クロスカブ 278,250円(6月14日発売)
★ホンダ クロスカブ 車両解説
スパーカブ110をベースにアウトドアスタイルのクロスカブを発売
21世紀の原付二種スーパーカブ、として2009年6月にラインナップに加わったスーパーカブ110だが、わずか3年でフルモデルチェンジを受けたのはご存じの通り。2009年のスーパーカブ110では、いかに“スーパーカブ”らしいイメージを残すかに配慮されたキープコンセプトのボディスタイルを持って開発されたのに対して、2012年3月発売のニューモデルでは、従来のスーパーカブのデザイン・イメージにとらわれることなく、純粋にビジネスモデルとしてのユーティリティをアップトゥデート、突き詰めていったらこのスタイルになった、と説明されていたが、要は東南アジア系のカブ・デザインの流れをくんだデザインへの変身だった。
それもそのはず、2009年モデルでは、国内モデルとして開発され、生産も国内の熊本製作所で行われていたのに対して、2012年のモデルは、中国の新大洲本田摩托有限公司で生産を行い、東南アジアなど海外市場を主なターゲットとしたグローバルモデルだったのだ。
この2012年のスーパーカブ110をベースに、未だ人気の衰えることのない“ハンターカブ”をイメージして“アウトドアテイスト”でまとめ上げたのがクロスカブだ。黄色と黒をベースにした専用カラーの他、フロントヘッドライトをメーターから独立させ、レッグシールド前方に追加したパイプのフレーム枠にマウント。サス自体もスーパーカブ110プロの仕様に変更。タイヤサイズも専用の17インチに、リブレーキ径をφ130mmに拡大するなどの変更を行っている。
★HONDA プレスリリースより (2013年5月22日)
アウトドアスタイルの「クロスカブ」を発売
Hondaは、アウトドアイメージのスタイリングでレジャー用途に適した「クロスカブ」を6月14日(金)に発売します。
クロスカブは、ビジネスモデルとして取り回しやすさと経済性などで定評を得ている「スーパーカブ110」をベースに、アウトドアイメージのスタイリングと装備を施した新感覚のレジャーモデルです。
開発にあたっては、“THE CROSSOVER A LIFE AND PLAY”をキーワードに、日常での使い勝手と遊び心の融合を図っています。
デザインは、乗車時のまたぎやすさや、レッグシールドを備えたスーパーカブ伝統の実用的な車体構成を踏襲しながら、タフなイメージのヘッドライト回りや幅広くアップライトなハンドルなどでクロスオーバースタイルを強調しています。カラーリングは、カラフルなレッドとイエロー2色のバリエーションで、市街地はもとよりアウトドアで映えるものとしています。
エンジンは、スーパーカブ110に搭載の低フリクション技術を多岐にわたって採用した高効率な空冷・4ストローク・OHC・単気筒110ccを搭載。クロスカブ用に減速比の変更により、さらに低回転域で力強い特性としています。
車体は、剛性に優れたバックボーンタイプのパイプフレームを採用。前・後サスペンションは、「スーパーカブ110プロ」に採用しているストローク量の多いタイプを採用することで、アウトドアでより快適な走行を楽しむことができます。
- ●販売計画台数(国内・年間)
- 3,000台
- ●メーカー希望小売価格
- 278,250円(消費税抜き本体価格 265,000円)
- ※価格には保険料・税金(消費税を除く)・登録などに伴う諸費用は含まれておりません
- =クロスカブの主な特長=
- ●デザイン
- 市街地でもアウトドアでも遊び心をくすぐるクロスオーバースタイルは、走る楽しさや所有する喜びを高めています。スーパーカブのオリジナリティーを活かしながらタフなイメージを強調。ヘッドライトは、丸型の独立タイプとし、ヘッドライトステーは丸パイプで構成。クラシカルなスチール製フロントフェンダーや幅広いアップハンドルの採用などでアウトドアでのレジャーで楽しく走行できる仕様としています。
- 車体色は、ブラックアウトしたレッグシールドやリアクッションスプリング、チェーンケースなどとのコントラストが鮮やかな、ファイティングレッドとパールコーンイエローの2色を設定。日常での使用からレジャーまで様々なシチュエーションで映えるカラーリングとしています。
- ●エンジン
- 空冷・4ストローク・OHC・単気筒110ccエンジンは、低・中回転域重視のトルク特性とし、クロスカブ用に設定した減速比とあいまって、さらに低回転域での力強い特性としています。
- なお、スーパーカブ110で採用している下記の低フリクション技術や排出ガス浄化システムなどを同様に採用しています。
- ・電子制御燃料噴射装置(PGM-FI※)の採用
- ・バッテリーが完全に放電した場合でも、キックによって始動ができるシステム
- ・低フリクション技術として、クランクシャフトに対してシリンダーをオフセット配置したオフセットシリンダーや、ローラーロッカーアームなどを採用
- ・エキゾーストパイプ内にキャタライザー(三元触媒)を装備
- ・発進と変速でそれぞれ独立したクラッチ機構を備えた2段クラッチシステムを採用し、変速時のショックを軽減
- ※PGM-FIは、Hondaの登録商標です
- ●車体・足回り
- 角断面パイプを採用したバックボーンフレームは、高い剛性を確保しています。前・後サスペンションは、スーパーカブ110プロと同一のストローク量の多い仕様とし、タイヤサイズを専用の17インチにすることで、最低地上高をスーパーカブに比べ20mm高い155mmとしました。アップライトなライディングポジションとあいまって、幅広いシチュエーションで快適に走行できる仕様としています。なお、リアブレーキのドラム径をφ130mmに大径化するとともに、可倒式のステップを採用しています。
- ●その他の主な装備
- ・クロスカブ専用の厚手のシートクッション
- ・エンジン始動が簡単なセルフ式スターター(キック式併設)
- ・荷物の積載に便利なリアキャリア
- ・買い物で便利な荷掛けフック
★主要諸元
車名型式 | EBJ-JA10 | |
---|---|---|
クロスカブ | ||
発売日 | 2013年6月14日 | |
全長×全幅×全高(m) | 1.945×0.815×1.150 | |
軸距(m) | 1.225 | |
最低地上高(m) | 0.155 | |
シート高(m) | 0.784 | |
車両重量(kg) | 105 | |
乾燥重量(kg) | - | |
乗車定員(人) | 1 | |
燃費(km/L) | 62.5(60km/h定地走行テスト値) | |
登坂能力(tanθ) | - | |
最小回転半径(m) | 1.9 | |
エンジン型式 | JA10E | |
空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ | ||
総排気量(cm3) | 109 | |
内径×行程(mm) | 50.0×55.6 | |
圧縮比 | 9.0 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 5.9[8.0]/7,500 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 8.5[0.87]/5,500 | |
燃料供給装置形式 | 電子制御燃料噴射装置(PGM-FI) | |
始動方式 | セルフ式(キック式併設) | |
点火方式 | フルトランジスター式バッテリー点火 | |
潤滑油方式 | 圧送飛沫併用式 | |
潤滑油容量(L) | - | |
燃料タンク容量(L) | 4.3 | |
クラッチ形式 | 湿式多板ダイヤフラムスプリング | |
変速機形式 | 常時噛合式4段リターン※ | |
変速比 | 1速 | 2.615 |
2速 | 1.555 | |
3速 | 1.136 | |
4速 | 0.916 | |
変速比 | 4.058/2.642 | |
キャスター(度) | 27°00′ | |
トレール(mm) | 82 | |
タイヤサイズ | 前 | 2.75-17 41P |
後 | 2.75-17 41P | |
ブレーキ形式 | 前 | 機械式リーディング・トレーリング |
後 | 機械式リーディング・トレーリング | |
懸架方式 | 前 | テレスコピック式 |
後 | スイングアーム式 | |
フレーム形式 | バックボーン |
※走行中はリターン式で、停車時のみロータリー式になるチェンジ機構です
製造事業者/新大洲本田摩托有限公司 製造国/中国 輸入事業者/本田技研工業株式会社