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ホンダ

 例によってダイアリー本文はだらだらと長くなってますので、最初にまとめを。

 かつて、CRF250Lで『通勤快速ダイアリー』をやってた頃に、オフ車こそ高年齢のライダーにとってのベストマシン、などと広言していましたが、その考えは今も基本的に変わりはありません。なによりも軽いこと、取り回しが楽なこと、そして上半身が起きたライディングポジションから来る安心感は他のロードスポーツではなかなか得られるものではないですね(スクーターやクルーザーは個人的に候補外なのでご容赦を)。話を続けると、CRF250Lの車重は143kgですが、目安として150kgくらいまでならOKでしょうか、シート高はCRF250Lが875mmですが、こちらはできれば800mmプラスアルファくらいまでには収めたい、ハンドル幅も800mm以下には詰めたいですし、あとは出力なのですがやはり30PSプラスは欲しい…。勝手なことを、という声がどこからか聞こえてきそうですね。年寄りの戯言です。

 で、ならばこのCB400Fの『通勤急行ダイアリー』は何なんだ! ですが、“快速”から“急行”に格上げしたとおり、走りの面でみてしまうと、CB400Fでの通勤は実に楽ちんで、かつ楽しいんですね、困ったことに。

 すでに周りの“殺気”にいちいち反応するほど若くはないのですが、やはりバイクである以上、走ってるのが楽しくなければ意味がありません。CRF250Lの軽さ、扱いやすさに、CB400Fの走りを融合させたマシンを作ってもらえませんか、とさらに無い物ねだり。電車なら『快速急行』なんてのがあったですよね、そんな感じの“サスティナ・ライダー”向けの高性能な生活マシンを是非。

 というわけで、CB400F『通勤急行ダイアリー』PART2を終えての感想としては、「通勤にこそ走りの楽しさを!」でした。お暇と根気のある方は以下のダイアリー本体をどうぞ。


※     ※     ※

●2013年12月24日
晴れ。連休明けで道路が混んでる。PART1のまとめでテスト開始から1ヵ月ちょっとの平均燃費を出したが、満タン方法で得られた燃費は、トータル走行距離、1,568.7kmに対して使った燃料が66リットル。テスト期間の平均燃費は23.82km/リットルだった(燃料タンク容量15リットル、残り2.8リットルになると燃料計の最後のバーが点滅して知らせてくれる)。

『通勤急行』として使っているので、基本的に燃費にはやさしくない。というより、多分この値より悪い方は、“どこか不具合があるんじゃないかと考えた方がいい”的な数値になっていると思います(峠を楽しみにいった時、とか限定ではなく1ヵ月を通して、などというスパンでの燃費でです)。調子に乗って回しすぎですね。でもそれほどCB400Fのエンジンは実に楽しいエンジンなのです。日本の道路事情で考えると、250ではちょっと無理させてるかな、って感じ。400のパワーならまさに手の内、ピッタリといえる排気量ですね。そりゃリッタークラスみたいに怒濤の加速力などはないですけど、さあ乗るぞ的な意気込みもまったく必要ない。車検費用は何とか面倒みられる、楽しく走れれば街中やサービスエリアでの見栄も必要ない、って方なら断然400でしょ。

CB400Fのメーターには「瞬間燃費」や「平均燃費」などを表示してくれる機能があると前回書きましたが、これまでの1ヵ月ちょっとの平均燃費表示は、チェックするたびにだいたい19km/リットルから21km/リットルの間を示していました。実燃費と比べると、若干シビアな表示をしている感じ。クルマなどのこういった機能では、実際の燃費よりも良い数値を表示しがち(いわゆるメーターハッピー)なのですが。やはり二輪はタンク容量が小さいのでガス欠されては困る、ということで“辛め”の表示にしているのでしょうか。

実は、このCB400Fの平均燃費表示機能、トリップメーターAをリセットするとクリアされるようになってたんですね。燃費計測のためと、燃料補給のたびにトリップメーターAをリセットしてましたので、CB400Fの平均燃費表示機能では、テストの全期間を通してのデータがとれなかったという次第。ちゃんとマニュアルを事前に読みましょうね、です。すんません。今後は満タン方法の燃費計測用にはトリップBを使うようにしました。これで平均燃費表示機能がどれだけ正確に燃費を出してくれるのかが分かると思います。

また燃料消費量も表示してくれるのですが、こちらもトリップAのリセットとシンクロしていますのでどちらを取るか、に。今回は平均燃費表示機能を優先ということで。

もうひとつ瞬間燃費表示機能ですが、速度が7km/h未満の場合は表示してくれません。止まってしまうと当然ながら同様に“—”表示になってしまいます。走行中にしかチェックできない、ということであまりお奨めできません。燃費を気にする方々向けの機能というならクルマで良くある“エコドライブ・ランプ”程度で良かったのではと思います。ちなみに『通勤急行』では、「エコライドしなさい!」と怒られっぱなしになるのでしょうね。PART1の時もそうでしたが、燃費データは、あくまで今回のケースでのご参考に。

●2013年12月25日
晴れ。相変わらず首都高速が渋滞気味。年末ですね。

■燃料補給:12.07リットル、オドメーター:3,990km、トリップメーター:280.3km、燃費:リッターあたり23.22km。CB400Fの車載メーターの平均燃費表示は19.4km/リットルだった。今回からトリップメーターはトリップBを利用。

●2013年12月26日
曇り。午後から雨の予報でクルマ通勤。首都高速横羽線上り、生麦から浅田渋滞3km、大師から平和島も渋滞。先週から渋滞ばかり、年末渋滞というヤツでしょうか。明日は仕事納めの会社が多いでしょうからもっと酷い渋滞になりそう。

●2013年12月27日
明け方までの雨もやみ、一応曇りでCB400F出勤。でもいつまた降ってきてもおかしくない怪しい空模様。予報されていた寒気の流れ込みはそれほどまだ感じない。いよいよ我が社も仕事納めです。次回は年明け6日からご報告。今年は、9連休の方も多いのでは。

●2014年1月6日
晴れ。東京エディターズの仕事始め。一般的に今日から稼働の会社が多いはずだが、何故か道路が空いている。首都高速横羽線上りも珍しく渋滞表示無し。どうしたのでしょう、安倍ちゃんのミックスピザもネタ切れか。

CB400Fは相変わらず快調。何度も書くが実に切れが良くて気持ちのいいエンジン。このエンジンで、もっとシンプルな車体、ダブルクレードルフレームにちょっと高性能な足周り、丸目ヘッドライト、フェアリング無し、デザインのためのカバー類も一切無し、のストリートモデルも作ったら“年寄り”に人気が出ると思いますが。

「通勤ダイアリー」のPART1で、燃費の数値がそれほど良くなかったことからか「一体どんな乗り方してるの?」のご意見が。PART1のまとめでも触れましたが、基本的に燃費のことは一切考えてなく、楽しく乗ってしまっているので、これはこれでそれなりに充分納得できる数値だと本人は思っていたのですが。今度燃費重視走行を1タンク分やってみます。30km台は楽勝で行けると思いますが。ま、結果をお楽しみにということで。

■燃料補給:6.59リットル、オドメーター:4,144km、トリップメーター:150.2km、燃費:リッターあたり22.79km。

●2014年1月7日
晴れ。空いてますね首都高速。横羽線は渋滞ヵ所無し、で「浜崎橋から一ノ橋まで渋滞」のみの表示。下々には景気が良くなってるとはあまり感じられませんが。で、せっかく空いているのに、と燃費重視走行を始めた初日で早くも右手の封印が解けてしまいそう。

●2014年1月8日
午後から雨。クルマ通勤。

●2014年1月9日
朝晩雨でクルマ通勤。雪も舞う予報だったがそれほど崩れなかった。横羽線三ツ沢入口で「勝島から谷町55分」の渋滞表示。首都高速に渋滞の日常が戻ってきた。なんだかホッとする。

用事があって横浜市旭区でバイクが利用できる駐車場をネットで探してみた。横浜市のWEBサイトに都市整備局が開設した「自動二輪車駐車場一覧」という検索ページがあった。へえ~エライね、と思ったがとんでもない。必要だった旭区のボタンはクリックが効かない。要するにデータがないのだ。バイクを受け入れてくれる駐車場が一つの区全体で一ヵ所も無い! まさか実際にはそんなことはないのだと思うが。公共の検索サイトに載せるデータが得られないほどバイクの駐車場環境は劣悪なのですね。となりの戸塚区のボタンは押せたので見たら、何のことはない1ヵ所出てきたのみ。自転車の駐輪場があれば、原付自転車なら受け入れてるところがあるが…。ちなみに、この検索サイトでは18区のうち、なんと7区でボタンが反応しない! 横浜市にはそれほどまでにバイクの駐車場がないってことですかね。

こんな現状でありながら、クルマと同じようにバイクも駐車違反をガンガン取り締まっているって、どういうことでしょう。どんどん駐車違反をしてどんどんキップ切られなさいってこと。いやそれ以前にバイクのことなど、お役人様は“知ったこっちゃない”なんでしょうね。だったらバイクに税金かけたり、いきなり後先考えず駐車違反の取り締まりを始めるな、バイクなど存在しない乗り物なのだろうからほっといてくれ! と言いたい。このWEBサイト、横浜市の都市整備局が開設している、つまりはバイクの駐車場対策を先頭に立って考えてくれるはずの部所でしょ? 都内でも状況はほとんど変わらないですね。

バイクでも税金はしっかり徴収する、バイク用駐車場はまったくないのに駐車違反はガンガン取り締まって反則金をまきあげる、ってまるでヤクザみたいですね。いや公共面しているだけヤクザより非道いか。歩道や道路の路側帯などに余裕のあるところではバイクは駐車禁止から除外する(補助プレートを付けるだけ)とか、公共のスペースで空いているところにはバイクを止められるように白線でちょちょっと枠を書いておくとか。それだけでバイクの駐車場問題はあっという間に解決出来る。何でもかんでも駐車施設でございと整備して、メーター付けて、金を徴収しよう、などという根性自体がそもそもさもしい。それじゃお役人様のメンツが立たないというなら、せめて自動車用の百分の一でも駐車場が整備されるまでの経過措置として実施すればいいでしょう。頭を使って欲しい。

繰り返すが、横浜市ともあろうものがバイク用の駐車場のたった一件も照会できない区があるなんて。外人に聞かれたら腹抱えて笑われますよ。これが今、バイクユーザーが直面している駐車場問題の現実です。警察はバイクを駐める施設自体が存在しないという現状をどう思っているのだろう。ノルマ達成のために犯罪者作りに精出してる頭じゃ何も感じる訳ないか。いや、バイクの存在そのものを抹消したくてしかたがないのだから別に不思議はない、思惑通りに事が運んでいる、なんでしょうね(この日の状況で、その後どうなったかは分かりません。ご確認を)。

●2014年1月10日
晴れ。今年一番の寒さ襲来。路面が凍結する寒さ。といっても新年が明けたばかりですからこれからもどんどん寒くなりますよね。CB400Fのグリップヒーターのありがたみが身にしみます。それでも久々に親指の先が痛くなりました。東品川から谷町までの渋滞区間も抜けて首都高速で信濃町へ。渋滞が戻ってきてます。

●2014年1月14日
晴れ。本日から天気が荒れるような予報だったが、寒いだけでけっこう天気がいい。でも明日は雪が降るのでしょうか。

■燃料補給:8.61リットル、オドメーター:4,434km、トリップメーター:289.8km、燃費:リッターあたり33.65km。前回の給油時にお約束した“環境・燃費に優しい走り”で通した一週間の給油結果です。リッター約33km。これまでのアベレージのリッターあたり約24kmから考えると、リッターあたりで10kmも余分に走れてしまった。走り方次第でここまで変わってしまうんですね。ただ、本人的にはリッターあたり40kmぐらいは行くんじゃないか、と内心勝手に予想していたものですから……。やはり400クラスともなると自らの車体を移動させるだけでもけっこう燃料を消費してしまう、ってことでしょうか。

これまではちょっと楽しく乗りすぎていたことが裏付けられてしまった、ってことでもありますね。ただ、今後も多分リッターあたり24km程度を上下していくかと思いますが、これがCB400Fの標準的な燃費ではなく、あくまで楽しく乗り回すと、の燃費であることをここでお断りしておきます。今後も“環境・燃費に優しい”乗り方は出来ないと思いますので悪しからず。白バイさんをお手本に“安全・メリハリの利いた”乗り方を心掛けてますので。

●2014年1月15日
午前中は雪、の予報だったが降り出さないようなのでCB400Fで出勤。首都高速横羽線は多分夜中のうちに撒いたのであろう凍結防止剤の跡がくっきりと。塩化カルシウム、要するに塩ですね。雪か雨になっていれば確実に凍結する気温だった。そのため、CB400F本来の性能で走るのは不安なので8分目に右手コントロール。それでも“環境・燃費走行”に徹していたこれまでの1週間を考えると実に気持ちがいい。何度も書くがCB400Fのエンジンは歴史に残ることになるだろう素晴らしいツインです(あ、私の個人的なバイク史なんですけどね)。FOURも頑張らないといつの間にか置いてかれてしまった、なんてことになるかも。

●2014年1月16日
晴れ。寒気が居座っていて寒さが続いている。CB400Fは快調、天気もいいので気分はいいが。

●2014年1月17日
晴れ。若干寒さが緩む。クルマで西伊豆取材直行。

●2014年1月20日
晴れ。相変わらず寒さが厳しい。

■燃料補給:10.34リットル、オドメーター:4,661km、トリップメーター:226.8km、燃費:リッターあたり21.93。トリップAでデータをとり続けていた車載燃費計のデータですが、トリップAが947.2km時点での車載燃費計はリッターあたり20.14kmでした。

CB400Fの燃費に関しては、前回の“環境・燃費に優しい走り”で記録したリッターあたり33.65kmと、今回の制約から開放されて自由に走り回ったリッターあたり21.93km、という数値の間で、まさに「乗り方次第」ということに落ち着いたという結論でしょうか。

本来、経済的な乗り物であるバイクですが、最近はクルマでもハイブリッド・システムの普及などで、どんどん燃費が良くなってきてますから燃費の面だけではあまり胸を張れるような状態じゃなくなってきていることも事実で、ゆくゆくは道路の専有面積の少なさぐらいしかメリットがなくなってしまうのでしょうか。ちょっと考えさせられる現実です。まあ、そうは言っても運動性能を同じレベルにして比較すればまだまだ優位性は当分揺るがないでしょうけど。発展途上国で今後も需要増が見込まれる125や150で、実燃費でリッター100kmを楽に走れるバイクを作りませんか、メーカーの皆さん。日本のバイク作りの圧倒的な技術力をもってさらに飛躍するいい機会だと思うのですが。

●2014年1月21日
晴れ。夜は雨から雪の予想。久々にCRF250Lに乗った。ポジションの違いで視界も随分と違う。

●2014年1月22日
晴れ。夜中に雪が積もるかと思ったが、ほとんど雨だった。朝もまだ濡れたまま。路面の凍結が気になったが、そこまで気温が下がらなかったのか。首都高速も凍結防止剤を撒いていなかったみたい。凍結防止剤が撒いてあるとバイクもすぐに洗車しないと錆が発生してしまう。北国のライダーさんは大変ですね。いや雪の季節は乗らずに冬眠か、メンテの期間でしょうか。

●2014年1月23日
晴れ。寒い。夕方から都内の恵比寿駅近くで某バイク・メーカーさんのニューモデル発表会。確か恵比寿駅近くには山手線脇にバイクの駐車場があったなあ、と思い出したが、満車状態で駐められず間に合わなくなってしまった、などとなってしまっては困るので、クルマで会場へ。それにしても疑問に思うのは、バイク・メーカーさんの発表会なのにバイクで行けない(行きにくい)施設で開催する、ってのはなんなんでしょうね。二輪車の駐車場をきちんと完備させた施設を選んで積極的に利用することがバイクの環境を良くし、ひいてはメーカーさんの利益にも繋がっていくはずではないでしょうか。会場選びの段階で「バイクで来場する方があるのですが、二輪駐車場も“当然”ありますよね?」と問い合わせていただけるといいのですが。バイクのメーカーさんなのだから「無ければ今後、そちらの施設はいっさい使いません!」ぐらい言って欲しい。あ、会場運営は広告代理店さんに任せているのでしょうから、バイク乗りの立場に立った考え方など望みようが無いのでしょうか。残念ですね。ちなみに会場近くにも十台程度駐められるミニ二輪駐車場がありました。午後6時ということですでに空きも数台分ありましたが…。たかが駐車ごときでギャンブルする訳にはいかないので、今後も確実にバイクが止められることが分からない場合は、公共交通機関かクルマを利用することになってしまうのでしょう。

●2014年1月24日
晴れ。寒い。このところ毎日同じフレーズ。日本海側が雪で太平洋側が晴れという典型的な冬型の気象状況が続いてます。朝の通勤時、信号で止まっていたら原付のスーツマンに追突されそうになった。通勤時間帯は何であんなにみんなひっちゃきになってすり抜けしてまで先を急ぐのでしょうね。みんながみんな朝寝坊でもしたのか。走りを楽しむ、というのとはまったく違った次元で、まるで“我先”自己中状態。速く走るのとセコく走るというのは違いますよね。

■燃料補給:10.92リットル、オドメーター:4,921km、トリップメーター:260.2km、燃費:リッターあたり23.82。撮影部隊用の車両として出撃したので燃費が伸びた。エンジン快調、走りも快調。

●2014年1月27日
晴れ。寒い。久々に親指が痛くなる寒さ。「子安~浅田渋滞4キロ、25分」で湾岸線に。湾岸線区間は風がかなり強かった。海の上だからでしょうか。アクセルを開けている限りCB400Fは矢のように直進、とまではいきませんがなかなか安心感がありますね。風圧で厳しいのはライダーだけ。

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メーターバイザーを付ければNC750Sのハンドルまわり? タコメーターのグラフがあちらは横一直線ですが。 大きな倉庫の屋上にある駐車場。盗難の心配は少ないが、エレベーター待ちもしばしば。 ツインエンジンを見直させてくれたCB400F。ストレスフリーでレッドまで気持ち良く回ってくれます。

●2014年1月28日
晴れ。寒い。しかし日中は春先の暖かさに。

■燃料補給:6.16リットル、オドメーター:5,064km、トリップメーター:142.2km、燃費:リッターあたり23.08km。翌日に撮影部隊用の車両として出撃する予定だったので、念のため燃料補給。車載の燃費計は相変わらずリッターあたり19km程度の辛目の数値を表示している。

●2014年1月29日
晴れ。朝は寒かったが、日中は前日に続き春先の暖かさに。CB400Fで朝から都心へ。NC750シリーズの試乗だ。NC750Sに跨ると、一瞬CB400Fかと思ってしまうぐらいなんだか雰囲気がよく似ている。同じ白系のカラーリング、そしてよく似たメーター形状とかの影響だろうか。ライダーから見えるフロント周りの風景はそっくりだ。

ただし、そんな似た者同士感もエンジンをかけて走り出すまで。エンジンの回り方、加速感などはまったく別物。同じツインエンジンでこれほど性格が違うのには改めてびっくりだ。まるでインラインフォーとアメリカンVツイン、の違いかって感じ。個人的にはやはりCB400Fの新世代の“回して楽しい”パラツインを好ましく思ってしまうが、より強化された低速トルクとグイグイ押し出すように盛り上がるパワーのNCシリーズの方が、最近のライダーには受けるのだろう。私的に、唯一CB400Fが負けてるかな、と思ったのはギアシフトの感触でしょうか。CB400Fのシフトはストローク量がちょっと多すぎる感じが。単に私のシフトが下手なだけ、って声もありますが。NC750シリーズは排気量アップと同時に燃費も向上させたそうなので、実燃費でCB400Fとどのくらい違うのか、ちょっと興味があります。機会があったら“通勤急行”のコースで燃費テストをしてみたいですね。

●2014年1月30日
午後から雨の予報でクルマ出勤。けっこうしっかり降る雨になった。

●2014年1月31日
晴れ。冬晴れが戻ってきた。寒さ和らぐ。

●2014年2月3日
晴れ。暖かい。太平洋側は一気に春めいた。昨晩は霧も出ていよいよ季節の交代が始まったか。CB400Fもグリップヒーターを使わず。

■燃料補給:9.78リットル、オドメーター:5,286km、トリップメーター:221.9km、燃費:リッターあたり22.64km。車載の平均燃費計はリッターあたり19.8km。

●2014年2月4日
早朝からCB400Fでホンダさんの試乗会へ。埼玉県にあるホンダ和光ビルを基地に新型スクーター“Dunk”の試乗会。午後から雪、の予報だったのだが、自分たちの試乗枠は午前中で終了の予定。ならば雪が降る前に帰ってくれば、の皮算用。が、見事に外れましたね。横浜から都内に入ったあたりで早くも雨。結局それから一日雨から雪へと変わり試乗も雨やみぞれの降る中。元気な若者向けスクーターなのに元気に走れずじまい。それでもテストライダーの皆さんは雨をものともせずに試乗を敢行してくれました(すでにDunkの試乗記などを読んでいただいていることだろう)。原付スクーターも、環境対策で4ストロークとなって若干元気を無くしてしまっていた感があったが、新型Dunkでやっと元気さを取り戻した、って言えば遠からずだろう。

結局みぞれは一向に降り止まず。で、軟弱ライダーはCB400Fを会社のトランポに積んでもらって、ヌクヌクと会社へと戻りましたとさ。

●2014年2月5日
雪は前日の晩の早いうちに上がって横浜でも積雪無し。良かった。朝からすっきり晴れた。しかし寒さが厳しく首都高速は「凍結注意」の表示。路面は凍結防止剤で真っ白な所とテラテラと黒く光る部分のまだら模様。水はねを低減させる特殊舗装もこういう時にはジュクジュクとなかなか乾かずで、それが凍結してしまう。会社の屋上駐車場でも水たまりが氷っていた。都内でもここ数年は氷が張る寒さが戻ってる。昔は当たり前のことだったから、別に異常気象とかじゃなく、環境が昔のようにクリーンに戻ってきてる証拠でしょうか。CB400Fのグリップヒーターを最強にしても手の甲側が痛くなる。これ以上を望むならハンドルバイザーかハンドルカバーの出番ですね。

●2014年2月6日
晴れ。強烈に寒い。所用で第三京浜経由で都内へ。直線番長の第三京浜では、実に出来のいいCB400Fのツインとはいえ、400クラスを実感してしまう。風速1m/sで体感温度が約1度下がるとか言うのはそんな単純な話ではないらしいのですが、それでも速く走れば走るほど体感温度が下がるのは事実。今朝の様に気温自体がほとんど零度、ってことは体感温度は氷点下10度とかになってたのでしょうね。そんな中よく走りますよねバイクの皆さん、とまるで他人事のよう…。それほど寒かったです、今朝は。

■燃料補給:12.18リットル、オドメーター:5,563km、トリップメーター:277.0km、燃費:リッターあたり22.74km。車載の平均燃費計はリッターあたり19.7km。

●2014年2月7日
晴れ。寒さに慣れてきたのか、若干マシに。でも明日は雪の予報。

●2014年2月10日
何でも20年ぶりとか言う大雪の名残で、あちこちで通行止め。8日土曜日に一日中降って翌日曜日は晴天、そして本日と降り終わってからすでに2日目に入ったというのに路肩には寄せられた雪が山のよう。で、安全策を取って下道の国道15号線で出勤。首都高速は凍結防止剤をガンガン撒いてるでしょうからバイクが可哀想。一般道も路肩は雪山。クルマにペースを合わせて走ったら会社まで1時間30分かかりました。それにしても凄い雪でした。ちょっとでも裏道に入ろうものならCB400Fがツツーとスキー状態。当たり前ですがこんな時はオフ車ですね。

かつて雪が谷に編集部があった頃は、雪が降るとみんなで多摩川に繰り出したものです。マシンは自分のTL125だったり、わざわざ前日に広報車両のオフ車を借り出してたりしてましたっけ(おおらかな時代でした。でちゃっかり記事にもしておりました)。CB750FOURとTL125、珍しく愛車を複数持ってた時期でもありました。CB750FOURといえば、CB750FOURは、736ccで最高出力67PS/8,000rpm、『通勤急行』テストをしたCB400Fは、399ccで46PS/9,500rpmと数値的にはだいぶ違いますが、CB400Fに乗っているうちにCB750FOURで生活していた頃を思い出しました。

なんだか使い勝手が似ているんですね。さすがに第三京浜とかでストレートなパワー勝負になってしまうと違いがハッキリ出てしまいますが、なんというか、一緒に生活している手の内感というか手ごろ感というか、そんな面がよく似ているかな、です。CB750FOURも最初は、今で言うリッタークラスのモンスターって感じで乗り始めたわけですが、20年も毎日乗っていたらなんだかCD750になってたんですね。周りのバイク達の20年という進化もありますし、CB400F同様ミドルクラス的マシンになってたというわけです。いや、エンジンの回り具合や、ブレーキの利き具合などを考えると、20年、30年の歳月による差は埋めるべくもなく、とうの昔に逆転してしまっていたのですが。

ライダーも大古車になってしまったわけですね。お粗末様でした。これにてCB400Fの『通勤急行』ダイアリーはひとまず終了と言うことで。

■燃料補給:9.66リットル、オドメーター:5,782km、トリップメーター:218.9km、燃費:リッターあたり22.66km。車載の平均燃費計はリッターあたり19.5km。

(文・小宮山幸雄)

●CB400F『通勤急行』ダイアリー PART1データ
テスト期間:2013年11月11日から2013年12月20日
トータル走行距離:1,568.7km
トータル使用燃料:66リットル
テスト期間平均燃費:23.82km/リットル
 
●CB400F『通勤急行』ダイアリー PART2データ
テスト期間:2013年12月24日から2014年2月10日
トータル走行距離:2,067.3km
トータル使用燃料:86.31リットル
テスト期間平均燃費:24.07km/リットル
(燃費優先走行をした289.8kmのデータ除くと平均燃費:22.87km/リットル)

●CB400F『通勤急行』ダイアリー PART1+PART2トータルデータ
テスト期間:2013年11月11日から2014年2月10日
トータル走行距離:3,636km
トータル使用燃料:152.31リットル
テスト全期間平均燃費:23.94km/リットル
(燃費優先走行をした289.8kmのデータ除くと平均燃費:23.34km/リットル)

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■CB400F 主要諸元
●エンジン:水冷4ストローク直列2気筒DOHC4バルブ●ボア×ストローク:67.0×56.6mm●総排気量:399cm3●圧縮比:11.0●最高出力:34kW(46PS)/9,500rpm●最大トルク:37N・m(3.8kg-m)/7,000rpm●燃料タンク容量:15リットル●燃料供給装置:電子制御燃料噴射(PGM-FI)●変速機:常時噛合式6段リターン●フレーム:ダイヤモンド
●全長×全幅×全高:2,075×780×1,060mm●軸距離:1,410mm●シート高:785mm●最低地上高:155mm●重量:190kg〈192kg〉●サスペンション:前テレスコピック、後スイングアーム(プロリンク)●ブレーキ:前シングルディスク、後シングルディスク●タイヤ:前120/70ZR17M/C 58W、後160/60ZR17M/C 69W
※〈 〉内はABS仕様。
メーカー希望小売価格:
  CB400F
  グラファイトブラック、パールサンビームホワイト 648,900円(消費税抜き本体価格 618,000円)
  CB400F<ABS>
  グラファイトブラック、パールサンビームホワイト 698,250円(消費税抜き本体価格 665,000円)
  2013年5月23日発売
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トップボックスはメインキーで共用できるシステムを採用したホンダ純正。マウントにもこだわりがあって、可動マウントとすることで操縦性に対する影響を極力廃しているという。手で押すと左右に微妙に遊びを取っているのが分かる。重い荷物を積んだり、風が強かったりしても振られることが少なくて安心。欲を言えばリアのオーバーハングはやはりちょっと気になりますので、これで一人乗り時はマウントごとタンデムシート上にスライド式に移動できればもう完璧ですが。(写真をクリックするとライダーが跨った状態が見られます。ライダーの身長は176cm)


◎主な追加装備品

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○グリップヒーター
Honda スポーツ・グリップヒーター
■価格:22,050円
◇スロットルパイプと内部のヒーターの一体化により、グリップ部分を車両標準装着グリップ同等にまで小径化し、統一感のあるスタイリングを実現。
◇スイッチのON/OFFや3段階の温度調整を左グリップに内蔵したグリップ一体型コントロールボタン&インジケーターのみで行うシンプルな構造とすることで、より操作性を高めながら、一体感のあるスタイリングを実現。
◇ブレーキ、クラッチ操作を行い、走行時特に冷えやすい指先部を重点的に暖める最適ヒーター配置とすることで、従来品同等の消費電流でありながらより暖かい体感フィーリングを実現。
・取扱店:Honda二輪車正規取扱店
・別途必要費用:取付費用
・別途必要取付パーツ:スポーツ・グリップヒーター取付アタッチメント(08T70-MGZ-D40)4,200円(消費税抜本体価格 4,000円)
 ※サブハーネスは不要となります。
・装着価格:26,250円(消費税抜本体価格 25,000円)
○ETC
Honda 二輪ETC車載器キット:アンテナ別体タイプ
■価格:40,320円
■取付アタッチメント同梱。(車載器本体、アンテナ、表示器)
・適用号機:13M/NC47-1000001~
◇ETC本体・アンテナ・表示器が別体のETC車載器キット。
◇車載器本体は、シート下に取付し、表示器はメーターカバー左側下部に。また、アンテナをメーター上部に取付。
・取扱店:Honda二輪車ETC車載器セットアップ店
・別途必要費用:取付費用とセットアップ費用が必要。
・別途必要取付パーツ:サブハーネス 2,310円(消費税抜本体価格 2,200円)
・装着価格:42,630円(消費税抜本体価格 40,600円)
・その他:決済用のETCカードが必要。
○トップボックス 35L:ワン・キー・システムタイプ
◇車両本体のキーで、トップボックスの開閉ができる「Hondaワン・キーシステム」を採用。
◇車両にマッチした形状、スタイリングとし、フルフェイスヘルメットを1個収納可能。
 ※ヘルメットの形状によっては収納できません。
■品番:08L71-KZL-840ZA
■価格:19,950円(消費税抜本体価格 19,000円)
・取扱店:Honda二輪車正規取扱店
・別途必要費用:取付費用
・別途必要取付パーツ:リアキャリアブラケット(08L80-MGZ-KOOZA) 81,375円(消費税抜本体価格 77,500円)
ワン・キー・インナーロックシリンダー(08M71-KZL-840) 2,625円(消費税抜本体価格 2,500円)
・装着価格:103,950円(消費税抜本体価格 99,000円)

■以上お問い合わせ ホンダモーターサイクルジャパンお客様窓口 TEL03-5993-8667



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