CBR1000RR/CBR1000RR SP 1,428,000円~1,627,500円/1,974,000円(2月14日発売)
★ホンダ CBR1000RR/CBR1000RR SP 車両解説
CBR1000RRが各部を熟成するとともに、
軽量化や専用サスを採用した「SP」モデルも発売
CBR954RRの後継モデルとして2004年4月に発売されたスーパースポーツ、CBR1000RR。2002年、2003年と2年連続でMotoGPチャンピオンマシンとなったRC211Vの先進技術を取り入れて新開発された水冷4ストロークDOHCエンジン、ユニット・プロリンクサスペンション、センター・アップ・エキゾーストシステム、電子制御油圧式ロータリーダンパー、HESD(ホンダ・エレクトロニック・ステアリング・ダンパー)など当時のホンダの先進技術の粋を集めたマシンだった。
その後、2006年2月には、車両重量を4kg軽量化、カウル表面積を約13%縮小するなどの改良が行われた。エンジンもシリンダーヘッドの形状やサイズを見直し、バルブ形状、燃焼室形状を含めての改良で、足回りではフロントディスクの径の拡大、キャスター角、トレール量を変更するなどにより、より軽快な操縦性とマスの集中をはかっていた。
2008年9月には「オール・ザ・ベスト・イン・スーパースポーツ」をキーワードに初のフルモデルチェンジが行われた。更なる運動性能の向上を図るため、空力性能の向上とマスの集中化が行われ、よりコンパクトなフォルムのボディデザインに変更されている。スタイリング上の特長でもあったセンターアップ・マフラーは、キャタライザーを内蔵する特徴的なデザインの角張ったサイド・マフラー形式となった。
エンジン面ではシリンダーヘッドが小型化され、各パーツの徹底的な軽量化と合わせて、エンジン単体で約2.5kgの軽量化とコンパクト化を達成している。継続して採用されたPGM-FIと新採用の触媒により平成19年国内二輪車排出ガス規制をクリア。
2011年12月には、足回りを中心に大幅な見直しが行われた。操縦性に大きく左右する前・後サスペンション及び前・後ホイール形状を変更。ブレーキング時の安心感と立ち上がりのトラクション性能を向上させ、スポーツライディング時の扱いやすさをさらに向上させた。その他、メーターは視認性の高いフル液晶画面を採用、新たにギアポジションインジケーター、サーキットでのスポーツ走行に役立つラップタイマー、REVインジケーターを設定し、スポーツライディングにふさわしい装備としていた。
外観では、空力性能の向上とマスの集中化を図ったコンパクトなフォルムを引き継ぎながら、「スピード感と躍動感あるダイナミック」をキーワードに、ウェッジシェイプを基調にしたシャープでスピード感あふれる造形とされた。また、フロントのノーズカウル下には、空気の流れをコントロールし、ハンドリングの向上に貢献するチンスポイラーを新たに装備していた。
2012年11月のモデルチェンジでは、ロスホワイトとグラファイトブラックの2色を新たに設定したのみで2013年モデルとして発売された。また、同時にMotoGPで活躍する“Repsol Honda Team”カラーを施したCBR1000RR Special Editionを11月12日から2013年1月7日までの受注期間限定で発売している。
今回は、エンジンの吸排気ポート形状を変更することなどで、4kWのパワーアップが行われたのを始め、新形状のウインドスクリーンを採用するなど、各部の見直し、熟成が図られた。また、オーリンズ社製前後サス、ブレーキキャリパーにはブレンボ社製を採用するなど、より特別な仕様とした「CBR1000RR SP」タイプもラインナップに加わった。
★HONDA プレスリリースより (2014年2月14日)
「CBR1000RR」の各部の熟成を図るとともに、
スポーツ走行の楽しみを追求した「CBR1000RR SP」をタイプ追加し発売
Hondaは、大型スーパースポーツモデル「CBR1000RR」のエンジンと車体各部の仕様を変更し、総合性能を高め2月14日(金)に発売します。
また、CBR1000RRをベースに、車体の軽量化や専用サスペンションを採用するなどで、よりスポーツ走行の楽しみを追求した「CBR1000RR SP」※をタイプ追加し2月14日(金)に発売します。
CBR1000RRは、エンジンの吸・排気ポート形状を変更することで従来モデルに比べ4kW高い91kWの最高出力を実現しています。また、新形状のウインドスクリーンを採用することで、空力性能を高めるなど各部の熟成を図っています。なお、スーパースポーツモデル用として世界で初めて採用した電子制御式“コンバインドABS”を搭載したABS仕様車もタイプ設定しています。
CBR1000RR SPは、スポーツライディングの楽しみを追求したモデルで、前・後サスペンションにオーリンズ社製を、フロントブレーキキャリパーにはブレンボ社製を採用しています。また、シートレールの軽量化を図り一人乗り専用とするなど、特別の仕様としています。なお、電子制御式“コンバインドABS”を標準装備しています。
※CBR1000RR SPは受注生産車です
- ●販売計画台数(国内・年間)
- シリーズ合計 500台
- ●メーカー希望小売価格
- CBR1000RR グラファイトブラック、パールグレアホワイト 1,428,000円(消費税抜き本体価格 1,360,000円)
- CBR1000RR ロスホワイト 1,459,500円(消費税抜き本体価格 1,390,000円)
- CBR1000RR<ABS> グラファイトブラック、パールグレアホワイト 1,596,000円(消費税抜き本体価格 1,520,000円)
- CBR1000RR<ABS> ロスホワイト 1,627,000円(消費税抜き本体価格 1,550,000円)
- CBR1000RR SP 1,974,000円(消費税抜き本体価格 1,880,000円)
- ※価格(リサイクル費用を含む)には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません
- =CBR1000RRの主な変更点=
- ●エンジン
- 吸・排気ポート形状を変更し、高い吸・排気効率を図ることで従来モデルに比べて4kW高い91kWの最高出力を実現しています。また、最大トルクは、従来モデルに比べて2N・m高い97N・mとしています。エキゾーストパイプには、緻密な空燃比制御に貢献するO2センサーを新たに採用したことで、排出ガスの浄化効果を高めるとともに、燃費性能を従来モデルに比べ0.6km/L高い25.1km/L(60km/h定地走行テスト値)としています。
トランスミッションは、2速から6速までのギア比をクロス化し、加速時のギアチェンジによる回転の落ち込みを低減するなど各部の熟成を図ることで、扱いやすく力強い出力特性を実現しています。 - ●車体
- ハンドルポジションの変更とステップ位置を後方へ10mm移動し、よりスポーティーなライディングポジションとすることで、車体コントロール性の向上を追求しています。また、空力性能に優れた新形状のウインドスクリーンを採用しています。
- ●カラーバリエーション
- 新色のパールグレアホワイトと、継続色のグラファイトブラック、トリコロールイメージのロスホワイトの3種類を設定しています。
- =CBR1000RR SPの主な変更点=
- ●エンジン
- CBR1000RRをベースに、各気筒のピストンとコンロッドの重量バランスを選別して組み立てる手法により、高回転域でのスムーズさをより向上させています。
- ●車体
- 前・後サスペンションにオーリンズ社製を採用。フロントには、左右独立の減衰力調整機構を装備。また、高精度な鍛造トップブリッジやステアリングステムを専用開発することで、優れた操縦安定性に寄与しています。リアには、伸び側と圧側が完全に独立している減衰力調整機構を装備することで、優れた接地感を獲得しています。
なお、クッションロッドを専用開発しています。
フロントブレーキキャリパーは、ブレンボ社製のモノブロックの4ピストンタイプを採用。また、ブレーキパッドとピストンサイズは専用としています。さらに、標準装備の電子制御式“コンバインドABS”は、コーナー進入時のコントロール性を重視した前・後の制動配分とし、よりタイヤのグリップ力を引き出すことが出来るSP専用セッティングとしています。
前・後タイヤは、スポーツ走行に対応するピレリ社製の「PIRELLI DIABLO SUPERCORSA SP」を採用。前・後ホイールには、「CBR」ロゴのピンストライプを施したゴールドカラーを採用しスポーティーな足回りを演出しています。
シートレールは、軽量化を図るとともに、ピリオンステップとピリオンシートを廃し一人乗り専用としています。また、硬度を高め表皮パターンを変更した専用シートなど、スポーツライディングに対応した装備としています。 - ●カラーバリエーション
- Honda伝統のトリコロールをイメージしたスピード感あふれるロスホワイト1色の設定とし、専用の配色を施すことで所有感を高めたモデルとしています。
★主要諸元
車名型式 | EBL-SC59 | |
---|---|---|
CBR1000RR 〈CBR1000RR SP〉 | ||
発売日 | 2014年2月14日 | |
全長×全幅×全高(m) | 2.075×0.720×1.135 | |
軸距(m) | 1.410 | |
最低地上高(m) | 0.130 | |
シート高(m) | 0.820 | |
車両重量(kg) | 202《212》〈211〉 | |
乾燥重量(kg) | - | |
乗車定員(人) | 2〈1〉 | |
燃費消費率(km/L) | 25.1〈26.1〉(国交省届出値 定地燃費値 60km/h 2名〈1名〉乗車時) | |
17.9(WMTCモード値 クラス3-2 1名乗車時) | ||
登坂能力(tanθ) | - | |
最小回転小半径(m) | 3.3 | |
エンジン型式 | SC59E | |
水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブ | ||
総排気量(cm3) | 999 | |
内径×行程(mm) | 76.0×55.1 | |
圧縮比 | 12.3 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 91[123]/9,500 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 97[9.9]/8,500 | |
燃料供給装置形式 | 電子制御燃料噴射装置[PGM-DSFI] | |
始動方式 | セルフ式 | |
点火方式 | フルトランジスタ式バッテリー点火 | |
潤滑油方式 | 圧送飛沫併用式 | |
潤滑油容量(L) | - | |
燃料タンク容量(L) | 17 | |
クラッチ形式 | 湿式多板ダイヤフラムスプリング式 | |
変速機形式 | 常時噛合式6段リターン | |
変速比 | 1速 | 2.285 |
2速 | 1.777 | |
3速 | 1.500 | |
4速 | 1.333 | |
5速 | 1.214 | |
6速 | 1.137 | |
減速比1次/2次 | 1.717×2.625 | |
キャスター(度) | 23°30′ | |
トレール(mm) | 96 | |
タイヤサイズ | 前 | 120/70ZR17M/C 58W |
後 | 190/50ZR17M/C 73W | |
ブレーキ形式 | 前 | 油圧式ダブルディスク |
後 | 油圧式シングルディスク | |
懸架方式 | 前 | 倒立テレスコピック式 |
後 | スイングアーム式(ユニットプロリンク) | |
フレーム形式 | ダイヤモンド |
※〈 〉は、CBR1000RR SP、《 》内はABS仕様。