりましたよ、とのこと。
実は以前から一度、那智の滝を見てみたいと思っていたので、やっぱり本日の旅は「熊野那智大社」に変更。そしてもし時間があれば「熊野本宮大社」と、あとひとつの熊野三山「熊野速玉大社」にも参拝してくることにしましょうか。
AM7:00。ひんやりとした空気の中、「だぶはちくん」こと、カワサキW800スペシャルエディションのキーを回し、セルボタンを押すと、ドコドコと快適な音が響き渡ります。
荷物をくくり付けながら、その真っ黒な車体をあらためて見直してみると、惚れ惚れしちゃいます。真のオートバイらしい姿ってゆーか、飽きのこないデザインってゆーかサ。本当にステキだなって思います。欲を言えば、キックペダルも付いていたらもうカンペキなんだけどね。
ロープを掛けるフックも小さいのが4つ付いているから大丈夫なんだけど、これ以上の大きい荷物のときはオプションのリアキャリアがあると便利だよね(リアキャリアは、税込み価格11,550円です)。
あと、ワタシが使っているタンクバックは磁石でくっつけるタイプなんです。でもこのだぶはちくんのタンクには側面にラバーが付いているから磁石は一部しかくっつかなくて、バックがズリ落ちそうになってしまうんです。なので、もしもの場合のため、バックとハンドルをカラビナで繋ぎとめておきました。
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横にゴムとプラスチックが付いているので、磁石式のタンクバックだとズリ落ちてしまいます。だぶはちくんを購入するさいは、ベルト式を選びましょう。
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オプションのリアキャリアを付けると、もっと大きなバックも積めるよね。オプションなどだぶはちくんの詳細はこちらで。
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小さいフックが4つ付いているから、バックもしっかりと留められるぞ。
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ホテルを出発し、近鉄鳥羽駅の前を通り過ぎ、しばらく走って右折、国道167号線に入ります。その後県道16号線を挟み国道260号線へ。お天気は快晴、交通量も少ないし、海沿いの道を快適に走ります。今日は風もないし海は穏やか、潮風が本当に心地いいんです。
しばらく走ると山道に入り、一旦海は見えなくなるのですが、頂上まで来ると眼下に美しい熊野灘が広がります。そして山を降りていくとまた海沿いの道が現われ、その後また山道を走ると熊野灘が……こんなカンジで、風景を楽しみながらチンタラチンタラ走っていきます。
AM9:50、「道の駅紀伊長島マンボウ」で休憩。ここの名物は「マンボウバーガー」らしいのですが、土日しか売ってないらしいです。それにしても、ここまでたったの85.1km。ムチャクチャ時間がかかってしまいました。
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ここからは国道42号線に入り南下していきます。新しく開通した「紀伊自動車道」もあるのですが、お金をケチりたいので乗らなかったんです。でもここ、後から知ったんですが実は無料だったんですよね。
尾鷲到着がAM11:00。市街地を抜けると「熊野尾鷲道路」の尾鷲南ICがありました。時間かかりすぎなので思い切って乗っちゃいます。実はここもタダだったんですよねぇ〜ラッキー♥
終点の熊野市で降り、また国道42号線を南下していきます。熊野灘を左に見ながらしばらく走れば、「熊野速玉大社」の案内板アリ。しかし先を急ぎます。
その後「那智勝浦新宮道路」ってーのに乗っかると、ようやく「熊野那智大社」の案内板が見えました。ここから県道をチンタラ登っていけば、ようやく到着です。時刻はPM12:30。鳥羽から183.6km。時間かかりすぎだっちゅーの!!
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ハイ……十分、わかっております。ちゃんと安全運転しますってばァ!!
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旅をしたのは5月。田植えがすんだばかりの田んぼが広がる風景は、日本らしくて、本当に美しいです。
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贄湾に浮かぶ赤い橋をバックにパチリ!! 砂浜でもしばし休憩し、のんびりしました。
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海沿いの道をしばらく走ると山道へ。ぐんぐんと登っていきます。だぶはちくんがんばれ!!
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山道を登りきると、そこには、でっかい熊野灘が!! 海の色が濃くて、本当にキレイです。見とれちゃいます。
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浮かんでいるネット状の物は、養殖用のいけすでしょうか。プランクトンも豊富そうだし、おいしい成魚になるんだろうな。
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途中にあった、小さな漁村。静かで美しい所です。こんな所で余生を送れたら、いいよなあ〜。
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空きスペースを見つけ、だぶはちくんを停め、いよいよあこがれの滝にご対面です。鳥居をくぐり、苔むした階段を下りていきます。ゴオゴオと豪快に水の音が聞こえてきます。そこに……ありました! 130mの高さから落ちてくる那智の滝が! やはり御神体だけあって美しい……いや神々しい。ただ見ているだけで、なんかパワーをいただけるような、そんな気がしてきます。
しばし、エネルギーをいただいた後、また階段を上がり、神社に参拝します。朱色に塗られた社殿は、歴史を感じさせます。境内にはサッカー日本代表のシンボルマークのヤタ鳥も祀ってありました。実は3本足の鳥がこちらの神様のお使いなんですよね。朱色の三重の塔越しに見る滝の風景も、絵はがきで見たそのもので、とってもキレイでした。
一時間ほど滞在し、山を降りて行きます。実はもう一個所、前から行きたかった場所があるんですよね。
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日本一の名瀑、那智の滝。見ているだけでパワーがいただけるような、そんな気がしてきます。
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ただ一言。「そのまんま絵はがきやん!!」
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大昔から、たくさんの方が目指した熊野三山のひとつ那智大社。幽玄な雰囲気が漂っていましたよ
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神様のお使いはヤタ鳥です。あれ? 日本って今回のワールドカップ出場したんだっけ!?
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巨木の中を胎内くぐりができます。しっかりと願いごとをしよう。
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山深く入っていく、熊野古道。古来の方々の苦労が忍ばれます。
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また国道42号線に戻り南下。紀伊勝浦を過ぎれば、「くじらの博物館」に到着です。
クジラは貴重なタンパク源として日本人の生活を支えてきました。そればかりではなく、骨や皮、油や内蔵にいたるまですべてムダにすることなく使い、我が国の文化や歴史さえも作ってきました。そのクジラに関する貴重な資料がいろいろと展示してあり、本当に勉強になりました。
最近、たかだか数百年程度の歴史しかないような某西洋の国の人が、我が国のクジラ漁に対しイチャモンをつけてますが、「我が国は縄文時代からクジラば食って生活してきたとバイ!!」って言ってやりたいです。
地元の食堂に入り遅い昼食にします。食べるのはモチロン「クジラ丼」。子供の頃はたまに食卓に載っていたクジラですが、最近はほとんど口にすることはありません。なんか懐かしいようなそんな味がしました。
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昔から一度来たかった太地町。南国の風景が広がっていました。温かそうでいい所だよなあー。
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くじらの博物館。ここホント来たかったんだよねェ。いろんな貴重な資料が展示してありましたよ。
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クジラは日本人の生活を支えてきたんだよねェ−。外国からどーのこーの言われる筋合いはないんだよ。本当はね。
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実物大のクジラの骨(レプリカ)。やっぱりデカイよねー。体長約30m、体重は約100tもあるんだってサ。
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日に何回か、小型のクジラのショーが見られますよ。頭がいい動物だから食べるな!! というのが外国人の意見なんだけど……
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外人にどう言われようと、ワタシはクジラを食べる!! けっこうクセはあるんだけどおいしかったですよ。
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時刻はPM3:00。これから本宮に参拝して、その後キャンプ場で一泊しようかなとも考えたのですが、明日中に東京に戻らなくてはいけません。まだお伊勢さんにも行ってないし、仕方ない、また鳥羽まで戻ることにしましょう。
来た時と同じ道を北上していきます。途中「道の駅紀宝町ウミガメ公園」で休憩。このあたりはウミガメが産卵しにくることで有名らしく、保護や啓蒙活動の拠点となっているらしいです。無料で、泳ぐウミガメが見られますよ。
しばらく走っていると「花の窟(はなのいわや)神社」というのがありました。ここは神々の母「イザナミの命」が葬られた地といわれていて、高さが45mの絶壁そのものが御神体とされているそうです。なんとココ日本最古の神社らしいですよ。パワースポットとしても有名らしいです。
時計を見たらPM6:00。急がなくっちゃ! 途中、ライオンの姿をした「獅子岩」というのが見えましたが、写真も撮らず素通り。その先にあった「鬼が城」という、奇岩が有名だそうな観光地もあったけど、ここも素通り。熊野尾鷲道路を飛ばします。
ホントは尾鷲や紀伊長島の街も観光したかったけど、ここも通過。紀勢自動道に入り、真っ暗になった道でアクセルを回します。高速で走っていても、だぶはちくんの快適性はなんら変わりがありません。60Wの大型ハロゲンライトを搭載したヘッドライトは、明るく前方を照らしてくれるし、高速安定性能もバッチシ。ワタシ程度のライダーでも安心して運転できます。
でも実はワタシけっこう乱視が強いのです。先日も一年ぶりに見た担当A氏の顔が一瞬わからなかったくらいで……なので夜の高速は怖くて、あまりスピード出せないんですよねぇ〜。この道片側一車線しかないもんで、後ろの車からあおられっ放しなので、そのたび路肩によって追い越しさせるカンジで走ります。
その後「勢和多気JCT」から「伊勢自動車道」へ入ります。そして「伊勢二見鳥羽ライン」を降りたらPM8:00、ようやく鳥羽市に到着。昨日泊まった同じビジネスホテルにチェックインです。
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夕方の海岸線を走ります。潮風も気持ちいいしのんびりツーリングにはサイコーのコースです。
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日本最古の神社といわれている花の窟神社。この岩そのものが御神体なのだ。パワースポットとしても有名らしいよ。
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そしてシャワーを浴び、サンダルに履き替え、昨日と同じ、駅前の回転寿司屋でご飯を食べ、昨日と同じくホテルに戻りビールを飲んだのでありました。
結局、本宮と速玉大社には行けませんでした。なんか一日中ただ運転していただけ、みたいになってしまったのですが、往復367.2kmの旅は、だぶはちくんのおかげで、それはそれなりに楽しいものを残してくれましたとサ。
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[第5回・その1・鳥羽の海はバリ碧かったバイ!|その2|その3お伊勢さんはバリ神々しかったバイ!へ]
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