ヤマハ マジェスティS XC155
340,000円(10月30日発売) |
試乗会場は、夏を彷彿させる暑さに見舞われた千葉県は茂原ツインサーキット。試乗時間には、27度まで気温が上がっていたらしい。本来なら街中から高速までオールラウンドで試乗してみたいが発売前ではそれは無理な話。で、今回は主にワインディングから高速バトルを想定したシチュエーションということで。その上、試乗者はマジェスティSのライバルといえるホンダのPCX150といえば、これまで街中でしか乗ったことがないので、比較インプレを期待している方にはまことに申し訳ないが、これまた別の機会に。
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試乗の順番を待つ間にシグナスXを借りて東コースのレイアウトを覚える。茂原のコースは一部路面が結構荒れていたので一般路面に近いインプレも取れそう。特に最終コーナーの内側にレイアウトされた大きな右コーナーは要注意レベル。足周りの善し悪しがモロに出そうなコーナーだ。シグナスXに久々に乗って感じたのは、通勤快速としては実に快適な125スクーターだったが、やはりこういった荒れた路面では12インチホイールの限界が出る。滑ったときの挙動が速いので反射神経の衰えた年寄りには厳しい。ただ路面の状況が整ってさえいればシグナスXだって純粋に走りを楽しむ気にさせてくれる実に良くまとまったスクーターだと思う。
と思っていたのはマジェスティSに乗るまでの話。シグナスXには申し訳ないが、マジェスティSに乗ってしまうと…。もちろん排気量で1.25倍、ホイールサイズも13インチにアップ、フレーム剛性も大幅にアップしているのだから比較するのが間違っている。
街中で乗り比べればここまで“世代の違い”を感じることはないはず。
直接のライバルであるPCX150と比較すると、出力ではマジェスティSの11kWに対してPCX150が9.9kW、最大トルクはマジェスティSとPCX150同一の14N・m。マジェスティSは力の出方が分かる味付け、PCX150は特に意識せずに速度が乗っているという感じだろうか。サーキットではいくらでも全開を試せるから、そこら辺は割り引いて考える必要があるかもしれないが。荒れた路面でも実にスムーズに走れるのはパワーの出方が自然だからだろう。
わずか15分の試乗時間はあっという間に過ぎた。で、肝心の街中をイメージした発進や急ブレーキなどをまったく試していないことに気がついて焦る。走りを純粋に楽しんでしまった。それぐらいマジェスティSは走りも楽しめるマシンに仕上がっているということだろう。
やはり街中を含めた試乗をしなければ本当のインプレにはならないですね。今回はあくまでもサーキットもガンガン楽しめるマジェスティS、というスポーツ面のみの中途半端なインプレとあいなりました。
(試乗:小宮山幸雄)
マジェスティ3兄弟揃い踏み。 |
ワイズギアのアクセサリーを装備したカスタマイズ・モデル。 ハンドルマウントウインドシールド、12,600円、ナックルバイザー、11,025円、サイドバイザー、12,600円、リアキャリア、15,750円、リアボックスE300NY、12,075円、グリップヒーター2スクーター2、15,750円などを装着。 (ワイズギア TEL0570-050814 http://www.ysgear.co.jp/) |