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1985年、フレディ・スペンサーのライディングによって世界GP250クラスチャンピオンとなったRS250RWをベースに開発。翌1986年、NSR250はデビューを果たす。最高峰クラスを戦うNSR500のエンジンをちょうど半分にしたようなV型2気筒エンジンを搭載したホンダのワークスマシンである。 毎シーズンごとに改良が加えられ、1992年にはエンジンの挟み角変更、プロアームの新採用など、全面的に進化。ルカ・カダローラが2年連続チャンピオンを獲得している。 1996年は新型シリンダー、クランクシャフト、薄型ピストンリングを採用した新型コンパクトエンジンを搭載。パワーは95馬力以上に達した。ラルフ・ウォルドマンのライディングで全15戦中4戦で勝利を得るが、ランキングは2位に留まる。1997年は使用燃料がそれまでのアブガスから無鉛ガソリンに限定されたことで、公表パワーは「90馬力以上」と5馬力ほどダウンとなった。1998年にはV型2気筒エンジンが1軸から2軸になるなどの変更を受けている。 毎年のように改良・進化を果たすワークスマシンだが、1999年にもエンジンとシャシーを一新。2001年シーズンまでヤマハ、アプリリアと熱い戦いが繰り広げられた。 NSR250は16年間に渡り、世界GPの他にも全日本選手権でも活躍。世界GPではアントン・マンク、アルフォンソ・ポンス、ルカ・カダローラ、マックス・ビアッジ、加藤大治郎によって7度のタイトルを獲得。全日本でも清水雅広、岡田忠之、宇川徹、加藤大治郎がNSR250でチャンピオンを獲得した。 |
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全日本選手権の250ccクラスで3年連続チャンピオン(1989~1991年)を獲得した岡田忠之が1993年、世界GPにフル参戦を開始した記念すべきマシン。「HRC Rothmans Honda 」からのエントリーで最高位は2位(2回)、ランキングは8位だった。岡田と全日本時代からのライバルであったヤマハの原田哲也が、岡田と同じくこの年に世界GPフル参戦。市販レーサーのRS250Rから念願のNSR250に乗り換えたロリス・カピロッシが激しいチャンピオン争いを繰り広げたが、最終戦の劇的逆転によってチャンピオンを逃している。 | ||
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世界GP250ccクラスでアプリリアを駆り、1994年から3年連続チャンピオンを獲得したマックス・ビアッジが古巣のカネモト・ホンダに移籍。全15戦中5勝で、ラルフ・ウォルドマン、原田哲也との激しい争いを制し、自身にとって4年連続、ホンダにとって1992年以来のタイトルをもたらした。 | ||
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1986年にデビューしたNSR250は、NSR500を半分にしたようなレイアウトの2ストロークV型2気筒エンジンを搭載したワークスレーサーとして誕生した。デビュー以来実戦の教訓をフィードバックし毎年改良が加えられ進化と熟成を重ねてきた。この1999年モデルは、1998年に大きく改良された1998年型をベースに、激闘を繰り広げたライバルであるアプリリアRSV250に対抗するため、より高速化が行われた。この#4は、宇川徹がホンダワークスとしてWGP250クラスにフル参戦したマシンで、開幕戦から3戦連続2位を獲得、続く第4戦フランスGPではついに優勝、その後も安定した戦いを続け、第12戦バレンシアGPで再び1位を獲得、16戦中11戦表彰台に登る大活躍でランキング2位を獲得した。 | ||
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2001年シーズンの世界GPを戦ったのはその最終進化モデル。全16戦中11勝をマークした加藤大治郎が世界チャンピオンを獲得し、ホンダにとって1997年以来17度目の250ccクラス・マニュファクチャラーズタイトルももたらす。 |
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RSC(HRCの前身)が開発し、1976年に発売した市販レーサーMT125Rは、モトクロッサーCR125の空冷2ストロークエンジンを特製フレームに搭載、小型軽量でバランスや耐久性が高く、レースの入門マシンとしてノービス、ジュニアクラスからベテランまで幅広い層の人気を集めた。その発展型が進化した車体に市販モトクロッサーCR125のクランクケースに、鋳鉄スリーブ入りアルミシリンダーを組み込んだ水冷ピストンリードバルブエンジンを搭載し、1980年に発売されたRS125RWだ。RSCチューンのこのマシンを駆り、一ノ瀬憲明選手は全日本選手権で1983年まで3年連続でチャンピオンを獲得、RS125RWも初心者からA級ライダーまで幅広い層に支持された。毎年のように改良を続け、1984年からは名称もRS125Rとなり、1987年には新エンジン、アルミフレームのニューボディーへと大進化を遂げたフルモデルチェンジ(NF4)を行い、WGP125への投入を開始。1989年にはWGPで6勝を挙げメーカータイトルを獲得した。1991年の日本GPでは上田昇選手が日本人ライダーとしてRS125RにWGP初優勝をもたらした。RS125Rは国内や欧州で年間1000台規模で販売される大人気モデルであり、7年連続メーカーチャンピオン獲得など黄金時代を迎えた。その後アブガスの使用禁止、2ストから4ストへのスイッチなど、レースを取り巻く環境の変化により、2004年に実質的なマシン開発を、2005年にはキットパーツ開発を終了した。今回走行した2003年RS125RWは、当時まだ18歳だったダニ・ペドロサが、大混戦のシーズンで5勝を挙げ(第1戦鈴鹿・8位、第2戦南アフリカ・優勝、第3戦スペイン・4位、第4戦フランス・優勝、第5戦イタリア・2位、第6戦カタルニア・優勝、第7戦オランダ・8位、第8戦イギリス・リタイア、第9戦ドイツ・4位、第10戦チェコ・優勝、第11戦ポルトガル・4位、第12戦リオ・4位、第13戦もてぎ・6位、第14戦マレーシア・優勝、第15戦オーストラリア・フリー走行中に転倒骨折し未出走、最終戦バレンシアも未出走)自身初となるWGPチャンピオンを獲得した2003年モデル。RS125RWは、ロリス・カピロッシ、アンドレア・ドヴィツィオーゾ、青木治親など多くの有名ライダーを輩出している。ちなみにRS125Rの世界GP向けの仕様といわれるモデルがRS125RWだが、いわゆるワークスマシンではなく、市販モデルがベースのHRCのスペシャルキット装着モデルである。 |
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RS125Rの最終型は1995年に登場したNX4と呼ばれるタイプ。常勝を誇った前モデルNF4を越える「絶対に負けられないマシン」としてエンジン、車体など一新された。2003年モデルは、フロント、リアサス周りを一新した2002年モデルを基本的に継承している。 |
[戦うDNA その3 二輪編-3|その4 二輪編-4|その5 二輪編-5]
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[二輪編-1・ホンダミュージックが世界を征す] ●1959年 RC142(#8 125cc) ●1966年 RC116(#1 50cc) ●1965年 4RC146(#4 125cc) ●1966年 RC149(#117 125cc) ●1966年 RC164(#1 250cc) ●1966年 RC166(#7 250cc) ●1967年 RC174(#3 350cc) ●1968年 RC181(#2 500cc) [二輪編-2・トリコロールはここから始まった] ●1972年 CB750(#15) ●1975年 CB500R(#83) ●1976年 RCB(#5) ●1980年 RS125RW-T(#20) [二輪編-3・V4〜V2の黄金時代から、再び直4へ] ●1991年 RVF750(#11 OKI HONDA RT・8耐仕様) ●1995年 RVF750(#11 Team HRC・8耐仕様) ●1997年 RVF/RC45(#33 ホリプロホンダwith HART・8耐仕様) ●1999年 RVF/RC45 (#1 ラッキーストライクホンダ・全日本スーパーバイク仕様) ●2000年 VTR1000SPW(#11 チームキャビンホンダ・8耐仕様) ●2004年 CBR1000RRW(#7 セブンスターホンダ7・8耐仕様) [二輪編-4・7度の世界タイトルを獲得したワークスレーサー] ●1993年 NSR250(#18 岡田忠之仕様) ●1997年 NSR250(#1 マックス・ビアッジ仕様) ●1999年 NSR250(#4 宇川徹仕様) ●2001年 NSR250(#74 加藤大治郎仕様) ●2003年 RS125RW(#3 ダニ・ペドロサ仕様) [二輪編-5・無敵の6年連続チャンピオンなどWGP500クラスで他車を圧倒] ●1984年 NS500(#1 フレディー・スペンサー仕様) ●1984年 NSR500(#1 フレディー・スペンサー仕様) ●1985年 NSR500(#4 フレディー・スペンサー仕様) ●1988年 NSR500(#1 ワイン・ガードナー仕様) ●1997年 NSR500(#1 マイケル・ドゥーハン仕様) ●1999年 NSR500(#3 アレックス・クリビーレ仕様) ●2002年 NSR500(#74 加藤大治郎仕様) [二輪編-6・MotoGP元年をロッシとのコンビで圧勝した新世代の5気筒レーサー] ●2002年 RC211V(#46 バレンティーノ・ロッシ仕様) |
[四輪編-1・F1創生期 無謀とも思えた挑戦で2勝の快挙] ●1965年 RA272(#11) ●1967年 RA300(#14) ●1968年 RA301(#5) [四輪編-2・F1第二参戦期 エンジンサプライヤーとしての挑戦] ●1986年 ウィリアムズFW11(#5) ●1988年 ロータス100T(#2) ●1988年 マクラーレンMP4/4(#12) ●1989年 マクラーレンMP4/5(#2) ●1990年 マクラーレンMP4/6(#2) [四輪編-3・GTカー創成期 自動車メーカとしての名声を高めたマイクロ・スポーツの活躍] ●1966年 S800GT-1仕様(#25) ●1968年 S800マーシャル仕様 [四輪編-4・ツーリング&GTカーの時代 市販車の高いポテンシャルをサーキットでも証明] ●1983年 ヤマトCIVIC(#1) ●1987年 モチュールCIVIC(#16) ●1993年 JACCS CIVIC(#14) ●1998年 ギャザズ CIVIC(#77) ●1995年 NSXルマン(#84) ●2000年 カストロール無限NSX(#16) |
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