バイクのない人生なんてもったいない!

 この春、「バイクが、好きだ。」というコピーと、くしゃくしゃに笑ったライダーの顔が飛び出すトップページをWEBに仕掛けたホンダ。それと呼応するTV CFも放映されている。
 バイク乗りの休日、バイクとの時間を切り取るかのような「バイクが、好きだ。」篇、童心の中にあるバイクへの思いを描いた「あこがれ」篇、そして街中をワクワクして駆け抜ける「鼻歌」篇、ガールフレンドとの新鮮な時間を切り取ったような「タンデム」篇、女の子3人がモンキーに乗る「はじめてのバイク」篇
 

 どの作品も僕達ライダーの“今”や“あの頃”を表現していて、「うん、分かるなぁこの気持ち」を表現したショートムービーのようだ。そして、なにより笑顔が素敵だ。
 このシリーズの「鼻歌」篇、「タンデム」篇でライダーを演じているのが俳優の窪田正孝さんである。
 窪田さんは1988年、3人兄弟の末っ子として神奈川県で生まれた。若い人のバイク離れが叫ばれて久しいこの頃だが、窪田さんの兄2人は共にバイク乗りだった。

「16歳の誕生日が待ち遠しかったですね。2人の兄もバイク乗りだったので、原付の免許はすぐに取りました。19歳の時に普通自動二輪、その流れですぐに大型二輪まで免許を取りました。とにかく何でも乗れるようになりたい、という気持ちがありました」

 兄が所有するX4を借りて乗る事もあったという。自身は高校時代の原付、そして100㏄のバイク、現在はFTRを所有する。

「当時は海沿いを走ったりしました。友達とグローブを持っていきキャッチボールをしたりしました。逗子、葉山、江ノ島あたりの湘南には良く行きました。走っていると、やっぱり鼻歌が出ますよね」

 俳優業を優先し、今はバイクとの時間をなかなかとれない窪田さんだが、バイク好きの思いは変わらない。


プロフィール
■プロフィール
1988年8月6日生まれ。母親が応募したオーディションに合格して俳優デビュー。2006年『チェケラッチョ!! In TOKYO』で初主演。昨年の『平清盛』では平重盛役でNHK大河ドラマ初出演。今年秋公開予定の映画『飛べ!ダコタ』では主人公・木村健一役を演じている。また舞台では蜷川幸雄演出の『唐版 滝の白糸』(唐 十郎作、2013年10〜11月公演)にも出演する。

2
・レザージャケット(¥89250)・Tシャツ(¥13440)・パンツ(¥25200)すべてCyderhouse 渋谷区神宮前3-38-16 ヴィラ外苑7A 電話:03-6434-5029
・ブーツ(古着・¥29980) Varde77 目黒区祐天寺2-3-11 草薙ビル1F 電話:03-3711-1947
こちらで動画が見られない方、もっと大きな映像で楽しみたい方は、YOUTUBEのサイトで直接ご覧ください。 こちらで動画が見られない方、もっと大きな映像で楽しみたい方は、YOUTUBEのサイトで直接ご覧ください。

「バイクが好きなんです。メカとかそういうことに詳しくはないんですが、街中でバイクが停まっていたり、音がすると振り返ってしまいます。眺めているだけでも幸せです」

 バイクを描いた漫画への憧れもあったし、FTRのようなスタイルのバイクも、CBRのようなレプリカ系のバイクも好きだという窪田さん。CF撮影のエピソードを聞こう。

「タンデム篇はCB223Sで撮っています。鼻歌篇を撮影する時、イメージでは250クラスのバイクですが、ハンドルの所に取りつけたカメラで撮影する関係で、より振動の少なく、カメラの画に影響がないようにと、撮影ではCB400SFを走らせています」


 窪田さんは自身でバイクを走らせあのライダーなら誰もが経験した「鼻歌」篇を演じた。

「監督からはバイクに乗る歓びを表現してくれ、とだけ言われました。自分で走っていても鼻歌は出ますし、撮影中もだんだん歓びが大きくなって最高の気分になり、お芝居、ということよりも、バイクが楽しい、という気持ちでアクションが大きくなっていきました。楽しかったです」

 何度も何度も走りながらバイク好きの窪田さんの内面から出たのが、あの映像だった。

「タンデム篇では初めてバイクに乗るモデルさんでした。実際に体験するようにだんだんライダーとの距離感がなくなるような演出でした。何度も走る内にそうした部分が撮れたのだと思います」

 もちろん、撮影スタッフの手腕もあるだろうが、彼女の所作を引き出したのは、ライダー、窪田正孝という演者の力だと思う。多くの役をこなしながら俳優の道を進む窪田さん。その心内にあるピュアなバイク好きの一面。そんな活きた言葉を聞くとあのCFの味わいがまた変わってくる。
 素敵なバイクの世界をありがとう。ライダー=窪田さんの演技に感謝したい。

 バイク好きの素顔はCBR1000RRとの撮影の時にも垣間見られた。ライダーだから出来るバイクとの自然な距離感。カメラに向ける俳優としての視線、撮影が終わった瞬間に見せたバイクへの眼差し。まさに「バイクが、好きだ。」を体現する人だ。

「こんな素晴らしい世界をもっているバイクに乗らないなんてもったいないですよね」

 もっともっと“バイク好きっぷり”を見せて欲しい。