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秋も終わり寒さも厳しくなってきた昨今、みなさまいかがお過ごしでしょうか? KLXシリーズも今回が最終回。今回は、私がよくお世話になっているカメラマンさん、石井勝次さんに撮影とインプレッションをお願いしました。 目指したのは富士山周辺! あたりを満喫しながら思い切り楽しんできましたよ。
1人でどこかに行くのもいいけれど、せっかくKLXが2台あるなら誰かと一緒に出かけたい! そんな想いから「勝次さん、来週KLXでどこかへ行こうと思うのですが、一緒に行きませんか??」とお誘い。「いいね〜! 楽しそう!」と即答して下さった勝次さん。 まず勝次さんについて説明させていただくと、オフロードをはじめ、数々のバイクに乗り継いできたバイク好き。でもでもでも! それだけじゃなくって、1992年にメキシコのエンデューロレース“バハ1000”に出場したことのある人物なのです。ちなみにバハ1000がどういうレースなのかというと、砂漠の中をひたすら走るというもので、勝次さんの場合はカワサキのKDX250Rで1600Kmの距離をたった2人のライダーで見事完走。しかも22時間27分24秒という驚きの成績でゴールし、日本からの参加が50チームある中、見事2位という成績も収めているのです。当時はGPSもないので、砂漠の中、道なき道に迷ってしまうライダーもいたそうで、とにかく過酷なレースとして知られています。しかも途中で転倒し、体中にサボテンのトゲが刺さったりしたそうで、本当にアドベンチャー!(そんな模様は造形社で発行していたLA MOTOに出ています)。
って…、勝次さんのバハについて色々と書いてしまい、今回のツーリングテーマとかけ離れつつあるのですが、バハに出場した人たちは、とにかくみんないい顔をしているんです。勝次さんと一緒にお仕事をし、取材先の人もバハに出た過去があったならば、いっきに話がはずみ、お互い心の中でハグをしているのが目に見えそうなくらい、特別な想いで強く繋がっているのを感じます。そんな様子を見ただけでバハの素晴らしさに確信を持たずにはいられなくなってしまうのです。
今回は富士山周辺へ。10月の下旬だったのでまだ紅葉はしていなかったのですがいざ出発。まず最初に目指したのは富士吉田のうどんです。 吉田うどんと言えば、太くてコシと歯ごたえがあることで知られる、私のちょ〜〜〜〜好みのうどん! 勝次さんに「富士吉田へ行くのであれば、吉田うどんをいただかないワケにはいきません。絶対にうどんが食べたいです。おねがいおねがいーっ!!」と懇願(笑)。 イメージとしては、東京都多摩地域と埼玉の西部の郷土料理である“武蔵野うどん”に似ていますかね! 富士吉田IC付近にいくつものお店があり、そのなかで訪れたのは「ひがしうら」。お店は自宅を改築したつくりになっていて、庶民的。これは他のお店もそうなのですが自宅の一部でお店をやっているのがメジャー。「う〜ん、美味しいー!」と目をキラキラとさせながら喜んでいる勝次さんを見て私もハッピ〜♪ 美味しいものを人と共有できる時間って幸せですよね。
お腹もいっぱいになり、幸福感に包まれながらいざ出発。向かったのは紅葉台展望台。クルマでも登っていける道なのですが、凸凹とした悪路。さっそくKLXの本領発揮! とワクワクして上がっていくと、なんと途中で馬に遭遇。どうやら紅葉台木曽馬牧場の馬で、頂上まで登ってくれるプランがあるようです。 勝次さんはフルスロットルですごい勢いで走っていくなか、私は転ばないように、ゆっくりゆっくり…。そして頂上に付くと富士樹海を見下ろすことができ、その壮大さに酔いしれつつも、樹海で迷ったら脱出無理だろうな…とも思うのでした。
次に目指したのは西湖。湖の周りはやや紅葉してましたが、まだまだな感じ。そこで勝次さんはKLX125でアクセルターンやフローティングターンを行い、ちょっとしたショータイム(笑)! こうして色々とテクニックがあると、カッコいいし、バイクがもっと楽しくなるに違いないですよね。例えば林道に行って、下に大きな丸太があっても、技術を持っていれば、そういう場所も進んでいけそうじゃないですか!? 私も真似をしようと思ったのですが、クラッチワークに失敗して西湖に突っ込みそうになり恐怖で中断。あぁ…チキンハート…(汗)。 西湖には、年配のおじさま方が観光で訪れていて、この周辺の情報交換をしつつ、再びフラフラすることに。 上り道をひたすら上がっていくと「動物に注意!」の看板があったかと思うと、道路をシカが横切り、大興奮。すぐにバイクを停め、シカの行く先を見ていたら、遠くのほうでピタりと足を止め、ジーッとお互い目を合わせた状態で数秒。凛としていて、美しく、力強さも併せ持っていました。もっと上に上がっていくとあちらこちらに別荘地があり、そこでも2匹のシカと遭遇。うれしかったなぁ。
ふたたびグングンと進んでいくと、いきなり草原が。見渡す限りフサフサとした草が広がり、まるでナウシカの草原を想わせるような世界。そこではアクセル全開で走りまくり(笑)。だって、下は岩や石がないから、転んでも痛くないもんね〜。という安心感で楽しく遊んでしまいました。 時間は16時を過ぎ、あたりが暗くなり始めたかと思うと一気に暗くなってきて、街灯もないこの辺りはKLXのヘッドライトだけが頼り。道の駅なるさわまで戻り、その目の前にある富士展望の湯ゆらりで身体を温めました。 遊び過ぎたせいか、勝次さんも私も畳の休憩室で爆睡。マッサージチェアもあり、ゴロゴロとしている人も多く「寝てもいいですよ」な空間(笑)。しかも、気づいたらもう21時! 富士山を背に、真夜中の道路を東へと走るのでした。 今度は途中で発見した西湖近くのコウモリの穴に行ってみたいなー。またそんな機会があればその模様をお届けしますね♪
■KLX125、KLX250の詳細は新車プロファイル2013を参照してください。 [新車プロファイル2013KLX250へ] [新車プロファイル2013KLX125へ]