第53回静岡ホビーショー目玉は、最新式の陸上自衛隊10式(ひとまるしき)戦車の現物展示。で、肝心のバイクプラモは?

静岡ホビーショー

今年も行ってまいりました、初夏の恒例、静岡ホビーショー。
例年通り、静岡ツインメッセで2014年5月15〜18日(一般公開は17、18日)に開催。例年通り多くの模型ファンで賑わったことでしょう(間違いなく)。
今年の目玉は、最新式の陸上自衛隊10式戦車の現物展示だそうで。で、肝心のバイクプラモはといいますと……ん?

 世界一の精度を誇る日本の誇り、模型業者がなぜか静岡に集中していることは、すでにみなさんご存知の通り。
 その聖地で開催されるホビーショーには、世界中からバイヤーと取材陣がやってきます。バイクに例えればモーターショーのようなもの。ただし、コンパニオンのおねーさんはほとんどいないので、そちら目当ての方は皆無。純な模型ファン率が高い=違う意味で熱気むんむんという、世界の模型ファンが注目する4日間なのです。
 取材した業者招待日の15日は昨年よりも訪れている人が多いように感じました。これもアベノミクス効果なのかはさておき、発表されたバイクの新規金型による新製品はひとつだけ。
 それでもそのひとつがすばらしく模型映えするので、せっせと作ろうではありませんか。ということで、さっそくご紹介。

「なんでこれにしたかって? この姿が答えでしょ」
タミヤ 1/12オートバイシリーズNo.129ドゥカティ1199パニガーレS
パニガーレS
パニガーレS パニガーレS

「なぜパニガーレを?」という愚問に対し、間髪入れずに応えてくれたのは、タミヤのバイク大好き開発者の海野さん。イタリア本国仕様を忠実にモデル化です。現行市販車としてはZZR1400以来の新製品となります。なるほど。この造形美はずっと見ていたくなりますねえ。これほど模型映えするバイクも珍しい? かも。模型になるために生まれてきたバイクなんて言うと、オーナーさんにタコ殴りされそうですが。ディカールは赤、黒とに再現できるよう両タイプが入っている用意周到さも魅力(5月31日ごろ発売 4000円税別 以下同)。

パニガーレS パニガーレS
実車と同じくエンジンをメインに前後のパーツを組み付けていく。最近のキットにしては部品点数はやや少なめだが、ステップなど細かい部分もディティールも一切手抜きなし。当たり前ですタミヤですから。 カウルはネジで脱着可能。一部を接着しないなどのちょっとした工夫をすれば、完成後もこのような状態に分解することも可能(下の台座は付属しない)。しかし、いつまで見ても飽きませんねえ。すいません、ウーロンハイおかわり。
パニガーレS パニガーレS
ディティールアップパーツのフロントフォークセット。アルミ削り出しのゴールドアルマイト。トップはブルーアルマイト、エンド部はブラックアルマイトで。左が装着車。右はタミヤの職人さん入魂のスタンダード。実際このレベルに仕上げるのはかなりの技が必要。ゆえに素直にディティールアップパーツを装着するのが正解(7月19日ごろ発売 2100円)。 さらにディティールアップパーツで注目してほしいのが、下の方に並んでいる米粒どころではない小さな小さなパーツ。出ました、毎度お馴染みタミヤのお病気ディティールアップパーツ(笑)。何か解ります? 実はブレーキローターのフローティングピン。ディスクにピンバイスで穴をあけて装着。ちゃんと段差が付けてあり、組みやすい?
イギリス兵 10式
こんなところにもバイクが。1/35イギリス軍空挺兵 小型オートバイセットには空挺部隊用に開発された折りたたみ式の小型バイクを2台同梱(すいません、車種名とか聞き忘れました)。折りたたんだ状態も再現できる芸の細かさ(6月28日ごろ発売 1600円)。 ちなみにこれが最新式の陸上自衛隊10式戦車。「じゅうしき」ではなく「ひとまるしき」と読みます。実車展示は一般公開日だけなので、残念ながら本物写真はなし。昨年発売されたタミヤの模型でお楽しみ下さい。

アオシマ ハセガワ
昨年のショーでZ1000Pを発表したアオシマ。今年は……残念ながら新作はおあずけ。1/12完成品バイクシリーズは、CB1300SUPER BOLD’OR、CB1300SUPER FOUR、CBR1000RR、GSX1300Rハヤブサ(各1800円)、CB1300P(2000円)、20112011KTM1190RC8レッドブル限定版(2300円)を展示。手頃な価格なのでお子様にぜひ。 ハセガワはYZR500に、フロントブレーキキャリパーの新規パーツを追加した1/12バイクシリーズ ヤマハYZR500(OWA8)“チームラッキーストライクロバーツ1989”を発売。特別仕様のカルトグラフデカール同梱。1989年鈴鹿が蘇る!(7月6日頃発売。4200円)。

シュコー シュコー

シュコー

シュコー
ドイツのシュコー製ミニカーなどを輸入販売する国際貿易。今年のシュコー新作はダイキャスト製のHOREX Regina350Gelandespoet(18000円)、Simson Schwalbe(16000円)といったマニアックモデルと、さすが地元のBMW S1000RR、R1200GS(各16000円)をラインナップ。

asuka asuka
タカハシ商店でも紹介したバンタム(読プレいただきました。詳細はタカハシ商店で)を発表しマニアの心を鷲掴みにしたASUKA MODEL(ちなみにバンタムは製作代行も請け負ってくれる。キット代込みで18000円)。1/24スケールでドイツ軍用オートバイ ツュンダップKS750サイドカーを発売予定。人形は別売り。小さなメーカーだが、元々は金型屋さんなのでこだわりとクオリティは秀逸。さらに嬉しいのが「MADE in静岡」へのこだわりで、製品は全て地場生産。日本の誇る技術をぜひ、次世代に!
asuka asuka
ASUKA MODELではこんなキットも。「昔、駄菓子屋さんで売っていたような、手軽に遊べるキットを作りたかった」というプラモザル。黄色と黒の2体入りで500円。ただのパチパチキットだと見くびってはいけない。あえて接着剤が必要なところもこだわりのひとつ。さらに、最近道端でよく見かける国○交○省の動物柵? のようなプラモも。キャラクターはオリジナル。

トミーテック トミーテック
鉄道模型でお馴染みのトミーテックが力を入れている西部警察シリーズ。とくれば、鳩村刑事のカタナ。650でもフルカウルのカタナRでもなく、一番人気であろうGSX1100Xカタナ(という名前だそうです。初めて知りました)が1/6ビッグスケールで発売を予告。 マニアックなミニカーでおなじみのトミーテックだけに、こんなモデルも。1/12 ジャイロキャノピー 標準車(5月末発売予定5800円)と、ピザーラ仕様(8月発売予定 6500円)。ちゃんとスイングするみたいです。

京商 京商
ラジオコントロールモデルでお馴染みの京商からは、お外でガンガン遊べる防水、防塵仕様のRCモトクロスバイクDAICHI~大地〜(6月発売予定 4980円)が新登場。ジャイロ内蔵で二輪走行し、フロント、リア共にサス内蔵。スケールモデルではないが、お子様から大きなお友達まで楽しく遊ぼう。ニミッツモトレーサーも引き続き好評発売中。

家康 3D
静岡にゆかりのある徳川家康。来年は没後400年に当たるそうで、それに合わせて、ガルパンでおなじみPLATZが中心となり地元のいろいろな中小メーカーが集まって、なんかものすごいこだわりの1/6フィギアを製作中。刀(GSXではない。念のため) ひとつとっても、材質選びからこだわりまくり。どんな物が出てくるか乞うご期待。 今、ホットな話題の3Dプリンターの実演コーナーは、ひときわ注目を集めて黒山の人だかり。しかし、すごい世の中になったもんです。お約束の「これで拳○作れるんですか?」みたいな質問する人……いたでしょうね。

タミヤ タミヤ
開催期間中に行なわれるタミヤ本社のオープンハウス。普段は見ることのできない社内見学が大好評。さらに今年はロビーにマルケスの2013年RC213V、NS500(1984年)、NSR500(1984年)、RC166(1966年)、レイブリックNSX(2009年)とモデル化されたレーサーを特別展示。当日、駐車場では有志によって製品化されたバイクが並ぶようになったとか。マニアック製品も多いタミヤだけに、こちらも必見。

[第52回静岡ホビーショー(2013年)|第53回静岡ホビーショー(2014年)|第54回全日本模型ホビーショー(2014年)]