2013年8月12日
■戸井十月さんの新たな旅立ちを見送ろう。
作家であり、ライダーでもあった戸井十月さんが、平成25年7月28日亡くなった。
平成23年、肺癌の告知を受けて以来、癌との闘いを続け、そして表現者である戸井さんらしい活動を続けてきた。
「癌に勝ったら、オレはもう一度、あのバハの原野に立ちたいんだ。そして、仲間と一緒にバハ1000を走りたいんだ」
その夢は、平成23年の11月に叶った。練習走行で転んでしまって、本番は走れなかったというオチは付いたけれど……。それでも戸井さんは、かつてコテンパンにやられたバハの原野に、もう一度立ったのだ。
その後も精力的に活動を続けた。今年2月にはブラジルへも取材に行った。それは、ドキュメンタリー番組『リオの挑戦──スポーツが人と街を変える』としてまとめられた。この番組は8月18日(日)15時〜15時50分に再放送される。
しかし、残念だが急激な様態の悪化により永眠した。
“戸井十月の新たな旅立ちを見送る会”が開かれる。戸井さんと一緒に旅した相棒・アフリカツインや想い出の品、写真が飾られるという。
「地べたを這うようにバイクで旅する。そうすると見える風景がある、現実がある、そしてそこに根を張る人々に出会える」
今頃は、もうどこかを走っているのかもしれない。
戸井十月の新たな旅立ちを見送る会
「ありがとう。おかげでまだ死なずに済みそうだ」
2011年7月、肺癌寛解時に私たちに手渡してくれた最後の本『道、果てるまで』の裏表紙に書かれた言葉です。
2年4ヵ月、戸井十月は病気を病気とせず、明るく前向きに闘ってきました。
「今までで一番すごい冒険をしてしまった。自分のやってきた事がちっぽけに感じる」
最後の1ヵ月半、体が思うように動かなくなった彼が言った言葉です。
「この先にも、道はあるのかって? もちろん、あるさ」
2013年7月28日午後0時20分。
戸井十月は、多くの友人に見送られ、また新しい旅に出発しました。Hasta La Vista!
「戸井十月の新たな旅立ちを見送る会」を下記の通り執り行います。
2013年8月7日
戸井鈴子
浅野(戸井)紅子
誠 文四郎
記
時 2013年8月25日(日) 13~15時
所 千日谷会堂
東京都新宿区南元町19 TEL 03-3353-4541(代)
(JR総武線 信濃町駅下車 徒歩1分)