サバイバルゲームで大人気の電動ガンを製造している東京マルイから、電動RCバイク「ストリートレーサー」がデビューした。
RC(=ラジコン)というと、四輪や戦車、あるいは飛行機などを思い浮かべるはずだ。実際、ラジコンのバイクはそれらの製品に比べて圧倒的に数が少ない。
それもそのはず、ラジコンで二輪走行を再現するのは難しいからだ。単に真っ直ぐ走るならできるが、特に「曲がる」という動作は、四輪と同じようにはできない。バイクが単にハンドルを切れば曲がるわけではないのは、我々ライダーは痛いほど体感しているはず。コーナリングだけで1冊の本ができるほど、「曲がる」という動作は奥が深い。我々ライダーだって乗っても難しいのだから、まさに小型ロボットが乗っていない限り、ラジコンのバイクで「走って・曲がって・止まる」のは困難だ。
しかし、東京マルイは、電動ガンや同社の隠れたヒット作「RCヘリ」シリーズで培った技術を生かして、リアルに二輪走行をするRCバイク「ストリートレーサー」を作り出したのだ。
スケールは1/5、全長は41cmとビッグサイズ。スーパースポーツをイメージした外観は、実車を彷彿させるデザインとなっている。エンジンやブレーキキャリパー、ハンドル回りなど、細部に至るまでリアルに再現。フロント&リアサスペンションは実際に可動。ヘッドランプ、テールランプ、ブレーキランプは実車同様に点灯(ブレーキランプはブレーキング時に明るく点灯!)。専用ニッケル水素バッテリーはボディー下部(オイルパン部分)に収納する。ボディーカラーはレッド、ブルー、ブラックの3色となっている。
「ストリートレーサー」のスゴイところは外観の出来だけではない。フルフェイスヘルメットとツナギを着用し、身体を屈めてシートに座っているライダーが可動し、重心移動でバイクを倒してコーナリングする、つまりライダーが「ハングオン」しながらコーナリングするのだ!
ラジコンバイクの欠点であった「曲がる」という動作を、ライダー自身がハングオンして曲がらせるという、発想の転換により実現している。停車状態でプロポのハンドルを回してみると、ライダーが小気味よく腕や首を動かしている。その際、前輪は動いていない(前輪そのものはコーナリング時に可動する)ので、ライダーの重心移動で曲がっているのが分かる。
とはいえ、停車状態ではハングオンは分かりにくいので、早速走らせてみよう。片手にバイク、もう片方の手に専用プロポも持った体勢から、タイヤを少し空転させながら地面に着けて走行開始。バイクは軽快なモーター音を発しながら勢いよく発進。ハンドルを切ると、ライダーが姿勢を変えるなり、バイクが曲がっていく。ラジコンバイクにありがちな不自然なアクションはない。
GPライダーを彷彿されるハングオンしながらコーナリングする様子は、まるでケニー・ロバーツのようだ。ボディー両側には転倒防止サイドバーが付属しているので思いっきりコーナリングできる。停止からの再スタートも可能だ。
慣れてくると、ブレーキングしてコーナリングすると、さらに切れ込みながらコーナリングしていく。ハングオンしながらカッコよくコーナリングしていく様子を味わうには、それなりの広い場所が必要だが、それを補って余りある魅力がある。
実車顔負けのリアルなボディーとコーナリングが味わえる東京マルイの電動RCバイク「ストリートレーサー」。GPライダーに憧れたあの日を思い出して華麗にハングオンさせて遊ぼう。