2008年4月、Ninja 250Rの発売により250クラスのスポーツバイク市場を再活性化させたカワサキ。さらにリードを広げるべく、だめ押しの強力モデル、新型Ninja 250をリリースしたばかりのカワサキだが、250市場を席巻すべく第二の矢があった。Z1000を初めとする“ストリートファイター・ファミリー”の250版を登場させたのだ。

　Z1000やZ800により“アグレッシブ・ストリートファイター”のジャンルを切り開いたカワサキが、250市場へも“ストリートファイター”を投入開始する。「ネイキッドではありません、ストリートファイターです！」と言い切るカワサキの自信作。まさにミニZ1000といえるクオリティに、Ninja 250Rショックの再来が予想される。

　Z250の成り立ちは、兄貴分であるZ1000と同様、新型Ninja 250と共通のエンジンとフレームを採用し、250クラスを超越したストリートファイター・スタイルを実現する、と明快だ。アップライトでリラックスしたライディングポジションやワイドなハンドルバーにより市街地でも自在に扱える楽しさも狙っている。

　ちなみにコンパクトなフロントカウルに搭載されるのは、Z800と共通のマルチリフレクターヘッドランプで、筋肉質でたくましいボディワークやスリムなテールカウル、140mm幅のリアタイヤなどにより250クラスとは思えない押し出しの強さで“Z”一族のスタイリングを踏襲している。

　フューエルタンク形状も上面を幅広にしてエッジを効かせ、フロント側へと角度をつけたデザインとすることでアグレッシブなストリートファイター・スタイルの構築に貢献。タンク容量は17リットルを確保。250クラスの燃費の良さと合わせて充分な航続距離も確保。これまたZ800と共通のコンパクトなフロントウインカー、リアはシャープなデザインの新型リアウインカー、新型Ninja 250と同様、カワサキのフラグシップZX-14Rを彷彿させる10本スポークのキャストホイール、ショートタイプマフラーなどの装備により、250とは思えないストリートファイター・スタイルに仕上がっている。

　発売されるのは、エボニー（BLK）とパールスターダストホワイト（WHT）2色のラインナップで、各488,000円。発売日は、2013年4月15日、新型Ninja 250の年間販売台数5千台に対して、Z250は3千台とアナウンスされているが、新型Ninja 250を上回ってしまう可能性も充分あり得るだろう。250クラスでのカワサキの勢いが止まらない。