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スズキ
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こちらの動画が見られない方、もっと大きな画面で見たい方は、YOUTUBEのサイトで直接どうぞ。「http://youtu.be/iw33CUXdB4A」 自動車専用道路で余裕の走りを披露するなど、動力性能において150ccクラスの軽二輪スクーターに対し大きなアドバンテージをもつ。ただ、この”瞬速”ぶりもライダーによっては好みがわかれるところ。ゆったり、ルーズに走りたい人はスロットル操作にちょっと神経を使うかもしれない。

 
政令都市エリアで特に威力を発揮しそうな1台

 バーグマン200はタイの工場で生産され、世界で販売される。バーグマン(日本で言うスカイウェイブ)650、400と共にグローバルモデルとしてのラインナップを担っているのだ。

 その排気量が示す通り、日本では軽二輪クラスでフルサイズとなるスカイウェイブ250シリーズと原付二種クラスのアドレスV125シリーズの間を埋めるモデル。「軽量・コンパクト」を謳っており、スカイウェイブと比較すると確かにコンパクトだが、バーグマン200同様、いわゆる中間排気量のホンダPCX150やヤマハ・マジェスティSと比べるとフルサイズ寄りのボリューム感、質感を備えている。シート下の大容量トランクなど、実用面もフルサイズとほぼ同様の機能を有しながら、取り回しに優れているのが特徴。原二からのステップアップというより、フルサイズから降りてくるユーザーがメイン・ターゲットとなるような仕上がりだ。

 バーグマン200は写真で見るより実際に見たほうがコンパクトなサイズであることを感じることができる。一方でシートはとても大きく、タンデム時の自由度はフルサイズ並み。身長173cmの私が実際に跨ってみてもライディングポジションはゆったりとしている。そして兄貴分のスカイウェイブでお馴染み、カットされたフロアボードによって足着きがいいので、タンデムライダーが乗り込む時もしっかりと足で踏ん張ることができるのでフラつきの不安がない。あと、感心したのは、この手のスクーターとしては足元センターの出っ張りが少ないこと。乗り降りがとても楽だ。

 目の前に飛び込んでくる視界もゴージャス。二眼メーター+マルチファンクション・インフォメーションによるインパネ、スリムで程よいサイズのフロントスクリーン、フロントボックスと、コンパクトなサイズながら装備はとても充実している。

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カタログでは「日常でのジャストバランスを、スマートパッケージ。」と謳われるバーグマン200はスカイウェイブ250シリーズとアドレスV125シリーズの間をカバー。実車を前にすると予想以上にコンパクトだ。ライダーの身長は173cm。人間工学に基づいて設計されたウインドスクリーンを標準装備するなど、欧州を中心に好評を得てきたモデルであることを物語っている。ヘッドライトはロービーム時は向かって右側、ハイビーム時に両側が点灯する。パッシングスイッチも装備されている。

 いざ、走り出してみても車体の取り回しは楽。若干リアまわりの重さは感じるものの、原付二種とさほど変わらない感覚で振り回すことができるので、これまでフルサイズのスクーターに乗っていた人からすると、とても楽ちんに感じるはずだ。通勤など、毎日の足として使う人にとって、これほど心強い武器はない。さらに、シート下にも大容量のトランクスペースが確保されているので、一度使い慣れると病みつきになる便利さも備わる。

 そして、バーグマン200注目のポイントが軽快な走り。さすがはアドレスV100/125の”俊足”シリーズをリリースしてきたスズキのマシンと思わせるところで、スロットル操作に対し俊敏に反応するパワーユニットが、装備重量約160kgの車体をグイグイと加速させていく。まさにカタログでも謳われている”瞬速”スクーターだ。

 自動車専用道路でもパワー不足は感じられない。高回転までの伸びも良く、100km/hまで加速の鈍りは感じられないどころか、100km/hを超えてからもさらに伸びていく勢いを感じる。よって、100km/h巡航は余裕でこなす。参考までに、100km/h巡航時のエンジン回転数は約7,000rpm。

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見やすいレイアウトのインパネ。中央のマルチファンクション液晶には平均燃費も表示。ふたつのトリップそれぞれで燃費を計測することもできる。単位は日本で一般的な「km/L」の他、欧州などで使われる「L/100km」にも切り替え可能。経済走行状態を知らせるエコドライブインジケーターもタコメーター内に装備。 フロントまわりに上級クラスの作りを彷彿とさせる収納スペースを確保。下側に備わるロック付きのフロントボックスは容量6L、最大積載許容重量1.5kg。上側右のミニボックスは容量1Lとなっている。ちなみに左側はメンテナンス用リッドで、冷却水のチェック&補充ができる。 フロントボックス内にはアクセサリーソケット(DC12V)を装備。スマートフォンなどの充電が可能なほか、ポータブルナビを使用する際に便利だ。
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ライダー、パッセンジャー側共にたっぷりサイズのシート。ダブルステッチ、部位によって表皮を変えるなど、凝った仕上がりとなっている。 シート下のトランクスペースは41Lの大容量を確保。形状、大きさによっては2個のヘルメットを収納することも可能だ。夜間に便利な照明(開閉に連動した自動点灯/消灯)も装備。シートには上質なオープンを可能とするダンパー機構が備わる。 キー付きの燃料タンクキャップはねじ込み式ではなく、スポーツバイクなどでみられるワンプッシュ式。給油口はステップボードのセンターにレイアウト。そのセンター部の張り出しは見た目よりも少なく、乗降はラクだ。
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スカイウェイブ・シリーズでもお馴染み、左右の足元付近を絞り込んだデザインとしたカットフロアボード。735mmという低めのシート高に加え、さらなる足着き性の良さを実現している。 フロントは13インチのタイヤを履く。ディスクブレーキは必要にして充分な効きで、欧州で人気のモデルだけにコントロール性を重視したセッティングのようだ。 リアのタイヤは12インチ。ディスクブレーキを装備する。2本のリアサスはプリロードの調整可能。グローバル基準の騒音規制導入によるものか、加速走行音は元気に感じる。

 そして燃費のご報告を。市街地から自動車専用道路までトータル502.9km走行した平均燃費は32.17km/L(満タン法で計測)。区間燃費は車両に装備される燃費計でチェックしてみた。都心から流れの速い国道バイパスなどを約220km走行した時の平均燃費は36.0km/Lをマーク。また、通勤を想定したコールドスタートから片道18km弱の市街地を走行した時の平均燃費は28.2km/Lであった。ちなみに燃費計のデータは、満タン計測の際のデータとほぼ同一。エコノミー走行の目安となるので、燃費計はとても便利な装備だ。

 取り回しが楽で積極的に走りを楽しむことができるバーグマン200。排気量に余裕があり、ロングホイールベースによる安定感が備わるフルサイズのスクーターや、原二スクーターのユーザーからの乗り換えまで幅広く受け入れられる仕上がりのスクーターと言える。コンパクトな車体で街中をキビキビと走り、いざとなったら制限速度100km/hの高速道路でも余裕のクルージング。自動車専用道路のバイパスなどが多い横浜や神戸近郊、そしてスズキのお膝元である浜松といった政令都市エリアでは普段の生活で特に威力を発揮しそうな1台だ。

(試乗:高橋二朗)

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バーグマン200はチョイ乗りの市街地から自動車専用道路まで、オールラウンドで満足度の高い仕上がりを見せてくれた。
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●バーグマン200 主要諸元
 
■型式:JBK-CH41A ■全長×全幅×全高:2,055 × 740 × 1,355 mm■ホイールベース:1,465mm■最低地上高:130 mm■シート高:735 mm■燃料消費率:41.0km/L (国土交通省届出値 60km/h定地燃費値 2名乗車時)30.1km/L (WMTCモード値 クラス2、サブクラス2-2 1名乗車時 )■最小回転半径:2.5 m■装備重量:161 kg■燃料タンク容量:10L
■エンジン種類:水冷4ストローク単気筒SOHC 4バルブ■総排気量:199 cm3■ボア×ストローク:69.0 × 53.4 mm■圧縮比:11.0 ■燃料供給装置:フューエルインジェクションシステム ■点火方式:フルトランジスタ式 ■始動方式:セルフ式■最高出力:14 kw[19 PS]/8,000rpm■最大トルク:17N・m[1.7kgf・m]/6,000 rpm■変速機形式:Vベルト無段変速
■ブレーキ(前/後):油圧式ディスク/油圧式ディスク ■タイヤ(前・後):110/90-13M/C 55P ・130/70-12 56L ■車体色:ブリリアントホワイト 、クールシルバー、マットフィブロイングレーメタリック 、マットブラックメタリックNo.2 ■メーカー希望小売価格(消費税8%込み):523,800円(消費税抜本体価格 485,000円)


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